いつも御愛顧くださりありがとうございます、SURR福留です。昨朝買付の旅順が終わり帰国しました。いつも巡る土地もあれば初めての土地もあって御馴染みのコレクターもいれば初めましてのコレクターもいて当然ながら出逢える品々もハントできる品々も毎回異なるのが買付の旅順であり根幹的な楽しさ(生業・仕事において楽しいという言葉を用いることに幾ばくかの疑問を抱かずにはいられませんが、まぁここでは使わざるを得ません。買付の旅順におけるハントにはやはり高揚がつきもので、楽しいと想わざるを得ません)ですから今回も普段は出ないであろう脳内物質と普段は味わわない高度と移動距離における身体への負担の蠱惑的なマリアージュを如実に感じ続ける刺激的な二週間弱を過ごしてまいりました。今回もしっかりとセレクションが叶ったのですがいつも以上に親愛なる御客様方の顔が勝手ながら脳裏に浮かぶ回数が多くてなんだか新鮮というか驚きというか楽しいというか、な旅順でした。ちなみに昨日は(おそらく)初めて時差ボケ解消のために夜まで寝ない作戦が成功したので日本時間通りに熟睡することができ、時差ボケを感じておりません。ヨシヨシやっぱり効果的なんですね、勉強になりました。
ここ数回はカメラを持参しないことの方が多かったのですが今回はやっぱり趣味カメラを持って過ごしたいと思いました。個人的な趣味嗜好としてはそういうカメラはポケットに入れられるやつがよくて、となる今のMYバディたちは当てはまらないのでRICOHのアレに着地するのでしょうか結局のところなんだかんだで。アレ何世代?くらいになってるんでしょうか、風の噂では普通に買えない感じになってるんでしたっけ?昔使ってたのはどこに行ったんだろうか…
ということで今週の新作群は直感オンリーのアラカルト、ハントしたばかりなのでまだ湯気出てるくらいな感じです恐れ入りますが。

90s アクアスキュータム、裏地無しでシャツくらい軽やかなレザーでブラックオーヴァーダイで過去着用者によるカフスカットオフが施された面白さと個性がてんこ盛りな個体。でもしっかりと上品さと上質さを訴求してくれるのが流石アクアスキュータム。英国老舗と英国外で出逢うと明らかな“違い”を如実に感じさせてくれるので、良い。

1930s フレンチジレ、ヴェルヴェットを起毛を削ることで露出した下地によって散りばめられた星のような紋様を描くユニークなアプローチもまたアンティーク年代ならでは。特有のオーラは当然ながらあるしそれが迫力とファッションの強さに繋がっているけどシルエットとスタイル性が現代的なのでアンティークっぽさが無い、そんなアンティークを常に求めていますが基本的に全くもって出逢えません。それこそ1/1000とかな体感。

Vintage Hermes hommeで金ボタン×ミッドナイトブルーカラーの御手本のようなブレザー、まず出逢えません。しかもサマーウール、嬉し過ぎますね。

80s maloによるロウシルクのサマーセーターいわゆる洗えるやつですね、しかも時代性ならではのアメリカンなボンバーシルエットで当時のスタンダードですが時代を経ることでデザインシルエットとして捉えられるヤツと、これもまた嬉し過ぎますね。

ハンティング的でもワーク的でもありつつコットンリネンの絶妙で抜群な品の良さと美しさの調和はハイクラスでハイセンスなフレンチモードやフレンチエレガンスと同一な90s フレンチカジュアルプロダクト。これはサマープロダクトとして。

00s アルニスのこちらもリネンコットンのサマープロダクト。流石としか言いようがない要素性の集合体でして、様々なスタイルベクトルがある中でもシャープでスタイリッシュなハーフコートですから2025年の今なら様々な御身体に御提案が叶います。

白状しますが私はこれまでポケットいっぱいプロダクトに向き合うと惹かれて面白みを感じると同時にポケット多過ぎて逆に困らないかなという思いが去来していましたが、この一着と向き合うことでポケット多過ぎる=どこに何があるか迷子になるのではなく=各ポケットを⚪︎⚪︎用と明確に定義できて正確に把握できるということを知れました。買付の旅順というのは時と場合によって非常に過酷であり時と場合によってはそれに如実な危険性も伴うので安全かつ便利かつ状況に対して的確に過ごすことができて自分の心を励ませる装いというのはある意味最重要とも言える旅の要素性でこれまでにおいて様々な試行錯誤してきたのですが、このジャケットが歴代最強であり最高であることを今回の旅順で認識しました。でもこれじゃないですよ、同コンセプトプロダクトを幸いながら所有しているんです。ということで80s Renoma Parisのポケットいっぱいプロダクト、御推奨です。
あーなんか口が回らない的な感じで日本語を思い浮かべる頭がまだうまく回りませんがまぁこれも時差ボケの一つなので勝手に整うのを待つとします。ちなみにやっぱり口もまだ上手く回りませんでしたがあしからずです。
SURR 福留
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サラリとセーターSTYLEも好きですがサラリとシャツSTYLEも好き。まぁ皆好きか、セーターよりも好きな人多いか?見てても心地良いですしねサラリとシャツSTYLEってほぼ間違いなく着ている当人も快適というかおそらくは自分らしくいられているのでしょうし。タックインするのかしないのか,ボタンをしっかり留めるのか留めないのか,袖を捲るのか捲らないのか,カジュアルに着るのかドレスに着るのか。個人的に今年のMYシャツSTYLEは完全に一択でタックインせずにボタンもラフに留めて袖を捲って上質な個体をカジュアル(な気持ち)に。要はサラリとシャツです。
と例年以上に明確なイメージがあるにも関わらず,いや逆に明確なイメージがあるからか例年以上にプライベートショッピングで着たいシャツに全くもって出逢えませんが悲しいかな慣れたモンというかなんと言うか、引き続き逆引き寄せの法則宜しくな探したら見つからないメソッドを今回もビシバシと感じています、いやはや“良いもの”に出逢うことがいかに尊いか。品質しかり技術しかり感性しかり熱意しかり“良いもの”でサラリと着られればなんでも良いんですけどねド王道メーカーでも老舗デザイナーでもチャレンジャーデザイナーでもアノニマスでも、デザイン性皆無のプレーンシャツでもデザインシャツでもワークシャツでもミリタリーシャツでも。
ということでSURRなりのサラリとシャツの新作セレクションです。

桃色ドレス。これまた熱量たっぷりの存在感ですねぇ。

今回のセレクションでこれが最もデザインに振り切ったイっちゃっててイケてるシャツ、ヴェルサーチェさんの最初期メンズクリエイション。

タータンチェックに加えて猫目ボタンを選ぶ感じのヴァレンティノのムード、やっぱ好き。

ミッソーニの総柄シャツって独特のコクが先立つことが多いのですが、これはエレガントさが先立ちました。

SURRになってから10年以上経ちましたが未だにこの(おそらくは)ヴィンテージカルチャーに溢れ返っているであろう紋章がSURRの空間にあることに慣れません。

これもヴェルサーチェさんの最初期メンズクリエイションで先のサーティーワングリーンよりも穏やかですが充分にデザインシャツの存在感。でも先立つのは上品なミニマムドレス感かな?胸ポケットも無いし。

お久しぶりです。お元気でしたか?2025年の今も群を抜いて素敵ですよ。

2002SSのランウェイで象徴的な要素となったウィンチェスターシャツ。サラリと着るかグッとキリッと着るか。

お分かりですか?ヨークが無いの。ちょっとしたことに思われるかもしれませんが私は猛烈に気持ち良い違和感を感じます。今回のセレクションでこれが最後のヴェルサーチェ最初期メンズクリエイション。

正々堂々WORKの世界観で華美じゃ無いけど確かに注がれたデザインシルエットの感性がさりげなく響いて“なんか格好良いね、それどこの?”の“なんか”要素を確立してくれる。“良いもの”の“良さ”ってこういうさりげないけど的確で確実で適正な感性の積み重なり機微がとっても大事なんだなぁって。あー“”多い。




New Shirt Selection
“良いもの”って本当に良いよねー。
SURR 福留
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近年でも受け継がれ続けるヘリテージプロダクトながら近年にはないクラッシックな凛々しさとコーディネートを夢想せずにはいられないフレンチカルチャーらしいさりげないファッションの香り漂うツートーンがなんとも蠱惑的で、カデナもクロシェットも実用可能な嬉しい要素がしっかりと揃った一品。
日々をただ過ごすだけでも結果的に様々な区切りを迎えることになりまして時に意識できる区切りであったり時に後々振り返った時にようやく解る区切りだったりするかと思いますが、それによって必要なものや必要性の在り方が求める求めないを別として変化してしまうこともございまして、そのような区切りによる心と身体の変化に如実に影響を受けるトリガーのような存在が鞄では無いかと鞄が苦手(というか正直言って嫌い)な私はある時から思うようになりました。いや苦手(というか嫌い)だからこそ思ったのでしょう、なんだかんだで鞄って生活において必要な存在で区切りの変化で結果的に考えざるを得ないんですよね。いつどんなタイミングかは分かりませんがきっとどこかの区切りで誰しもが大きな鞄の必要性を感じるのではないかと思っています、もちろん始めからという御方も。弊店はこれからも大きな鞄と言えばこちらのプロダクトを特に特に推したい所存です。

New 1985 Hermes boston bag
通称43と括られるサイズでしっかりと大きいので日常から旅行まで申し分なく滞りなく補完して頂けます。心の友として是非に。
SURR 福留


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