


皆さまトートバッグはお好きですか。私は好きです、というかガバッと手にとって1日を過ごせる感じや開いた口にサッと物を出し入れできる感じや仕事終わりに葱や大根などの長物を買っても滞りなく刺せる感じや家に着いたらポイっとできる感じが根幹にある性と合っています。と言ってもまだ“これぞ”なトートバッグを持っていませんというかここ数年ずっと探しています。そしても最も欲しいプロダクトデザインがこれ、世知辛いったらありゃしない。
なのでガバッとやサッとや葱やポイっが性に合わない人には必要ない存在なのでしょう、まぁそれはトートバッグに限ったことではないけれど。可能な限りバッグを持ちたくないスタンスからちゃんと鞄を持っていた方が諸々と…流石にさ…ねぇ…なスタンスになってからまだ日は浅いですがさほど物が詰まっていないスカスカ気味の鞄を持ち歩くのにもようやく慣れてきて、逆に俺は鞄を持っているから何がきても(買っても)大丈夫だぞという安心感がこうもポジティヴかとようやく実感し始めました。皆さまこんな心持ちだったなんてズルイや。
あと毎日共にすることで成長しても,いな使い込んでボロボロになっても格好良いって本当に大事だなって、元々強く思っていましたが自分がいかに鞄を道具として愛しているかが分かったのでより切実に思いました。一体全体鞄というプロダクトの中に,鞄を手掛けているブランドやメーカーの中にここまでラフに雑に無頓着に扱って特にメンテナンスせず色褪せも気にせずに、もし近年が良いものと丁寧に向き合って長く使い続ける傾向があるとしたら,まぁ無いかそんな傾向なんて昔から丁寧に向き合うか、まぁそんな傾向があるとしたら反時代的なほど雑にラフに無頓着に扱っても格好良いままで居てくれるレザークオリティや縫製やその他素材感やパーツの鞄ってどれくらいあるんだろうって思います。もしかしたら今の私にとっては最大の判断基準かもしれません格好良く育ってくれるか否かって、個人感情で恐れ入りますがほとんどないと思う。あと価格と釣り合ってるか否かね、これももちろんとっても大切。

New 2008s Hermes Taurillon Clemence tote bag
持ち手が長めだから多くの男性が肩にも掛けられますよーとか、Hermesバッグレザーの中でも特にしなやかで何よりも頑丈な実用性特化型押し素材Taurillon Clemenceですよーとか、裏地も同一だから言ってしまえば無双仕立て的な贅沢構築だし汚れも拭いやすいから助かりますねーとか、内ポケットも一つあって有難いですねーとか、通称Hermes redの御洒落な色調ですよーとかまぁ諸々もの現実的な利点,個性,要素性がありますが、個人的にはまず直感的に合うか合わないかを感じて頂きたく思います、根幹にある性と。
SURR 福留

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最近はブラウン・グレー・レッドの組み合わせに特に惹かれています。ブラウンに対して鮮やかな色味のレッドをアクセントとして加え、グレーで全体をやわらかく中和するイメージです。街中を見渡すと、ブラックやネイビーといった落ち着いた色味でまとめたスタイルの方が多い印象を受けます。もちろん、冬のダークトーンのコーディネートも非常に格好良く、自分も好んで着ています。しかし、自分の中で少しでも個性や差別化を出したいという気持ちがあり、この組み合わせに惹かれているのだと思います。


何度かDiary でも触れているのですが、改めて感じるのは、グレーと発色の良いカラーとの相性の良さです。本当に自然に、かつ綺麗に馴染んでくれるので、全体のバランスがとても取りやすくなりますし、決して喧嘩せずに落ち着いた印象にまとめられるところが魅力だと思います。 また、個人的な今季のニットの好みとしては、Vネックがやや深めで、首周りに少し余裕があるデザインが特に気に入っています。ゆとりがあることで生まれる、首元の抜け感が本当にいいんですよね。さらに、フロントジッパーを全て閉めた状態でのグレーとブラウンの組み合わせも、今の気分に非常に合っていて、見た目にも落ち着きがありつつ、どこかこなれた印象を与えてくれるのが良いですね。

レザージャケット・ニット・シャツの3点ご案内可能ですので、気になりましたら是非に。
SURR 古川
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G-1だっけかG-2だっけか、いつも忘れちゃうんですけどとにかく偏愛なるアヴィエイターSTYLEのこの一着に出逢えたあたりでストロングキーワードがレザープロダクトとなり始め、そのまま帰結したのが前回の買付の旅順でした。弊店ではかねてより季節に問わず,と言いながらもやはり秋冬は特に積極的に御推奨するレザープロダクトですが、今期はファッションの流れ的にそれらが先立つ印象なのですが気のせいでしょうか。さりとてファッションの流れはあくまで流れですので例えばプレーンジーンズを好きで穿き続けていたらとあるタイミングで“今っぽいね”と言われるようになるのと同じくであくまで後天的なものではありますが、元々好きなものが気付いたら今っぽいと言われるような要素性になるというのは、まぁなんだかんだ良いのではないでしょうか。今っぽいって言われたいしね、一切言われないけど。




アルマーニ大先生も本当に好きだったんだろうな、このボンバージャケット型のレザープロダクトを って本当に思います。お好きな方でしたら目にされたこともあられるのではないでしょうか、ボンバージャケットをウエストギュンとしたバランスで着こなして往々にしてグローヴをつけた紳士が佇むアルマーニの広告の世界観、それにアヴィエイターSTYLEが採用されたのは一度や二度ではないはずです。良い意味で擦られた何度も何度も採用されたバランスそのものがヘリテージになっているかのような世界観で、これまた全てが高濃度で格好良いんだ。未見の方は是非“Armani ad”やら”Armani 90s ad”やらで検索なさってみてくださいな、キュンキュンしちゃいますよ。
1994AWのこちら、モ ッッッチモチのレザーに造形的に広めな身幅にコンパクトな着丈の“これぞ!”なボンバーシルエットにしっかりとしたライミングならではの立体感は、アルマーニが提唱し続け人々を魅了し続け近代のヴィンテージカルチャーにおいてより一層高く評価され昨今のモードデザインにおいて驚くほど積極的にサンプリングされている世界観のド・ド・ド・ド・ド真ん中、端的に言って完璧に近いバランスです。それゆえこれを出してくる時の親愛なるコレクターはそれはもうそれはもう誇らしげでした。私はそういった透かした目線はツンと突き放したくなってしまう性分なのですが、これは無理でしたね。猫にまたたび、女郎に小判、福留にアルマーニボンバージャケット です。

New 1994AW Emporio Armani Aviator-style leather bomber jacket
格好良過ぎる、格好良過ぎるって。今期の目玉の一つです。
SURR 福留
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