これまでも幾度となくVintage Hermes homme(Hermes bagでもHermes jewerlyでも当然Hermes femmeでもなく)を探求し幾つかのプロダクト御提案してきましたが、ある時にふと気が付きました、オーセンティックな雛形のアウターに全くもって出逢えない と。出逢えないレベルではなく出逢えない、というか全く無い と。定番のテーラードジャケットやコートの類い、はたまた一時期の主戦力であったボンバージャケットはそれには当てはまりませんで、例えばカバーオール系のワークスタイルであったりTHEミリタリースタイルであったりあのリーバイススタイルであったりと、古来から存在し特に男性服飾史で強い存在感を放ち、御手本ないしサンプリングないしコピーしているデザイナーはいないんじゃないか思われる(私は本気で思っています)ほどのオーセンティックな雛形のアウターが、ことVintage Hermes hommeにおいては出逢えない、というか全く無い
なぜこんなにも出逢えないのか無いのか。出逢え無さ過ぎて無さ過ぎて“こりゃヴェロニクさんわざとリリースしないでカスタマーである我々を飢えさせているんだな“と妄想まで膨らむ始末。だって去年(だっけ?)東京で行われたHermes hommeのワンウェイの最後に登場した時に彼女着ていたんですものオモックソにオーセンティックな雛形のアウター、ずるいよずるいよ!
ということでこれなんて弊店にとっては最高で私にとっては最強。これぞメンズのアウターな威風堂々たるワークスタイル,完璧な4フラップポケットの配置,有用性大爆発のダブルジップ+比翼スナップのダブルフロント,親愛なるリモンタ社製の屈強かつエレガントなナイロン,裏地ゼロの軽快な構築,そして内側の各所に配置された美しいレザーパイピング。
ずるいよずるいよ!
New,early90s Hermes homme work-style black naylon jacket
あとね、なんだかんだオーセンティックな雛形のアウターって格好良いパワーが100あるとしたら便利パワーも100あるんです。だから過去に製作されたプロダクトが人々の手元から離れないからこそヴィンテージとして追求する時に全く持って出逢えないんだと思います。これは妄想の粋をとうの昔に超えた実感です。
ということで出逢えない理由はヴェロニクさんの販売戦略とプロダクトが素敵で優秀だから、ということでヴェロニクさんとプロダクトが悪い!
SURR 福留
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でもどうせまた暑くなるんでしょ?なるんでしょ?っと思っていたらというと後出しっぽくなりますが、なりましたねしっかり暑く。とはいえ一度味わった羽織の楽しさは忘れられず、今日もアウターとしてしっかり構築されているにも関わらずシャツ二枚を重ねたくらいのウェイトしかないので軽い軽いだしなんといってもTHEオッサンなスタイルムードが特にお気に入りなA2アヴィエイターSTYLEジャケット(イタリアだと石を蹴ったら必ず当たるレベルで大量に存在するミンナダイスキなアノ形)を羽織っていますが内側が汗びっしょりです。五歳児くらい、場合によっては五歳児も引くぐらい汗びっしょりです。ハロー残暑。
だから好きなんですシャツ、羽織れるし肌着でもあるし個性の振り幅も広いし着脱利便性も高いしなによりシャツSTYLEって格好良いし。永遠にさまざまなベクトルで探史続けるプロダクトではでしょうか老若男女問わず。前回のお披露目はプレーンシャツで編集しましたが今回はデザインシャツの数々、研ぎ澄まされたプレーンも大好きですが良い意味で混沌とした今回の12着も大好きです。なんなら厳密にはシャツじゃなくてトップスも混じってるし。
New,12 design shirt selection
体感にマッチして気分とSTYLEにフィットする一着をMYシャツコレクションに加えて頂けましたら幸いです。
SURR 福留
そういえばこのメンバーも、“たった“三点ではなく弊店にとっては三点“も“です。
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いつの事だかはもう思い出せませんが、このプロダクトと初めて出逢った瞬間に“なんて格好良いんだろう“と強烈に思ったことは覚えています。これによってヴィンテージミリタリーの世界,そしてフレンチミリタリーの世界,そしてフレンチワークやアンティークの世界をより美しいものとして明確に認識し今日に至っているようのかもしれません。
フレンチカルチャーにおいて航空関連専用とされる青みがかったレザーカラー、格好良過ぎる。ギアポケットとペンポケットとシガレットポケットの意匠性、格好良過ぎる。独特の襟形状、格好良過ぎる。機能性に特化していながら隠すことのできない美意識に溢れるボンバーシルエット、格好良過ぎる。このフランス空軍における飛行士のためのレザージャケットには一寸の隙もありませんのでこれまでもデザイナーの⚪︎⚪︎や⚪︎⚪︎がサンプリングしてきたなんていうお馴染みの分かりやすく甘美な、かつ現実問題惹かれずにはいられない謳い文句もこれまで散々っぱら言い伝えられてきました。
でも何言われたって仕方がないよ、格好良過ぎるんだから。
New, 70s French Air Force aviator leather bomber jacket
よりヴィンテージに興味を抱く分母が多くなっている今になって歴代最高峰のGOODコンディションという良縁過ぎる良縁と出逢うことができました。パッと見リプロダクトに感じられるほどですがしっかりと向き合って頂ければヴィンテージレザー特有の迫力と上質さと強靭な気配を止めどなく感じ取って頂けることと存じます。
ちなみに墜落して海の上を漂う時などに救助部隊からより確実に視認されるためレザージャケットの上に着用していたレスキューベスト(上の六枚の画像のうちの一番下、チラリと除く赤いのがそれです)が完備している個体との出逢いもこれが初めて。ファッションとして活用する機会は少ないかもしれませんが有事の際に役立つかと存じます。備えることは大切ですから。
SURR 福留
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