旧スタッフが2018年のDiary634で書いことで初めて知りその後にCHIRICO鈴木が“70年代頃にイタリアの若者がアメリカに留学するのが流行っていて、彼らがイタリアに戻ってきた時にアメリカで吸収したファッション観を表現したことで生まれたカルチャーですよ“と教えてくれた時に初めて理解した単語, パニナロ。ここ数年は日本でもたまに?時に?ちょいちょい耳にするようになった気がしますが、私は未だにこの単語を覚えられていません、なんか無意識下で根本的に興味がないカテゴライズ方式というか括り方なのでしょうかパニナロ。これを機に覚えたいパ・ニ・ナ・ロ。
それこそOlmes Carretiおじさんなんかは最筆頭とされるのでしょうか、どうやら本人は自身をパニナロではないと言っているらしいですが。前回の旅順にて新たなパニナロカルチャーに出逢うことができたんですよ、でも
Best Companyと同じくらい楽しい感じにふざけたブランドネームなんです、その名もUniform Jeans。いやいやパブリックドメイン感またも強過ぎるって、なんなのパニナロカルチャーでは固有名詞感出しちゃいけない決まりでもあったの?
絶対にふざけていないと思うのですがふざけているように感じられてしまうそこはかとない遊び心感を感じずにはいられないブランドネームに相応しい抜群過ぎて絶妙過ぎて唯一無二過ぎるプロダクトデザイン感と融合する底知れぬ大人っぽさと品の良さ、この温度と感度のベクトルはまさしくBest Companyと初めて出逢ったあの日あの瞬間に味わったそれと同じくです。ヨークの内側だけ裏地という機能としてはなくても差し支えないものをカラフルなハイビスカス柄選ぶ感性なんて最高以外の何者でも無いもんな、好き過ぎる堪らなさ過ぎる。
イタリアの奥地で出逢ったのですがコレクター曰くかなり珍しいらしくこれからも出逢えるかだいぶと不安ですUniform Jeans。まぁ存在を認識したので縁があればまた繋がれるでしょう、いつも通り虎視眈々と待ちますよ。
New arrival 80s Uniform Jeans Levis-style denim jacket
相も変わらずリーバイスSTYLEは最高で最強、引き続き第二ボタンと第三ボタンくらいしか留めないテーラードジャケット宜しくな八の字スタイルで着こなしたい所存。
最高で最強のデニムジャケット雛形に独自のシルエット概念とさりげないながら確かに上質なイタリークリエイションのデニムムードとカッティングエッジ過ぎるデザイン要素ですからね、もう狂愛しい。カテゴライズなんだっけ?あぁパニナロだ。覚えられる気がしない。
SURR 福留
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私にとって愛すべき存在であると同時に難しさと複雑さともどかしさと辛さが同居するヴィンテージデニムの世界。アチラやソチラのオリジンカルチャーが格好良くて驚異的に蠱惑的であることを踏まえた上で80年代に発足したデザイナーズヴィンテージデニムのカルチャーの方が多角的から捉えるとよっぽどよっぽど有用性が高いし充分過ぎるほどに格好良いどころか目線次第ではオリジンカルチャーを十分超えられるじゃないかじゃないかと思うようになって数年経ちますが、ここまでオリジンヴィンテージへの敬意と愛を踏まえた上で再解釈のオリジナリティを注ぎここまでハイクオリティな仕上げの,そしてプレーンなデザイナーズヴィンテージデニムにはなかなかどうしてお目にかかれませんので出会った瞬間小躍り小躍り。王道ほど出逢えないメソッドはここにも漏れなくありますがゆえ。
2001 campaign by Terry Richardson
トム・フォード大先生の黄金期である2001年プロダクトであるこちら、愛されていたようでエイジングも当初の加工よりも丁寧に加速され100%右利きであることが分かるダメージも各所にドッキングされていますがそれらが全てファッションの目線で捉えた時にマイナスにならないのがヴィンテージデニムの良いところでありズルいところ、そりゃオリジンカルチャーは失速しませんよねぇ。しかしながらこちらはオリジンを踏まえたうえで上品にヴィンテージの風合いを表現したうえで上質な本国イタリアのクリエイションとトム大先生のフェチズム+Gucci一族の大看板に相応しい世界観と存在感の再解釈とスタイル提案と美意識提案が注がれた、純然たるヴィンテージでありながらオリジンにはない世界観を内包し、更に現代に繋がるデザイナーズデニムにはないムードが漂う一本となりますので、既にオリジン及びデザイナーズヴィンテージデニムをお楽しみの方にも興味があるものの未だ御縁がない方にも、そもそもヴィンテージデニムってよくワカンねぇよって方にも“新たな一本“としてご提案させてくださいませ。
New arrival 2001 Gucci by Tom Ford vintage aging plain jeans.
レッグラインは普通、いやほんのちょっと細いくらいかな。股上のロー寄りですがロー過ぎない良い意味でノーマルな土台に明らかなえるハイクオリティかつ独特の荒々しさのMade in Italy感が漂います。
SURR 福留
全然関係ないけど最近買ったこの植物、超お気に入り。この不自然極まりない自然が生んだフォルム気持ち悪くて本当に最高です。
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親愛なるThem magazineさんが数年連続で編集しているヴィンテージ専門版誌(そういえばサイトで近いうちに発売する最新版が告知されていますね、オフィシャルのインスタグラムのトップリンクからも購入予約ができるそう。一昨年や昨年も即SOLDで買えなかったというお客様の声を複数回耳にしました、今回も必buyですね)など、様々な方法と角度にて人々に知れ渡り続けたことで日本国内においても既に市民権を獲得したと言ったとて大袈裟ではないのではと思えるヨーロピアンヴィンテージの世界は、弊店にとって王道で不動の存在だったもの御提案する機会は年々と減ってしまって今に至ります。それには様々な理由と必然性がありますがそのうちの一つが“より刺激を求めてしまったから“
↑これってファッションカルチャーあるあるなのでしょうか?私はそう思っているのですが。
Aという味を知ってしまうと、それはそれで良い(最高)としたうえでBという味を求めてしまいBの味を知ってしまうと…………個人的にはずっと終わらない幸せと苦しさが同居するジャーニーでしてその度に過去の味を一旦全て忘れたいとふと思ったりするものの、そんなの叶うはずがなく。そのジャーニーとその他理由のマリアージュによって弊店の空間から徐々に主にフレンチワークのヨーロピアンヴィンテージという文化が姿を消していきました。
そりゃZの味なんてそうそう出逢えませんよ。個体としての希少性に加えて年代とコンディションとシルエットバランスとサイズ感という過酷極める条件が合わさりますから、弊店の環境ではお金を積んでも手に入れられない存在ですし極端な言い方にはなってしまいますが探すものではない存在です。探す労力+時間+情熱と出逢える成果の公式は絶対にイコールにはなりません。その方法を続けていたらきっと私は世界中からヴィンテージを探し求めるこの生業を続けられていなかったと思います。心ポッキリ。
なので前回の旅順でこのZの味と出逢えた時は本当に嬉しかった。無欲の勝利だなんて自分都合過ぎることは思いませんが探し物ほど見つからないメソッド宜しくで出逢いを強く願い過ぎていなかったことが功を奏したと思っています。
フレンチワークにおける20年代というポテンシャル、⚪︎⚪︎職業用といった同カルチャーにおいて定番的なカテゴライズが当てはまらない独創的なアノニマスプロダクト感(唯一色と生地感がレイルロード系のといったところでしょうか)、当然ながら繊細な職人技術力による意匠の迫力、当たり前のように各所に注がれる決して当たり前ではない贅沢な仕立ての概念、何よりも嬉しい現代的なシルエットバランス。
弊店はアンティークに敬意を抱いているものの至上主義ではございませんしなんだったらアンティークアンティークしているのが苦手なくらいですが、この一着にはそのマイナス要素がないうえに時代を遡ることで得られる旨味と強みの全て備わっています。
New arrival 20s French work belted half coat.
猛烈に痛快に単純に純粋に格好良いこのZの味は10年前も痺れんばかりに稀有です。
SURR 福留
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