初代が鮮やかなカラーリングのエキゾチックレザーという素材で人々を魅了したように、私も素材で人々を驚かせたい という“目的性”と“理由”が極めて明確な強い意志によって辿り着いたミリタリー用の特殊なナイロン,ポコノによって、新たな時代をこれ以上はないほどにはっきりと切り開いたミウッチャ・プラダ女史。昨今のうんぬんを抜きにかねてより自発的に取り組んできた環境保全の意識に則って2021年中に用いるポコノを全て再生ナイロンにすると宣言したのも記憶に新しいです。
もちろん会ったことも無いですし(会いたいですねぇ)そのような発言も目にしていないので完全無欠な妄想ですが、強い意志によってポコノに出逢い(辿り着き)、実際に様々なクリエイションにて活用することによってミウッチャ女史はポコノを用いたファッションプロダクトを全人類に活用してほしいと,全家庭のクローゼットに一着は収まっていてほしいと思うようになったのではないでしょうか。軽くて肌触りが良くて頑丈で、前をしっかりと閉じれば暖かく開ければ爽やかな着用感で、なんと言っても美しい風合いのポコノ。もちろん最終的には好みですし、万人に認められる・好かれるなんてことはあり得ませんが、かなり高い確率で様々な人々の生活に何かしらの角度でフィットして刺さるポコノ。その様々な方向性における豊かさとスタイルとして格好良さを目の前にし、十人十色の格好良さ美しさを表現するお客様方の姿を目の前にすると、ミウッチャ女史が全人類に向けていた なんて途方もない妄想をしてしまうのですよねぇ、今日も。
Coming soon,1995-1997s PRADA Uomo pocono half coat
きたる19日御披露目のうちの一つです。
ランウェイなどを行わないプレゼンテーション時代の一着であり後々にも受け継がれるヘリテージプロダクトの出発地点的な一着。ちなみにこの時代44-46-48…のサイズ表記ではなくS-M-L…表記のプロダクトは自然体の範疇ながらオーヴァーサイズ設計で構築されることが多く、こちらもそのコンセプトサイジングになります。ゆえに良い意味でフィッティングの自由度が高く身体相性のふり幅が広いのもやはり現代のファッション概念に近しいかと。
SURR 福留
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きたる三連休の御披露目に向けてDiary1039から三回連続で新作の御報告をさせて頂きますので、どうぞ宜しくお願い致します。
突然ですがこれは私のブーツです。更に言えばずっと履いているブーツで更に更に言えば買付の旅に行く時は必ず同行するブーツで、更に更に更に言えば手持ちで一番着脱に時間がかかる厄介なブーツです。
本当に本当にずっとずっと履いています。何度直したことか。私は手持ちのレザーシューズは全て猫可愛がりしておりませんで、鏡面磨きなどからだいぶ遠ざかっていまして、もちろん定期的にクリームを入れて補色もしますが、全て必要最低限の範疇です。おかげでこのブーツもだいぶこってりした風合いですが、自然に向き合って辿り着いた姿なのでもちろん気に入っています。スタート当初の一定期間は履く度に泣いていましたが、ある日を境に最も歩きやすく疲れにくい“バディ”となりましたので、前述の通り動き回り歩き回る買付の旅ではこれをメインにしています。と言うかその期間はちょっと出掛けるサンダル以外基本的にはこれしか履きません。ヨーロッパを文字通り踏破してきたブーツです。
でもマジで面倒くさいと言えば面倒くさいです編み上げブーツ。でもねでもね、本当に格好良いんですよね。そもそもスタイル面においてチート的である種反則級に格好良いブーツという足元の中でも、編み上げのタイトな足首と絶妙にドレッシーで絶妙にタフなは格別であると履く度に思います。なので(それこそ私的感情MAXに)積極的に御提案したい気持ちがあるにも関わらずなかなかどうして叶ってきませんでしたが(本当に全然出逢えないんですよ)、やっとです。約4年ぶり2度目の御披露目となります。
MYバディはジョンロブで、この度の御披露目も90年代のジョンロブ。言うまでもなく親愛なる敬愛なる最上級のレディーメイドシューズメーカーであり言うまでもなく最上級のドレスシューズでもありますが、そもそもにおいて創始者のジョン・ロブ氏は靴職人になるべく地元からロンドンに赴く際に自分で作ったブーツを履いて400キロもの道のりを歩いたことからも、根っこにこれらのヘヴィーデューティーでタフな世界観があることが分かります。400キロ。東京ー大阪の直線距離です。
あまりにも確かな要素性しかないジョンロブの編み上げブーツ。足型相性とサイズ適合がありますが御縁ございましたら是非この機会に着脱に時間がかかる厄介な存在ながら、それでも履かずにはいられない最良のバディとしていかがでしょうか。ちなみにサイズ表記はUK8。
Coming soon,90s John Lobb.
きたる19日。ヴァンプシューズと共に御披露目です。
そういえば前回の編み上げブーツの出逢いの際(2018年。この時はウェストンでした)にも今回と同じくMYバディと比較した写真を撮っていました。
進歩無し!
SURR 福留
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恐れ入りますがなってしまいました。例えば
レザーパンツ。これははっきり申しあげまして素直に申しあげましてCHIRICOディレクター鈴木からの影響です。これまでも幾度が御提案してきたレザーマテリアルのパンツは私にとって格好良い対象でしたがリアルな対象ではありませんで、そもそもにおいて私は着るアイテムの選択肢が少ないのでレザーパンツに限らずこの生業においても御提案・御推奨するとてそれがMYリアルか否かは様々はっきりと分け隔てられており、リアルだからこそ感情的に成ってしまいますし、リアルではないからこそ感情的に成ってしまっておりました。というかレザーパンツなんて選択肢も少ないし出逢いの機会も少ないですしね。
しかしながらCHIRICO鈴木と仕事をしていて時に彼がレザーパンツという存在を仄めかしてくれたおかげで今では私にとってもレザーパンツはリアル対象です。メッチャ格好良いぜ。肌がもう一枚被さる保護力ゆえでしょうか、この底知れぬ着用時の安心感は。
1991年カナディアンアーミー / ポケットの形状、設計、各所の機能装飾。相も変わらずのモード・ムードですね。幸運にも完全未着用品にて御提案させて頂きます。
2005年ドイツ警察 / ミリタリーでもなくワークウェアでもありませんが、特性上その両方を備えるポリスユニフォーム・ヴィンテージという世界。機能性と実用性への追及は尋常ではなく、かつ全てに注がれる高水準な美意識。アタッチド・フリースライニングに本体のライナーがゴアテックス、スナップボタンまでリフレクターですよ?異常なまでに高機能です。
そしてこちらも私的感情盛り盛り。
まぁそもそもにおいて全てを私が探し求め,選び,御提案しているのでどれのどこをどう切り取っても私的な感情が関わるのですが、こと私自身の生活や極めて限定的なスタイルにマッチする品となると特に私的感情が盛り込まれてしまいまして(まぁ単純に欲しいってやつですな!)、例えばこちらの1998AW PRADA Uomoニットジャケットは私にとって抜群にデイリーでリアルなスタイルでしたので、1月末の御披露目にてすぐに旅立ってしまったことやとても好きだったことを譲ってくれたコレクターとの雑談時に伝えたところ“実はこのモデルは一着自分用にプールしていた”と譲ってくれました。ラッキー。普段はコレクター本人が着ている品など声を掛けて譲ってもらうことはあるのですが、向こうからの案内は稀ですので、愛が伝わったと一人ガッツポーズでした。
平面というデザインコンセプトに伴うベルクローパーツやスリットポケット、開けて良し閉めて良しどっちでも良しでどっちも良し、ウール70×カシミア30で軽くてエレガントで自然体にタフな素材感、そもそも純ニットプロダクトでありながらテーラードジャケットの形状。私的感情大爆発で120点のファッションプロダクトでありラフスタイルプロダクトです。
以上。今週の新作群でございました。暖かかったりしっかり寒かったりな日々ですね。皆様引き続きしっかり御自愛御自衛なことと存じますが、何卒お気を付けくださいましね。
SURR 福留
03-5468-5966
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