ニット愛 / Diary1363
19.12.2025

10月の初旬にパート1をお披露目し、さてパート2はいつにしようかなーと薄ぼんやり考えていたらなんやとかんやの積み重なりで気付いたら年の瀬。しっかり寒くなりましたね、今夜も寒夜ですよ。ちゃんと暖かくして過ごしていますか?首、守ってますか?今年はなんだか去年より寒く感じるなーなんてふと思ったりしていませんか?私は思っていますよ。

 

 

薄いブルーであり柔らかいグレーです。

 

カシミアシルクです。

 

フワッフワです。

 

Niceボンバーシルエットです。

 

Niceパープルです

 

10着欲しいです。

 

ナンダコレです。

 

今回も最高強度です。

 

嬉しいジッパーネックです。

などなど。

ということでヴィンテージニットセレクション・パート2。今年も有難いことに御陰様で幾人もの御客様方とカシミアやシルクにウールに関して,それらの強度や機能に関して,メーカーの個性差に関して,プロダクト構築の個性と有用性と時に希少性に関して,インナーの意義に関して,そして新たにプルオーヴァーセーターの重ね着に関して,さらに新たに肩掛けという概念に関してなど交流させて頂き、有難いことに幾人かの御客様方の(あくまで一旦、一旦ではありますが)セーターコンプリートのゴールに向けての御手伝いをさせて頂きましたが、まだまだ暖かくて心地良くて着るとその日のデートが猛烈に充実したりその日の仕事がちょっと上手くいったり、そして何よりファッションとして楽しい楽し過ぎる“最上質”なニットプロダクトを御提案したい気持ちが止まりません。去年より寒さに弱くなったとしてもニット愛は全く衰えることはないなぁー。

 

 

 

 

 

New Vintage Knit Selection 25-26AW Pt.2

取り急ぎ上段はセーター専門メーカーの品々、下段はデザイナーズプロダクトと一部アノニマスにて配置しております。

そういえばトルソーのカット、例によって店内の窓際にて例によって自然光万々歳で撮ったのですが、後々モニターで確認してみるとアレ?フラッシュ炊いたっけ?いや炊いてないよな ってな写真になってて一瞬混乱しましたがなるほど自然光でカシミアが輝いて自己発光してんのかとちょっとびっくり。改めて“最上質”ってすげーな って。

 

 

SURR 福留

洋服の選び方 / Diary1362
18.12.2025

 

レザージャケットを選ぶ際の基準は何でしょうか。生産国や背景、日常使いに耐えうる強度、着込むほどに表情が深まる経年変化、あるいは着用時のシルエットや軽さなど、レザーに求める要素は決して一つではなく、使う人のライフスタイルや着用シーンによって大きく変わるものだと考えています。たとえば私は、大雨の日を除けば基本的に自転車での通勤が中心となるため、移動中の負担にならない軽量感に加え、日常の摩擦や動きにしっかり耐えられる強度、そして着続けることで表情が増していく経年変化といった点を、自然と重視するようになりました。そうした視点で選び抜いた結果、これらの条件を高い次元でバランス良く満たし、日常の動きや環境に無理なく馴染みながら、長く着続けられる一着がございますので、是非ご紹介させてください。

 

 

 

エルメスなど、トップメゾンに素材を提供してきたロロ・ピアーナは、デザイン以前に「素材の完成度」を何より重視してきた存在ですが、その視点で見てもバッファーレザーは非常に説得力のある素材で、最大の特徴は、均一ではない深く立体的なシボ感で、一点一点異なる表情を生み出し、重厚感と奥行きを与えてくれますし、このシボは見た目の迫力だけでなく、細かな傷や擦れを目立たせにくいという実用面での利点も持ち合わせています。加えて、バッファーレザーは、繊維が太く密度が高いため摩耗に非常に強く、日常的に負荷がかかるシーンでも安心して使える耐久性を備えていますし、使い込むほど、色味やシボがより深くなるという、経年変化を楽しめるのも魅力です。強度・表情・エイジングという三点を高い次元で兼ね備えた個体です。

 

 

 

表記サイズはXLですが、収まりがよく、細身の私でも扱いやすいサイズ感でしたし、大きめにざっくり羽織っても雰囲気がありますし、勿論ジャストサイズでの着用も素敵です。

 

レザーに自然な重みと柔らかさがあるので、サイズ以上に主張せず、着る人の体に馴染んでくれます。

 

 

SURR 古川

Duffle coat / Diary1361
12.12.2025

アントワープを起源にヨーロッパ各地で発展し、ミリタリープロダクトの側面からとりわけ英国においての存在価値が際立つダッフルコート、皆様はどのような印象を抱かれておりますでしょうか。私は数年前までファッションプロダクトとして積極的に向き合っていなかったというか、正直に申し上げてほとんど食指が動きませんでした。それはやはり,これは私観だが多くの御客様からも口にするのでここはやはりで良いだろう、青春の印象,ティーンの香り,あの日の思い出が連想されるからであってゆえにダッフルコート=学生服としての印象が残り続けていたからです。とか言いながらこのDiaryに際して改めて思い返してみると私は学生時代にダッフルコート着ていなかった気がします。高校なんて規則がかなり緩く髪色も自由だったのでブルーヘアの女先輩が居たり教室で唾を吐くギャルが居たり,まぁそれは怒られていたけど、私もいとこのお兄さんがくれたSUPREMEのバッグパックとオーディオテクニカのヘッドホンを相棒に学年でも一位二位を争う美貌で花形サッカー部から絶大な人気を経ていた女の子を彼女に三年間ちゃっかり自由に過ごしていました。ってか私の人生でSUPREMEを持っていた期間があったんだなぁそういえば。

ということで例によって御客様方からの影響であったり自身でセレクションしたヴィンテージプロダクトの影響でダッフルコートに興味を抱き今では愛好家の一人となったわけですが、相も変わらずこの“ナシがアリになる現象”は最高ですね、シンプルに自分の幅と可能性がグッと広がるわけですから、ダッフルコートという一つのプロダクトがアリになったことでの幅と可能性は一つのプロダクト分ではないわけです。

 

 

現在では私の中でダッフルコートとなるとこちらの専門メーカー,INVERTERE社がベスト、厳密に申しあげますと2000年最初頭までに製作された唯一無二のとあるピュアウールヘリンボーンを用いたダッフルコートがベストofベストです。老舗中の老舗なのでわざわざの御紹介は控えますが骨トグルの存在感も裏地ゼロの軽量さももはや着る毛布な心地良い素材感もフードの有用性も首元ボタンの利便性も、もう最高。私の中ではダッフルコート=2000年初頭までに製作されたヘリンボーンウールを用いたINVERTERE社です。欲を言えば個性あるヨーロピアンなカラートーンだと最高かな。余談ですが先日これを着ている時運良く電車の角ポジションで座れたのですが気付いたら永田町まで寝過ごしていました、早めに家を出ていて本当に良かった。

でもこれまた例によってデザイナーズカルチャーとなると話が変わるからまた楽しいったらない。様々な個性と哲学が注ぎ込まれる,注ぎ込まれて然るべき,注ぎ込まれて欲しいデザイナーズカルチャーのそれであれば良い意味で餅屋には産み出せない餅がペッタンコペッタンコとつけるわけで、良い意味で個性と癖の取捨選択をこちらにはっきりと委ねてくれます。ファッションデザイナーはどうあるべきだと思いますか?私はエゴイスティックであるべきだと思うし,エゴイスティックで然るべきだと思うし,エゴイスティックであって欲しい、だって本物じゃないと人々の心は揺り動かせないし世間に無視されて終わりだし続かないし続けられないし世界を変えたりアップデートはできないもの。

 

 

なので親愛なる敬愛なるミウッチャ・クリエイションとなると私は弊店は堪りません、しかも最初期の1995-1997sピリオドと嬉しい嬉しい出逢いでした。最初期の時点でスタイルバランスやフィッティングバランスが捉えどころがないほどに多角的であった彼女ですが、こちらはコートらしいゆったり感が良い意味でクラシックかつスタンダードなMサイズ表記ということで、これまた良縁が結びやすい一着ではないかと存じます。いかがですか、なんにも無いでしょう?なんにも無いって変な言い方ですけど、なんにも無いでしょう?でもこの静謐さと圧倒的な上品さと確かな上質さが彼女の軸であり彼女にとっての“ノーマル”な基準と水準でそれは現代のクリエイションにも受け継がれていますが、こちらは特出して静謐。徹頭徹尾に静謐、静謐とWikipediaで検索したら掲載されていそうなくらい静謐。

 

 

 

 

 

New 1995−1997s PRADA Uomo pure wool duffle coat

 

なんにも無いことに最も意味があるってもはや禅問答,ミウッチャさん本当に素晴らしいし変な言い方ですがイイ性格してるって感じ。これもまた別ファッション世界線におけるベストofベスト。

 

 

SURR 福留

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