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相反性論が在るとして / Diary639
11.12.2018

 

 

自身の体つきと相反するように求めているデューティー性は最近憶うに至ったわけではなく生まれてこのかた義務教育下の健康診断において標準値を手に入れた事が無いほど其の体つきですので、ファッションという発露を視、触れ、呑み込み始めた辺りから自然と希求するようになった運びと客観的自己分析の末【相反性】こそ鍵を握るのではないかと。自分に足りぬものを求める心のはたらき、自身が臨む姿の片鱗を持つ物体への所有欲、本質を他から護ろうとする防衛性。と考え始めたのは最近3冊の小説を同時進行で読むというくだらない挑戦(時期に1冊ずつ増やしていく)をしている先月分の内,1冊の作中命題が深層心理追求だったため其の悪影響という事です。

 

 

テーマに対して没入してしまう悪い癖を取払いもっとシンプルに進んでいくと大した答えは待っていないのが常ですが、つまりわたくしは敵を薙ぎ倒すパワーが欲しいのか問われるとNoですし、女性からタフネスポイントを稼ぎたいかと問われるとYesですし、結局のところ【溝=ギャップ】が欲しいのだろうと憶うわけです。あの人、意外ね、まで往かない、完璧に支配できるテリトリー内、がしかし、どこか隔たりを与える限界一線の際どいライン。そのリミットが広がり,深くなる瞬間というのはおそらく無く、皺の深みと、乾いた肌と、感動した数に比例するのではと先ず考え、とはいえ以上の理屈に共通する 時間経過 が一例大切であるとしても、それ以上に強力なパワーを秘めた性質、限界値を越えようが越えまいがリミットラインを知ってようが知ってまいが、何かによって何かが認められる必須の特性または特徴、本性、品性、人格、自身の【キャラクター】を深く知り、磨き、笑顔で居ることはどこかに辿り着く気も致します。

 

 

其のキャラクターを彩る要素として【ご職業】も然り、【趣味/嗜好】も然り、話し方、立ち姿、歩き方、髪型、表情、体格、骨格、健康診断において標準値を手に入れた事が無いほど其の体つき、常に女性からタフネスポイントを獲得する超人も然りと存じます。羨ましい。

 

 

 

ところで18a/wシーズン弊店空間に哀愁を漂わせながら佇む本品もまたデューティー要素全開ですので例によって心引き寄せられるわけです。日頃は白い大きな椅子にゆったり座りながらゆったり何かを考える場合が多いのですが、ふと何も考えず店内を見渡し、大体目に留まるのが本品で、その後もゆったり座りながらゆったり考えるひとつの事は、ここまでのヘヴィデューティー性と個体威力ながら,ですので、至極純粋なタウンギアとして常用化する御方がいらっしゃいましたら大変素敵な事と憶い、その御方は365日中360日を室内で過ごすご職業【In door master】様の貴重な5日のため躍動する其れだったり、巨大なチェストポケットから見た事がない量のコードが飛び出してるご職業【Game master】様の一張羅であったり、これでも真剣な妄想に明け暮れているのです、白い大きな椅子で、ゆったりと、

 

気が付いたら椅子から腰を上げ、本品 50s Swedish military leather jacket の袖を通しているわけですが、全体のプロポーションからコンパクトフィットでの着用を意図した御作りではないサイズ・バランスを横目に、袖が長いということはグローブが要らず、ウール地が張られた裏地構成と風を通さないレザー本来のはたらき故のあたたかさは真冬のタウンギアとしては素晴らしい能力を発揮する上、例によって文庫本が3冊も入るチェストポケットの有益性となると【In door master】でも【Game master】でも【Book reader】へも当然、30分前の妄想が強烈な実態感を持ち始めたわけです。

 


50s Swedish military leather jacket

 

 

さて、今から恐ろしい事を申し上げますが、ここからが本題で御座います。一番お話させて頂きたかったのは実は文頭【相反性】で御座いまして、つまりは巨大かつ著しい脱線でした。(直さず参ります)人 と 物 のみならず 物 と 物 に限らず 物 と 場 にさえ通用する性質、相反性論が仮に在るとして、互いに正反対に位置するそれぞれの性質を組み合わせる事で得られる事柄を大きな魅力として認めれることができるのはファッションというフィールド然りヒトの感覚体に訴えかける表現媒体に尽きると憶い、永くお洋服との関係性を継続されてきた方であればその根幹に自分に足りぬものを求める心のはたらき、自身が臨む姿の片鱗を持つ物体への純粋な欲望、本質を他から護ろうとする防衛性、いずれにも当て嵌まらなくとも至極シンプルに 他との差別化 や 好奇心 あるいは 自己表現のリリースと確保 その連続な気も致しまして、【人と物=店長小林とミリタリー】【物と物=シルクとジーンズ】何より【物と場=ヘヴィデューティー物とドレスフィールド】こそ、様々な考え方や動き方や捉え方や立ち位置や社会的ポジションや溝やギャップなど余計な事々を鑑みず、誠に勝手ながら注視を注いで参りたいチャーム・ポイントと想っております。例えばそう、コンバットブーツとドレスアップの相反性を笑顔で御過ごしになられるキャラクター性、既に何処かに辿り着いた様子を感取せずにいられず。そこに頭をあたため、雨風を凌ぎ、古きよき礼儀としてのヘッドギア、今現在あまり御愛用されている男性も街で見かけないハットなど在れば尚更と憶い、そんな男性を相反性論として自分に足りぬものを求める心のはたらきと深く理解し、2018,12,11,現時刻19:10、ゆったり座りながらゆったり考える永い妄想で御座いました。明日よりまた宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SURR by LAILA 小林

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老舗による変則的な製作背景のコート / Diary638
7.12.2018

 


 

 

 

 

この度の新作である “ フランスにて製作された、それぞれに一人の注文主が居たコート ” 其の完結となる三着目を御披露目させていただく数ヶ月前に弊社で行われた商品検討会において熱視を浴びる事となった其の一着の変則的製作背景に対して疑いを隠せずに居たわたくしですが、ハウスプレートに刻まれたParisの印字と注文コード、そして一人の注文主の軌跡として記されるオーダータイム(年月日)の確固たる証拠を目の当たりしても尚,素直に受け入れることが困難であった理由を敢えて述べますと、今現在最も獲得困難と囁かれる同社フレンチビスポーク・コートである事、そのうえ当時得意とされた提案要素の主軸であるコットンギャバジンの組成,頭脳ど真ん中に仕入れていた情報を根底から覆す本品の御素材事実に尽き。総じて全的な裁量権を握る注文主とハウス基底に沿って要望を具現化するアルチザン=職人との応酬の末 Tweed / ツイード の精選が成された1956年10月11日に想いを馳せずにはいられず。

 

 

 

 

 

 

アイリッシュ・ツイードと憶われる重厚な平織りを視認できますが、油分を含んだような瑞々しいテクスチャーと謂いますか柔らかでコシのある強さは永い歳月をかけて行渡らせた油と湿気,其の非計画的な連続と丹念に向き合い続けた 主 と 衣 の厳然たる関係性,ゆえのエイジングと謂いきるにはどこか不十分で、あるいは毛羽立ちを許さない織り込みの細密さは丁寧なブラッシングとケアリングを習慣化しただけでは裏付けることができない根幹的な組成起因と憶い,率直かつシンプルに申し上げまして恐ろしいほど見事なツイードで御座います。幾重に同種類の御素材を嗜好されてきた方ならばおそらく御感取頂けるのではないかとも、僭越ながら憶う次第です。

 

 

正統的ベクトルをたっぷり注がれた御姿は例によってチェスターフィールドコートとして迎えられるわけですが、通常設置されない前立て裏のシガレットポケット(大きさから推定)が追加オーダーのように想起させる特異点と偽りのない純度を披露する三つ釦,比翼,シングルベント、そして潤沢なツイードを精選しながら外套=古き良きオーバーコートとしての意図を全的に感取しきれない明確点として同社においては極めてマニアックレンジなショートスタイルである事、さらにフィッティング・プロポーションとして全体的にコンパクトに抑えられていながらレングスを13cm程出せる余裕を保った御仕立てである事、以上から御身体が完全に仕上がる30代より以前、20代の内に注文された背景を推測する其れはファッション・モードとは遠いところに或るパーソナル性と洗練性と仏青年性/想像性の凝縮容姿のように憶い,完璧なる個人物を個人様に御譲りしたい,伝えて参りたい想いも褪せる事無く,ゆえに引き続きご提案したくてたまらない Bespoke piece であり French bespoke coat で御座います。おっと謂い忘れました、

 

最後に変則的な製作背景のコートを仕立てた老舗店を記しておきます。
皆様どうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


Burberrys bespoke in Paris

 

 

 

 

 

 

 





1956.10.11 order, Burberrys french bespoke chesterfield coat

 

“ フランスにて製作された、それぞれに一人の注文主が居たコート ” より最後のエントリーと成ります本品 “ 老舗による変則的な製作背景のコート ” は明日 12/8 ( 土 ) 12:00 に御披露目させて頂きます。

 

 

 

 

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同区分において稀有な色気特徴を有するコート / Diary637
6.12.2018

 


 

 

この度の新作である “ フランスにて製作された、それぞれに一人の注文主が居たコート ” 其の二着目となる本品は、自身のために潤沢な資産を惜しげも無く投下する事を許された高貴者による粋な試み、(第一次/第二次)世界的争いの限られた狭間のなか自身の贅沢のため 外套を仕立てる 事を認められた裕福者の極自然的行為による唯一無二,其の具像で御座いまして、同年代同区分においては極めて稀有かつ同区分において稀有な色気特徴を有するコートを選択する注文主の存在事実と時代背景から色濃く分泌された本品 ドレス・チェスターフィールドコート を迎えられて至極光栄に憶います。

 

 

ドレス・チェスターフィールドコートとして細分化される襟部分の切り替え ヴェルヴェット の象徴性は視覚的美しさを求めたアンティーク・ビスポーク由来の色気特徴,其のサインで御座います。シンボリズムと身分提示の役割も担っていたマテリアルゆえに時代背景を鑑みると注文主の圧倒的立ち位置を想起せざるを得ず, 数色の羊毛で構成されたダークグレイ・トーンに重ねたブラックヴェルヴェットの調律具合は、永い時流を経て洗礼された慎ましい高尚さが伺えるダンディズム、あるいは公共の場でブラックトーンを愛するフランス同国ゆえの美しき審美眼と憶い、次いで我々の生業では一種の癖と謂いますか習慣と謂いますか、初見考察の際に襟を立たせる行いから始まる、そこから視えるハンドステッチが重厚に及んだ様というのは無条件にこゝろそそられるわけです。その細やかさと濃密さは “ 襟は立たせて良い ” シグナルと御査収頂きたいわけですが、本品においては「まるで視た事がないディテイルカテゴリ」にプールする事となった妖艶なステッチ・バランスで御座いました。

 



 



 
ドレス・チェスターフィールドコートとしては極めて希有な身頃4つ釦、斜め方向に織られた羊毛組成と特質的生地への評価、いずれもヘヴィデューティな関係へと導く相反性を認めることが適いますが、適いますので、この同区分,ドレスというノーブルフィールドへ向けて仕立てられたコートとの御縁が限りなく少ないと謂わざるを得ない実情は他所に、ご提案させていただきたいと素直に想う出立ちは本作が初で御座いました。謂わすもがな、稀有な色気特徴を有する本品ドレス・チェスターフィールドコートをドレス・チェスターフィールドコートらしくドレス・チェスターフィールドコートのようにドレス・チェスターフィールドコート其の関係性を築かずしてたっぷりとお召し頂けるドレス・チェスターフィールドコートとの初見対面を嬉しく憶い、其の様にご提案させていただきたく憶い、貴方様のワードローブに是非とも御収め頂きたい冬期のコートで御座います。

 

 

 


1930s French bespoke dress chesterfield coat for Noble’s
 

 

最期に二つの特異性である ノーベンツ=座らない と 裏地のポケット排除=所有物精査 は、注文主の嗜好に息づくオーダー内容である推測も御座いますが、ゆえのビスポーク本来的な比類なき個体偉力としてご対面いただきたく憶います。電車内でいかに席が空いてようと座らない哲学など合わせて。

 

“ フランスにて製作された、それぞれに一人の注文主が居たコート ” からの二着目となります本品 “ 同区分において稀有な色気特徴を有するコート ” は明日 12/7 ( 金 ) 12:00 に御披露目させて頂きます。

 

 

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