怪物でした、どうもありがとうございます。/ Diary1421
17.7.2026

私はこの生業においていつからかパーツに注目しなくなった。もちろんどうでも良いわけではなく向き合って各所を認識する際に確認はするのですが、ジッパーがどうとかリベットがどうとか,いや特にジッパーですね、注目する人が一定数いたり中にはとてもこだわられる方がいたり時にとってもお好きそうに語る方がいたりして、そうすると私が楽しみたい角度のファッションではないなって着て格好良い楽しいモテたいのファッションではないなって思うようになってから過度にパーツに注目しなくなったしフォーカスを当てることもなくなりましたが、このパーツはジッパーは流石に猛烈に格好良い。

 

 

1940年代のバイカーレザージャケット。自分なりに精一杯ある程度の期間フレンチカルチャーと向き合ってきましたが、ここまで古いバイカージャケットとは出逢ったことがありません。もちろん服飾史的に考えても存在していて然るべきプロダクトなのですが、もうだいぶと前から60sですら物凄く珍しくなった状況において更に更に遡る40sプロダクトって本当に探せませんし変な言い方ですが探していません。厳密に言えば探せるのでしょうがそれに要する労力と入手できる成果を天秤にかけたらとてもじゃないけどビジネスができないし心が保たない、だから猛烈に求めていますが探していなくて本当の意味での出逢えたらとにかく幸運、ただそれだけ。そんな状況・心境になってもう何年も経ちますが都度ふと冷静に考えて独りごちます、60sプロダクトって言ったら大体60年前だぜ?人間だとしたら物凄くちゃんとした年齢だぜ?って。それでコンディションやらサイズ感やら現代目線で格好良いやらの条件を求めるって改めて考えてみるととんでもないこと言ってるなって、自分で自分を鼻で笑っちゃいます。

 

 

で40sプロダクトですから単純換算で80歳、よくぞまぁこんなにシャンとした骨格と肌で残っていてくれたものです。もちろんレザー特有の風合いは各所に生じていますが着用には支障ないし栄養を普通に与えただけで驚くほど上品に仕上がってくれましたので弊店感覚ではほど100点満点のGOODコンディション、嬉しいことに御洒落過ぎる千鳥格子のウールライニングだったり脇部分だったりもとってもとっても綺麗な状態なんです。でも何よりも大切なのはファッションとして格好良いか否か、80歳に対して何言ってるんだって話ですが。

 

 

 

 

 

New 40s French leather biker jacket

怪物でした、どうもありがとうございます。アメリカを正々堂々と模したアメリカンSTYLEながらややばかりコンパクトでさりげなくワイドな襟や違和感抱くくらい空間が広めでフラットな胸部や特にミニマムなポケットの意匠性や立体感の強いパターンメイクや広い肩部分によって自然と落ちるショルダーラインによってちゃんとバイカージャケットだけどどことなく柔らかなムードがどこまでも果てしなく徹底的に“フレンチ”。

こんなにも古くてモードカルチャーなどではない着飾るためのファッションではないバイク乗りのレザージャケットが近代に至るまでの様々なモードカルチャーとリンクする、これだからヴィンテージカルチャーは楽しいし嬉しいし、何より夢があります。

 

 

SURR 福留

今週の新作は色々です / Diary1420
16.7.2026

New

 

 

 

 

 

early80s Gianni Versace WAGARA textile design shirt

オリエンタリズムの中でも特に和服に,着物からインスピレーションを得た幾何学模様、最初期衝動らしさ満載の攻撃性です。

 

early00s malo linen cotton cardigan

この配合の真夏も羽織れる構築って全くもって出逢えなくて、カーディガン愛好家としては困っちゃいますよ本当に。

 

earrly90s Hermes homme pure linen tucked trouser

これも全然出逢えなくて困っちゃうんです、ヴェロニク・ニシャニアンによるタックトラウザー。もし自分がオリジナルでタックトラウザーつくるなら完全再現したいってくらい完成された名作にも関わらず90年代の極限られた一時代しか製作してなくて、しかも二型しか存在しなくて。2020年代以降はある程度出逢えるんですけどねぇ、気分的な問題だったのでしょうか。

 

80s Valentino Jeans military-motif light cotton trouser

過去に一度だけ出逢ったことがあるミリタリーサプライをテーマにしたヴァレンティノのパンツクリエイション、こちらは特に軽いコットンのタックトラウザー構築で夏も穿ける嬉しい個体です。

 

90s Versace JEANS COUTURE Levis-style leather bomber jacket

デザイナーの哲学が詰まりまくった最高のプロダクトバランス,スタイルと空気感,レザークオリティ,ファッションとしての味付け。私たちにとってはこれまでも最高に格好良かったけどこれからの時代はもっと格好良く最高なレザージャケットとして人々を惹きつけるんだろうなぁって印象です。

 

40s French leather biker jacket

怪物です。間違いなく年間の,そして歴代のトップピースになります。こちらは明日のDiaryで特集しますので機会ございましたらそちらも御査収頂けましたら。

 

 

SURR 福留

これ何? / Diary1419
10.7.2026

 

今年の三月に御披露目した一着にて認識した“しっかりと古い年代でハーフコートSTYLE”のフレンチハンティングプロダクトという存在。それまでは古いフレンチハンティングと言えば全てBOXYなシルエットでテーラードジャケットを軸としたカチッとしたジャケット型だったし時たまそうじゃなかったとしても近年に近い個体だったので、しっかりと古い時代でありバーバリーバルカラーコートのようなフワッとしたプロダクトバランスは初めてで、そもそもにおいて出逢ったことがないだけでなく想像すらしたことがなかった存在なのですが実物を目の前にするとどうして今まで想い描かなかったんだろうと不思議に思うくらい“あってしかるべき”な存在価値がしっかりと備わった一着でした。たまにあるんですよね、イマジネーションのスポットにすっぽりと収まってしまうような存在って。往々にして実物を目の前にすると混乱します。

でもこれはそもそもにおいて謎な存在、出逢ったのはパリで現地を拠点にする御馴染みのフレンチカルチャー・スペシャリストの親愛なる敬愛なるコレクターなのですが、まず彼が知らないプロダクトだと。生地は50−60年代のフランス軍のヘリンボーン織りのカモフラージュでジッパーもフランス軍で用いられるものだけどミリタリープロダクトではない、右肩のおかしな位置にオランダのリベットボタンが付いていてよく分からない、スタイル的には稀に存在するフレンチハンティングハーフコート型である、と。最終的には再構築かもとのことでした。

 

そのカルチャーにおける生粋のスペシャリストでその道を極めた熟練のプロファッショナルが初めて出逢う謎の一着ということはどういうことか?それは我々にとっては特に堪らない最高な存在でカテゴライズされていないので探せないから運良く巡り逢える機会を辛抱強く待ち続けるしかない、我々が思うヴィンテージカルチャーにおいてある意味最も出逢いにくい存在ということです。

 

 

 

 

 

New 60s French anonymous military camouflage hunting half coat

 

もちろん謎だったらなんでも良いというわけではなく当然惹かれる何かしらが濃く内包されていなればいけません、デザインなのかスタイルなのかパーツなのか素材なのかその他なのか。そういう意味ではこの一着はかなり色々な要素が揃っていますがまず思うのは一着の服としてシンプルに格好良いということ、次いで思うのはミリタリーの生地感はやはり“強い”なってこと。

 

 

SURR 福留

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