裏地表地 / Diary1192
26.1.2024

主にイタリアンカルチャーで時たま出逢えるカシミアを用いたライニング、いつも思います良い意味で狂ってんなぁと。そりゃ軽いだろうし暖かいだろうけど、表地においても特出した贅沢要素であるカシミアを見えない内側に配置するなんて、そのクリエイションへの心意気は狂っているほどに見事で私は大好きです。と言っても簡単に出逢える存在ではないのでいつも新鮮かつ喜ばしい気持ちになれるので今回もそうかな全くもうワクワク と思ったら一味違いました、これに関しては狂っているわけではなく極めて知的で実用的なライニングというか裏地いや表地、裏地表地の一着だったのです。

 

 

そう、リバーシブル。ラムレザーサイドとウールカシミアサイドによるリバーシブルなのです。いやー素晴らしい、見事過ぎます。これを設計したのは稀代の天才靴職人,サルヴァトーレ・フェラガモの次男であり現在は会長のレオナルド・フェラガモ氏。イタリアンカルチャーらしい豊かな人生を送ったからこそ気付けて思い浮かべて構築に至れる贅を尽くしたファッションを通じてのライフスタイルの在り方、私は本当に好きです。もしかしたらひょんなタイミングで大金持ちにはなれるのかもしれませんが血縁そのものの金銭環境とは一味違いますし、もちろんお金があるから豊かというわけではありませんが、“え、パンが無いならお菓子食べれば?”であったり“え、職が無いなら城買い取るからそこで働いてもらえば?”といったマインドに素で辿り着くには、それまでの生き方と環境が大きく関わるというもの。そのマインドが良い悪いは人それぞれの判断ですが、少なくとも普通ではない頭が思い描くファッションであったりライフスタイルはやはり面白いと思うのは間違いなく私が普通で凡人だから。

 

 

いやレザーとウールカシミアのリバーシブルって格好良いし着易いし、面白過ぎるし素敵過ぎるって。

 

 

 

 

 

New arrival,90s Salvatore Ferragamo lamb leather×wool&cashmere coat.

 

シルエットは少々細目のスタンダードフィット、単体で充分暖かいからそこまで着こむ必要ないんじゃない?というレオナルドさんの感覚が向こう側に透けて見えるようです。またこの一着は良い意味でデザイナーズの世界観には属さない究極的にプレーンな個性でして、だからこそ構築の面白さと素敵さが猛烈に際立ちます。いやいや、レザーとウールカシミアのリバーシブルって、本当に。楽しいの作ってくれちゃってさぁ、もう。

 

 

SURR 福留

“Leather is / Diary1191
25.1.2024

Finish”

 

“なぜならこんな上質かつ頑丈なレザーは現代ではもう作れないし、これ以降の時代になると質は下がっていき80年代以降の革なんて基本〇〇(伏せますね)だし、上質なレザーに触れたかったらハイファッションカルチャーを選ばなくてはいけなくてそうなると物凄く予算が必要だし、ハイファッションとは言えいつの時代もここまでの頑丈さは無い。”

“そしてもうヴィンテージの世界でこの時代の上質で頑丈なレザーは出てこない、今あるだけなんだ。だからもうレザーは終わった(Leather is Finish)んだよ。”

 

New arrival,50-60s French Goverment Worker Leather Selection

 

そんな恐ろしい言葉は、かねてから例えばとある一着のフレンチプロダクトがあって100人中100人がそれをAと言ったりネット情報でもAと言っていたとしても彼がBと言うならば私はそれをBと思うくらいに信頼するどころか心の中で勝手に師と仰ぎ、彼が大きな石の指輪を付けている(しかも結婚指輪らしい)おかげで私も大きな石の指輪が欲しくなっちゃう(デコラティヴな装身具 / Diary747)(ちなみにまだ出逢えていません)ような素敵な熟練中の熟練コレクターの口から、上記のレザーたちを目の前に発されました。

 

 

もちろんヴィンテージカルチャーに長年属する人物、言ってしまえばヴィンテージ贔屓にならざるを得ない人物の個人的な解釈でありそもそもにおいて上質と頑丈の概念も人それぞれですし、私はこれらフレンチガバメントワーカーのレザーの質と頑丈さのポテンシャルがあまりにも“高過ぎる”だけでそれ以降の様々なカルチャーにも良いレザーは沢山あると思うし、それこそ90年代くらいまでのハイファッションやモードのレザーは現代に通じる繊細なレザーの上質さの中にデイリーウェアとして充分な強さを兼ね備えていると思いますし、80年代の〇〇なレザーが逆に良い逆に格好良いという意見も正しいと思いますが、心の師である彼がいう意見は決して不公平でも言い過ぎでもないと素直に思いました。そうか、レザーは終わったのか。

この話(見識)も今のレザードハマり、いやドドドハマりのきっかけであることは言うまでもありませんし、以降店頭で御客様と交流する際にも高い確率でその見識をお話させて頂いています(〇〇を伏せず)

 

皆様はどう思われますか、レザーは終わったと思われますか。いずれにせよ私が皆様に対して強く思うのは今お手元にお気に入りのレザーウェアがあったら是非とも一層大切に向き合ってください ということ。それがヴィンテージプロダクトであったら特に特に。

私も手元にあるヴィンテージレザーウェアはフレンチプロダクトではありませんが上記たちと同じく60年代で同じくラムレザーでして長年相棒のような存在で向き合い続けたこともあってしっかりとした着用感なのですが、レザーの風合いというか育ち方が尋常じゃありません。本当に化け物のような格好良さに仕上がってくれているからこそ心の師が言う上質と頑丈さの両立がスッと胸に入ってきたのだと思います。

 

 

SURR 福留

Leather Wearにドハマり中 / Diary1190
24.1.2024

私は今レザーウェアにハマっています。いやドハマり、ドドドハマりしています。数年前から毎年定期的にLeahterって格好良いですよねぇ やらLeatherって良いですよねぇ と(もちろん本心で)独り言ちていますが、今のこれは最大級のウェーヴのようでとにかくレザーを着ている人が格好良くて堪らないレザーウェアに惹かれるったらない。

 

その理由は自分の中ではっきりしていて、ここ1年間特に素敵に感じられるレザーウェアとの出逢いが多かったこと、時に誠に素敵なレザーウェアSTYLEの御客様が来られたこと、そして御客様とヴィンテージレザーウェアに関して話し合う機会が多かったこと。この3点です。ジャン兄クリエイション,イタリーLevis,幻のフレンチレザーメーカー,コルビュジェ先生愛用個体とそのシリーズ達,Hermesを唸らせるクオリティの専門メーカーさん,まさかのマルクボアン・クリエイション。去来とはまさにこのことでここ1年間の出逢いでも様々な最高のソウルメイトたちが改めて頭に浮かんでは消えます。それらを御認めくださった皆様方の姿がまた痺れるほどに格好良くて、それを目の前にするのは本当に本当に刺激的な時間なのでなんであんなに様々な姿と形と空気感で御似合いになるんでしょうねぇと不思議に思いつつ、なんたら同士は引かれ合うとかなんとか言った人がいるとかいないとか、それはもう今の第九部で完全終了するとかしないとか言ったとか言ってないとかなことを思い出しつつ、スピリチュアルな何がしに興味がない私ですがこの生業において早めのタイミングで物と人の見えない繋がりや人の気持ちが物に移るのは否が応でも信じざる得なかったことは純然たる事実なことを改めて思い出せるからこそ、ファッションの楽しさを再確認できると同時にトレンドという要素性の立ち位置がすっかり変化し選択肢と可能性が格段に増え必然的に御洒落とは何かを自問する人が増え様々な自由度が高まり続ける“今の時代”だからこそヴィンテージレザーウェアの存在感と存在価値は、端的に言ってヤバいな と。

あと改めて切に感じてちょっと震えました、ヴィンテージレザーって本当に残酷だな と。

 

 

 

 

 

New arrival,Vintage Leather Wear Selection

 

上はセレクションのうちの一つ、1996AWのGiorgio Armani。ね?残酷でしょ?

 

 

SURR 福留

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