新作より、鮮やかな発色ながら品良く落ち着いている(コットンのテクスチャーが良いのかな、やっぱり)イエローカラーに楽しくて美しいマルチストライプがドッキングしたこれまたミッソーニ夫妻らしいエネルギッシュなファッション性を眺めていたら(プレタポルテファッションにおいては)後輩であるミウッチャさんのクリエイションがふと頭をよぎりました。
軽い、柔らかい、着心地が良い、そして格好良い。この一着なんかまさしくそれでこういったプロダクトと出逢うたびに“なんだかんだでファッションデザイナーも我々と同じで楽チンが好きなんだなぁ“と勝手に親近感を抱いてしまいまして、そのアプローチがミッソーニ夫妻だったらこう,ミウッチャさんだったらこう,ヴェロニクさんだったらこう,ムッシュだったらこう,ヴァレンティノさんだったらこう,アルマーニさんだったらこうといった感じでいつの時代でも欠かさず提案されている次第ですが、その楽チンさをモードの目線でアップデートしたのはやはりミウッチャさんなんじゃなかなと思うとその前時代であり同国にあたるミッソーニ・クリエイションでこのようなプロダクトを目の前にすると否応がなしに脈々と受け継がれてきた服飾史の太い縦の繋がりを感じざるを得ないわけです、対比するかのようにここまでHAPPYなカラーリングであれば尚更ね。
これなんかは特に軽量。襟の内側に隠されたフードなんかも相まって雨の日に傘を差さずにガバッと羽織る姿が目に浮かびます。特出してオーヴァーサイズの構築ですので風抜けも良いだろうな、プロダクトの形状としてはカバーオールしかりスポーツジャケットなんですがオーヴァーサイズゆえに綺麗なハーフコートのバランス、色々着こなせそう。
New arrival 80s Missoni oversized half coat.
これに色系のポロシャツないしなんなら派手なアロハ、下はジーンズでもショーツでも。カジュアルな街着に落とし込むことでミッソーニ夫妻らしいスポーティーなエレガンスが際立つかと。私ごとですが今年は何故か今までにないくらい猛烈にカラフルな気分です。
SURR 福留
△
と出逢えました。いや出逢ってしまいました。
存在そのものが“事件“なところでなんとセットアップ,しかも均整の美しいシルエットバランス,しかもサマースーツ,しかも着回しやすいランプブラック,しかも嬉しいダブルブレスト,しかも予備のトラウザー付き(繊細なサマーウールゆえこれは相当にありがたい)と誠に出逢えたし出逢ってしまったしな逸品との縁を結んでくれたいつもお世話になっている男性服飾史におけるトップラグジュアリー専門のパリのコレクターさんにはいつも以上の感謝を。現地に根付いて過去と今と未来に向き合い続けてきたからこそ辿り着けた集大成のようなプロダクトと決して現地に根付いていない私が瞬間瞬間のタイミングでこの一着と出逢えたこと出逢ってしまったことは奇跡でしかありません。
New arrival early00s Bespoke Hermes homme summer suits
出逢いの奇跡はヴィンテージ全体に言えることですがこれはひとしお、なぜなら私はHermes Hommeが好きだから。
バイヤーが“私物にしたいです笑“みたいに言うのってヴィンテージカルチャーあるあるなのかもしれませんが(私は絶対に用いない言い回しというかムードというかニュアンスですが)、これに関しては出逢った瞬間自分のものにしたいというより(サイズ感かなり良いんですけどね…)店頭にお披露目したいお客様にご覧頂きたい欲が猛烈に沸きあがりました。相変わらず小売業として矛盾MAXですがSURRの空間にできるだけ長く置いておきたい心持ち。
強烈過ぎるほどに爽やかなサマーウールとフランス老舗仕立て職人による手縫いの構築とHermes hommeの設計力の融合、もうね袖を通すと泣けてきますよ。そうだそうだファッションって愛に溢れていたカルチャーだったなって、楽しくて心地良くてLOVEに溢れた世界だったなって、そういえばそういうこと忘れていたよって。そう感じた数日後に鈴木がMUSEE行ったんでお土産ですってくれたポストカードがこれ↓
Thanks
SURR 福留
△
ピケって本当に好きなんですよね、英名だとコーデュロイ。元々はスプリングクロスとして生まれたものの現代ではやはり秋冬の印象を抱かれている方が多いでしょうか、弊店ではその出生も会って厚み次第ですが春夏の季節も心からご推奨しています。畝(うね)の太さによって様々ございますがワーカーライクな太畝しかりドレスライクな細畝しかり独特のカジュアル感と個性的な表情に惹かれるどころか年々好き度合いが高まっているのはなぜでしょうか、おっさんピケ好きアルアルでもあるのでしょうか。それがタックトラウザー仕様だった日にゃもうコンニャロウってなもんで常日頃“突如お寺で座禅を組むことになった際に躊躇なく正座できるトラウザー“を探し求め続ける私にとってはこれほどにパーフェクトなパンツはございません。
ホワイトカラーって本当好きなんですよね、特に春、特に特に夏。なんかただ単純に最高じゃないですか夏にホワイトカラー身に付けている人を眺めるのって、旬を味わう意味合いにおける最上位と言っても過言ではなくて麦わら帽子にホワイトカラーを合わせたサマースタイルほどの夏の旨味ってないんじゃなかろうか、それに洒落たサンダルなんて加わったら最高中の最高です。もう永遠に大好き。ファッションスタイルはもちろん性別も年代も国も問わずアイコニックですらある誰にとってもHAPPYな要素、それが私にとっての夏のホワイトカラーです。
New arrival 80s Armani Jeans white cotton pique trouser
ということでこれは最高最強文句なし。初期時代のArmani Jeansによる一品でアルマーニらしい程良く男らしさシルエットバランスに調和するどこかフェミニンですらあるホワイトピケのムード、各所さりげなく練り上げられた意匠の数々とほとんどパーフェクトなホワイトカラーのタックトラウザー。こんなん何本あっても良いですから。
SURR 福留
△