これは70年代のジョッパーブーツ。 お店にある中でも、個人的に一番好きなー足です。レザーの質感、シルエットのバランス、どこを取っても本当に美しくて、時代を超えて惹かれるものがあります。この年代のジョッパーブーツは本当に珍しく、去年あちこち探してみたけれど、国内では一度も見かけませんでした。クラシックな雰囲気なのに、合わせ方次第でモードにもミニマルにも振れる万能さが魅力ですし、履くだけでスタイルに深みが出るような存在です。 そんなお気に入りの一足を主役に据えたスタイリングをこれからご提案していきます。自分らしい着こなしを意識してみましたので、是非、見ていただけたらと思います。


アルマーニのフーディは、ミリタリーサンプリングのレースアップのディテールとツバ付きのフードが特徴的で、リラックスした雰囲気の中にもさりげないデザイン性が合って、カジュアル過ぎず、普段フーディを着用されない方でも取り入れやすいですし、私みたいにこの時期になるとやたらフーディを着用する方にも新鮮な印象を与えてくれるかと思います。パンツはストライプ調のプラダの膝上ショーツ、この時期にショーツは、厳しいってなるかと思いますが、トップス次第でまだギリギリ着用できるかと思いますが、今回は主役の1足を目立たせたくチョイスしました、余談なんですが、毎年春夏は、様々膝上ショーツをローテーションしてるくらいの愛好家なので、この時期に履けて少し嬉しかったです。フーディ×ショーツってなんか単調というか、物足りないなと思いますよね、ここで今回の主役のジョッパーブーツでバランスを取ってもらいます。やはり、何度も見ても”かっこいい”の一言です。最初にもお話ししましたが、本当に探してもないんです、去年多くのお店にお邪魔し、ウエスタンブーツは覚えて無いほど見かけましたが、ちゃんとファッションのとして成立するジョッパーブーツって超稀です。今回見たいなショーツで合わせて少し中性的な雰囲気に振ってもいいですし、フルレングスのパンツをブーツインするのも勿論かっこいいです。後は、ピタッとしたレギンスを合わせるのも良いなと思います。超稀過ぎて、馴染みがない1足なので、スタイリングを考えるのが楽しいです。

そこに同系色のバーバリーのコートを羽織ると中世的な印象は消え一気にクラシックなバランスに。色んな顔を持っているんだなと改めて感じました。直近の気温的にも、コート合わせがリアルかなと思います。
それぞれの気分に寄り添い個性を尊重してくれる1足です。 スタイリングで使用した物は全てご案内可能です、少しでも気になりましたら是非に。
SURR 古川
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親愛なる敬愛なるミウッチャ・プラダ。一貫した哲学と美意識を貫き続けた彼女,ファッションデザイナーとして才覚を発揮するまでに紆余曲折あった彼女,特有の愛で服飾業界を包み続ける彼女にもまた他の天才や鬼才や奇才と同じく明らかなる“好き”が在りまして、いや彼女のそれは他よりも分かりやすいんじゃないかとすら思ったりすることもしばしばあったりするくらい彼女の“好き”ははっきりしているなぁと、皆様方にVintage PRADA Uomoを御提案するその日のために虎視眈々と文字通り彼女のクリエイションを見続けてきた私は幾度と無く思ったものです。
それは例えばイタリアンカルチャーらしくあるものの日本では馴染みの薄い,きっとまだまだ薄いですよね、な半袖セーターを一貫して製作し続ける姿勢に留まらずとあるランウェイのファーストルック採用したりとか、



これまでのクリエイションにおいて偶然では片付けられない頻度で登場し、今やブランドの象徴の一つと言っても過言ではないスタッズをとあるクリエイションにおいてはタキシードトラウザーの前面に文字通り星のように散りばめたり、



PRADA Uomo発足にあたり唯一外部職人に学んだ技術と哲学であるテーラーリング、“スーツが着にくいと思うなら我々の工房に来い。寝られるスーツを仕立ててやる”で御馴染みな世界最高峰の職人技術を吸収したうえで再構築されたミウッチャならではの明らかなる柔軟性のデザインテーラードジャケットであったり



と、彼女の“好き”は本当に心地良いほどに分かりやすく受け入れやすく、何よりも一貫したモード目線の美しさと格好良さと崇高なまでの上質な水準が秘められていて、いつ見ても着ても捉えても切り取っても成立するし圧倒的な唯一無二で在ってくれます。それらは言うまでもなく彼女が手綱をしっかりと握っていた時代,弊店というか私にとって2018AWまで、は濃い要素性として受け継がれ時にヘリテージ的な安心感と共にクリエイションを文字通り彩ってくれていましたが、それ以降はどうなのでしょうか。私はもう見ていないので分かりません。受け継がれていたらなんとなし嬉しい気持ちではあるのですが。

New Vintage PRADA Uomo 1998AW fleece wool design tailored jacket,00s Virgin wool short sleeve sweater & 2009AW pure virgin wool studz tuxedo trouser
ということでミウッチャの“好き”新作でした。
SURR 福留
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ティンバーランドと聞くと、やっぱり一番に思い浮かぶのは定番のブーツですよね。 実際、僕も学生時代にアメリカのヴィンテージを扱うお店で働いていたので、ティンバーのブーツやウェアは日常的に目にしていて、当たり前の存在みたいに感じていました。 でも、このジャケットに出会ったときは正直びっくりしました。「え、こんなのあったんだ」っていう、思わず声が出るような新鮮さ。ずっと見慣れていたはずのブランドなのに、まだ知らない一面を見せられたようで、ちょっとワクワクするような感覚でした。 洋服に触れていると、知っているつもりのブランドから意外なアイテムが出てきて、「また新しい発見があったな」って思える瞬間があるんですけど、まさにそれ。ティンバーランドってブーツだけじゃなく、実は奥行きのあるブランドなんだなと改めて感じさせてくれる一着でした。


ワークの雰囲気を色濃く残しながらも、よく見るとフィッシャーマンジャケットをサンプリングしたようなディテールが随所に見られます。胸のポケットの配置やDリングはまさにその名残で、アウトドアの機能性とタフなキャンバス地が絶妙に調和しています。特に印象的なのが、前身頃にカーブを描くように配されたポケット。単なるデザインとしてではなく、閉じたままでも手を差し込めるナポレオンポケット的な発想が込められていて、実用性とデザイン性を巧みに両立させているなと。

背中に大きく仕込まれたポケットは、フィッシャーマンジャケットのDNAを強く感じさせる部分で、もともと釣りのシーンでは、濡れた道具や魚を一時的に入れるための仕様で、両手を空けたまま作業できるよう考えられており、だからこそ前面だけじゃなく背面にも収納を置く発想が自然に生まれたのだと思います。

裾に付いたアジャスターは、本来は動きやすさを高めたり、体に合わせて調整するためのものですが、現代的な感覚で着ると、細部のニュアンスとして軽く効いてくれる。

New 90s Timberland WEATHERGEAR multi pocket cotton jacket
サイズはMで、ほどよい余裕がありながら大きすぎずバランスよく着用できるシルエットで、キャンバス地も思ったより硬さがなく、羽織ったときに自然と体に馴染んでくれます。デニムでカジュアルに合わせてもハマるけど、あえて綺麗なスラックスに合わせると一気に雰囲気が変わって、ジャケットの魅力を違う角度から楽しめると思います。
SURR 古川
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