皆様には意図的にせよ結果的にせよ “ まだ経験していない存在 ” はございますでしょうか。年をとったら盆栽 や いつかはバーキン ではありませんが、興味がかなり有るor少し有るものorなんか気になるもののまだ経験していない存在、いわゆる“とっといてある”存在。私にとってパッ思いつく現時点のそれはTシャツ1枚での外着とスニーカーでして、未だにとっといてある長期宿題なのですが、何年か前にサンダルを克服したり今年ショートパンツデビュー無事に果たしたりと、地味に順調に経験していない存在が経験した存在に成っていっているのですが、もう本当に楽しくてですね、そんな一つが,一要素があるだけでファッションを自覚的に楽しみ始めたあの頃のような高揚感が得られるのですから、もう最高ですよ。
今後肩線が上腕二頭筋ほどまで落ちるオーヴァーサイズパーカを着るようなスタイル変化は、おそらく圧倒的説得力の外的要因が現れない限り,例えばギャルと付き合わない限りあり得ないであろうと思っているので、まぁもし自発的な自然の成り行きでそういう志向に成ったらそれはそれで人生として楽しそうな気がしますが、絶対はないにせよ限りなくゼロに近いのでこれから経験していない存在が経験した存在に成る瞬間を何度味わえるかは分かりませんが、例えばTシャツ1枚スタイルにせよスニーカーにせよ心からエンジョイしたい所存です。
そもそもにおいて以前まではサンダルも興味がありませんでしたしハーフパンツなんて自分には考えられなかったのですが、時間を経たり様々な物事に触れることで変化しますので、やはり面白い。パリで知人とビジネスミーティングを行う際にその人がギリシャ在住とあってか極めて爽やかな出で立ちでして、その時のサンダル姿のスタイルムードがあまりにも気持ち良く感じられ帰国してすぐに同じものを購入したように、気持ち悪いほどに頑固であると同時に不気味なほど影響される時は一瞬で影響されてしまう私が、昨年から今年にかけて経験することが出来たとある存在がスウェットパンツ,トレーニングパンツの類でした。
興味を抱くきっかけは買付の旅で出逢ったとあるメゾンの白いスウェットスーツでして、そういえばと思い出して過去撮影のライブラリーを掘り返してみたのですが、映っているのはこの究極に判別不可な一枚しかありませんでした。赤い矢印がそのメゾン白スウェットスーツです。
しっかりと御提案するための写真も撮れず、店頭にてじっくりと御覧くださった初めての方=お買い上げくださった方だった点も含めて強く記憶しているのですが、さぁていざ興味を抱いて探してみると無いったら無い、良い感じのスウェットパンツないしトレーニングパンツ。なんか当時に検索などしてみた時にジョガーパンツという品名が付いておりいつの間にやら気取った名前貰ってやがんなぁと独り言ちた気がします。
スウェットパンツにせよトレーニングパンツにせよジョガーパンツにせよある程度のふり幅が現存しますが、腰回りの構築やレッグラインによって印象が大きく変わるんですね、そもそもにおいてそれらは興味が無いというより嫌煙していた類なこともあって例えば変に細身であったり股上が浅かったりとするだけで私は好み的にダメで、これまでにほとんど気にしたことがなかったためにとても難しく感じた次第です。今となっては幸い出逢えて主に内勤時と休日に全力で楽しんでいるのですが、とはいえ経験値的には1年生なのでまだまだ解からないことが多く、なんとなくこれ以上自分自身で経験値を上げる機会がないように感じてもいるのですが、先のメゾン白スウェットスーツしかり少し前に御提案させて頂きましたこちらしかり、惹かれる点は共通してスウェットパンツとしてトレーニングパンツとしてジョガーパンツとしてクラシックな構築であり、何より“ガチ”であるという点。そう、ガチな個体だったのです。
ガチを極めるとスポーツメーカーの純正となりますが、やはり弊店的には個人的にはデザイナーズ的な息吹が注がれた自然な品と色気をムードを求めてしまいます。ガチでありクラシックでありデザイナーのスタイルとしての配慮と品質に対するこだわりを注がれたムーディーなそれらは本当に出逢えず、更に更に欲を言えばきっかけを与えてくれた一着であるスウェットスーツとなるのですが、いわゆるテーラードジャケットとトラウザーのスーツですら経験則としては揃って出逢える機会が極端に少なかったものですから、各国のコレクターに相談を持ち掛けるまでもなく探すまでもなく構えておりましたので、この度の新作との出逢いは嬉しかったですね。
ヴィンテージ特有の奥行き、デザイナーズ感性だからこその構築及び色調にイタリークリエイションだからこその自然な品の良さ、そしてスウェットプロダクトだからこその極端で特異なスタイル性。もう最高にムーディー。
ちなみに性別も年齢もないクリエイション区分で数字が大きくなるほど大きいサイズとなる設定の 6 表記ですので、XLもしくはXXLサイズと想定されます。このオーヴァーサイズ感及びボリュームをどのように捉えられるかは人ぞれぞれですし、経験値の極端に少ないスウェット新一年生の私なんかはこの身体ならこんな感じといった想像すら叶いませんが、それでもまず言えるのはBIGサイズの設計によってガチ(今回においてはガチのルームプロダクトです)でありながら絶妙なモダンプロダクト感を獲得しているということ。ちなみにポケットは胸元に一つのみ。御覚悟を!
New arrival, 80s Valentino Garavani sweat suits.
そういえば先日の内勤時にスウェットパンツを穿いていたので鈴木くんとのふとした思い出話で先のメゾン白スウェットスーツを挙げたのですが、彼が“実は当時こんなの誰が買うんだろうって思っていました(のですぐに旅立って驚きました)”と言いやがったので、てめぇこのやろうとなりました。
SURR by LAILA 福留
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もう残暑はやめてくれ。。何か羽織らせてくれ。。と未だ麻の羽織で戦っていますが、明日から予報ですと気温が落ち着く様ですね。長袖シャツや羽織りを無理なく、自然な温度で着れそうなので一安心。
個人的にもキーワードとして右岸の~、左岸の~と今まで枕詞を耳にすることはありましたが、実際にまとめて見て、触って、袖を通すって何だかんだで初めてでして。(意識的に探しても現実問題、中々見当たら無いですし。。)
今回ご案内の ARNYS に関しましては宜しければ こちら と併せてご覧下さいませ。
New arrival, 90-00s ARNYS nep herringbone wool tailored jacket
イタリアで仕立てられたフレンチ式な構築。
New arrival, 90-00s ARNYS ” FORESTIERE ” cotton jacket
ル・コルビジェ氏の注文により “庭で作業する為に” 製作されたストーリー。
New arrival, 90-00s ARNYS cotton shirts
ドレスなカッティングに ” 有りそうで無い ” パターンやカラーバランス。
着用画像はこちら
アンティークスタイルの様な前立てのデザイン。タックインを前提としているとは思いますが、↑ の様にアウトしてもなんだか素敵。
” FORESTIERE ”
” 森の~ ” と言う意味です。テーラーをベースに可動域の余白を残すようショルダーを広めに採って、身幅もたっぷり、でも作業する為にだけあって袖丈はナチュラルなバランス。そうです、とても現代的なバランスなんですよ。回り回って自然と。1947 年に製作され、当時はコーデュロイや毛織物で防寒性や強度を保つ為に厚手の素材がメーンとなる FORESTIERE 。ですが、本品に関しては更新され続け、これからの羽織に丁度良い高密度なコットンツイルで一重仕立て製作されています。
どっかで見覚えのある釦だなぁ、と思いましたら、そういえば右岸のあちら様も近しいデザインの釦を作ってましたね。
明日、9 月 25 日 ( 土 ) 12:00 お披露目致します。
SURR by LAILA 鈴木
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先日ラジオパーソナリティーが “ 今の子にスラムダンクを薦めるとしたら、古臭いとか言われて上手く伝わらないのかな。考えると難しいな ” 的なことを言っていたので、なるほどと思い本棚より引っ張り出して久しぶりに読み返しており今インターハイ進んだくらいなのですが、既に数回興奮と当時に涙腺が緩んでしまう機会がありまして、以前読んだ時は興奮はしたものの涙腺が緩まなかったので “ そうか,,, ” と独り言ちると同時に “ これを今の子たちに進めると古臭いと捉えられて、あまつさえ面白さが上手く伝わらない可能性もあるのか ” と “ いやゼッテー伝わるだろ。稀代の名作じゃねーかやっぱり ” と “ ああやって沢山の人々に何かを伝えるラジオパーソナリティーとかの仕事って、本当に大変なんだなぁ ” という想いが混在しました。
この度秋分の日を ( 勝手に ) 祝して弊店が狂喜乱舞する弊店にとってのスペシャルニットピースを3点お披露目させて頂くのですが、ラジオパーソナリティーだったらどう伝えるのだろうか。クオリティに関して正々堂々最上質に狂った一着と、モードデザインとして創意性として最上級に狂った一着と、とにかく全てが狂った一着なのですが、ベクトルが異なるそれぞれの熱量にさらされた私の魂は数時間ほどクリエイティビティ酔いで寝込みまして、まだクラクラします。いやぁ今夜は鍋焼きうどんかな。大興奮で知恵熱出るかもなので冷えピタ貼って寝ますね。
まぁスラムダンクうんぬんが無くとも、ヴィンテージの世界, アンティークの世界は他者に伝えるのが時に容易ではない・時に極めて難しい・時に不可能であることは大いなる前提と認識しています。それは私にとって初めから “ 在るもの ” でしたから、この世にはオーセンティックカーディガンやデザインシルエットセーターやクレイジーパターンセーターを着ない方,着たくない方,着られない方が居ることを踏まえたうえで、ご興味頂ける方に心より御推奨させて頂きたい次第です。
Newarrival, 狂喜乱舞の3点のニットピース。
SURR by LAILA 福留
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