元バレンシアガアーティスティックディレクターデムナによるグッチのファーストコレクション。このコレクションで印象的だったのは、足元のバランスです。ルーズなロング丈のパンツを貯めて履く、挑発的な造形でありながら、全体に不思議な調和と落ち着きを感じさせるのは、やはりパンツと靴のバランスに秘密があるように思います。 今回は足元を自分なりに解釈し、店頭の商品でスタイリングを組んでみました。
足元に余白を持たせながらも、だらしなく見せないのは、この靴の持つフォルムとバランス感覚。パンツの裾がわずかに靴の甲に触れ、自然に生まれる“たるみ”がラフさを演出しつつも、ホースビットの存在感がラグジュアリーな雰囲気を保ってくれる。落ち着きと品の両立を叶える足元だなと思いました。
結局のところ、このスタイルで一番語っているのは、服そのものではなく「バランス」なのだと思います。そんなことを改めて感じさせてくれる装いでした。
パンツは私物ですが、ジャケット・ローファーはご案内できますので、気になりましたら是非に。
SURR 古川
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ニットだニットだ言うようになってから,都内随一のニット好きないしMr.カーディガンを自称するようになってから,全身カシミアまであと靴のみとざれごとを言うようになってから,毎年一枚は自分にとって最高なセーターをGETしてじっくりと時間をかけて七着くらいまで集めて季節が巡ったらそれらを外に干して風を当てカシミアの虹をかけてやってくださいなとうわごとを言うようになってから数年経ちますから、今年も現時点で既に数人の親愛なる皆様方に“そろそろですか?”と問うて頂いたので必要以上に口にはしないが問われたら真実を述べる派の私は正直に答えました、“はいそうです”と。
ちなみにこういった嗜好季節行事に触れる際にはいつからかを自分の中で振り返るのが地味に好きなので履歴を軽く探ってみたのですがイマイチ分からず。Vintage Knit Selectionという感覚はおそらく本当にずっと私の中に在り続けるのだと思います、事実ずっと着てるしね。
ということでVintage Knit Selection25-26AWです。24−25AWにおいては本当に本当に幸せなことに困るほどの良縁が重なり(本当に)過去最高着数の御提案が叶いましたので今年は昨期には届かないかもしれませんが当然過去の自分を超えることを目指してしっかりとたっぷりと御提案できるように精一杯努めますので、またざれごと言ってんのかSURRは、仕方ねぇな的な感じで少なくとも虹の一色を増やす御手伝いをさせて頂けましたら幸いです。
New Vintage Knit Selection 25-26AW Pt.1
今期は必ずもう一回はセレクションしたいので今回はPt.1表記。
SURR 福留
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皆さん、この秋冬の気分ってもうありますか? 毎年季節が変わると「今年はどんな色を着たいかな」「どんな組み合わせが気分かな」って考えるんですが、今季の私の気分は、ネイビーやグレーは例年通り多用しまくり、そこに、パキッとした色を合わせることなんです。 秋冬ってどうしても暗めのトーンや重ための素材に寄りがちで、それはそれで安心感もあるし綺麗にまとまるから大好きなんですけど、同時にちょっと物足りなさを感じることもあるんですよね。だからこそ、インナーや小物で鮮やかな色を加えると気分がガラッと変わるし、ジャケットの中にビビッドなニットを合わせたり、マフラーも主張のある色を取り入れるだけで、いつものスタイルが一気に新鮮に見えるんです。 特にネイビーやグレーは、グリーンやオレンジみたいな少し強めの色を合わせても不思議とケンカしないし、むしろ全体を引き締めてくれるんですよね。 あとは、クリーム色の物を合わせると、秋冬らしい重さの中に柔らかさが加わって、それもまた気分が変わって楽しい。
このちょっとした色の組み合わせの工夫が、気分を変えてくれるのがいいなと思っています。 ベーシックに差し色をひとつ足すだけで、「いつもの自分」が「ちょっと新しい自分」に更新される感覚があって、それが毎日のスタイルに小さな刺激や喜びを与えてくれるんです。去年は、グレーやブラックに頼り過ぎてしまったので、今年の秋冬は、そこに工夫を加えて、もっと楽しみたいと思っています。
ほんの少しの新しさを加えて、自分らしい引き出しを増やしていきたいです。
SURR 古川
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