Diary を初めて50回目になるのですね。もろもろ便利かと思いカウンターを付けていて良かった。
先日ストリートSNAPをされているお客様とお話していてふと気付いた事、それは
“ 自分は人を撮った経験が極端に少ない ” という事。
職業柄カメラとはそれなりに関わってきたのですが、取り扱いが 「 物 」 である事と、旧 LAILA VINTAGE 時代も現在も店舗1名体制だったものですから、例えばスタッフ着用画像ですら撮る機会がありませんでした。(その為、初めてスタッフが入った時にはそれはもう嬉しかったものです)
撮影経験値はおおむね 物 9.5 :人 0.5 といったところでしょうか。
これに気付いた時はいささか焦りました。個のスタイルをご提案したいと思っている者として、
人を撮る経験値が低いのは宜しくないぞ、と。
という事で先日の定休日は練習も兼ねて撮影散歩。
そういえばこんな事をするのも初めてでしたが、穏やかな気候で大変気持ち良うございました。
犬も走ったりしていましたし。
なんとか上手いこと人を撮れないかなと思いながらも、そう上手くはいかず。次回は誰か頼みます。
しかしながら、薄ぼんやりと気の向くままにシャッターを押していたら、薄ぼんやりと気付きました。
“ 自分は物質が好き ” という事に。
なんというか理路整然と構築された物、計算された物といったいわゆるプロダクトの類を好ましく思うことに気付きました。
きっと素養+環境の結果でしょう。まぁ当然と言えば当然なのですが。
結局のところ目的である人物撮影は叶わず、太陽の下でサンドイッチ食べてビール呑んで軽く昼寝して、
プロダクト好きな事にハッと気付いて帰ってきただけなのですが、なんとなく腑に落ちたというか、すっきり。
ですが引き続き人物撮影の経験値は積まなくてはいけません。
という事で今後は店頭にて、撮影許可のお声を掛けさせて頂くかもしれません。
ご都合宜しければ、どうぞお願い致します。
SURR by LAILA 福留
頂いた浅草の美味しいパン。ナイスプロダクト。
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知る人ぞ知る Celine Homme。
不動のメゾンによる90sアプローチは、現代の彼女のコンセプトに遺憾なくフィット。
その大胆さが極上のクオリティというのがなんだかとっても、何より楽しい。
不変スタイルでありながら、どうしようもなくアヴァンギャルドな傾奇者カーディガン。
100年以上続くメーカーの、英国的名作。
「 乗馬観戦用 」 に作られた本作は、ブルゾンではなくコートというスタイルが新鮮に感じて頂けると思います。
本当の意味で老若男女から愛される、“ 国民的 ” と称して差し支えないのクオリティは着ればすぐに実感でき、
『 あぁ、だから選ばれてきたのか 』 と呟かれる事でしょう。
そしてこの芸術的な文様ときたら。
Blue lens collection.
室内でご着用頂いて差し支えないカラーレンズのラインナップがやっと揃いました。
今回は全て濃さ30%のブルーレンズで統一しているのですが、
フレームによって縦横無尽に変化する色味の印象をお楽しみ頂ければと。
スタイル様々。
Authentic trousers collection.
スリム、スキニー、ワイド、バギー etc.
様々選べて楽しい昨今ですが、 SURR にとって一先ずの真ん中は テーパード。
ウエストポイントを正しく穿いて最も美しく見える、ある種クラシカルなテーパードです。
ただ細いだけが “ 優秀 ” ではなく、それらの土台となった精密で伝統的なレッグラインというものがございまして。
年間、数足のみご紹介するクラークス。
定番だからこそちょっとしたスペシャリティをプラスする事で、結構特別な一足になってくれるものでして。
などなど。
相変わらず楽しくて溜りませんねヴィンテージ。
SURR by LAILA 福留
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今回のアンファッション・デザインで行われているのは、
1.ディティールの排除
2.ライナーの排除
3.コーティングの排除
ここに至るまでの過程において、名も無きどこかの誰かが手を施した形跡が各所に。元々は東ヨーロッパのボア付きミリタリーコートでしたが、前述によって全く異なる一着に変容させられました。
1 でミニマリズムを、2 でオーバーサイズ・フィッティングを、3 で独創的なテクスチャーをそれぞれ獲得した無名なアノニマスは、どうしようもない程にファッション性を感じさせる驚異的なモードに成りました。ただ邪魔だから排除したのか、目的があって排除したのかは分かりませんが、前者でありば驚異的な必然性ですし、後者であればあっ晴れとしか言いようがありません。
しかしながら最大の特徴は、
4.日焼け
こちらもカビと同じく環境や時間によって発生する現象。言うなればデザイナーは 『 自然 』 です。通常マイナスとされる要素にも関わらず、まるで陰影を付けて染め上げたかのようなグラデーションを生み出しており、不規則の中の規則性が鋭角に美的感覚を喚起させる驚異的なアンファッション・デザインとなっています。
元々の要素と、無くされた要素と、自然が施した要素。
三位一体が織りなす異常なまでのイマジネーションをお楽しみ頂きたい逸品です。
60s Eastern european military, anonymous custom coat
メンテナンスという名の整理整頓は必要最低限以上行っておりません。繊細に成り立つアンファッション・デザインを邪魔する事になりそうで、憚られました。
実物をご覧頂けばそれで良かったと思って頂ける。繊細ですが実直です。
是非袖を通しにいらしてみてください。
SURR by LAILA 福留
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