ブーツとカーディガン / Diary1078
3.10.2022

踝から足首にかけて数センチの支えがあるだけでこうもレッグラインが綺麗に見えるかと魅せられるかと魅了され10年ほど前からMYベスト格好良いし歩きやすい足元にブーツを君臨させてきた私が、怪我を負った軍人(カーディガン伯爵)が脱ぎにくいセーターの前を切って着たことから名付けられただけあって着易さと着こなしのふり幅が尋常ならざることに気付いてからというもの表参道界隈のMrカーディガンを自称し続けてきた私が、この度フェチズム全力で御推奨させて頂く新作。ブーツとカーディガン。

 

 

 






重ねられたレザーデザイン格好良過ぎでベルトのシェイプ美し過ぎで全体的なシルエットバランス秀逸過ぎなこちらのジョッパーブーツは半世紀以上前のJ.M.Weston。機能美を追求していながらもミッドセンチュリー的な迫力はやはりこの時代だからこそなレザークオリティあってこそでしょうか。最近も古いスポーツシューズを現代に蘇らせてくれたウェストン社ですのでこちらも是非に。なお7Dと適合者が多めと推測されるサイズで私はウェストンだと概ね6D/25.5cmほどなので確かなゆとりがあったのですが、これならインソールから敷いて履きたいと切に思いました。足を包む面積が多いこともあって少しラフなフィッティングでも成立するのが嬉しいところですね。
 
そして藍染め宜しくCOOLなネイビーカラーのカーディガンは90年代初頭のHermes homme。時代性を感じさせる特に積極的なボンバーシルエットは無理せず現代感覚に転換できるTHEクラッシックMEETS結果論的モダンスタイルの一着。その着用可能性の幅広さもやはりクリエイションの背骨が特にしっかりとした上質な目線のHermes hommeならではで、キャメルヘアー×ウールのほっこりとしたニットにシープスキンスエードの高級感は良い意味でカーディガンの枠組みを超えてます。ちなみに自称Mr的ポイントはネックバランス。この少し狭めのVによってカラーレス的上品さでジャケットムードが格段に高まります。

 

 

 

 

 

New arrival,60s J.M.Weston jodhpurs boots/early90s Hermes homme camel wool & sheepskin suede cardigan.

共に着用季節のふり幅が広いデイリーピース的なそれぞれ。個人的にフェチズム=自分らしく居られる度合いが高いアイテムなのですが、これらがどなた様かにとって自分らしく居られるアイテムに成れたらいいなと静かに確かに思います。

 

 

SURR 福留

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真面目ではないシャツたち / Diary1077
30.9.2022



元々は肌着であり日常着であったこともあって必要以上の可動域を設置せず斬新な素材を用いずデザイン性を注ぎ過ぎずにタックインやタイを前提としたいわゆるスーツ向きのシャツを“正統”、対してシルエットにデザイン性を付与させていたり独創的な素材を用いていたり明らかなデザイン要素を注いでいるシャツを“非正統”と私は勝手ながらに捉えています。言うまでもなく正統だから正義,非正統だから悪なんてことはなくそれぞれに存在価値と意義と楽しさがありますが、服飾史に燦然と輝くファッションデザイナーたちが紡いできた絶対的スタンダードピース,シャツの数々には、デザイナーそれぞれのフェチズム然りエゴイズム然りこだわり然り探求心然り、そして何よりも多分な遊び心が詰まりまくっておりまして、そんな真面目(正統)を存分に学んで研究しまくったからこその真面目ではない(非正統)なシャツたちが最高に楽しいのはこれまでもこれから不変です。というか真面目ではないからこその個性豊かな味わいをよりダイレクトに濃く感じられるのはシャツという存在のシンプルな完成度ゆえか、サラッと一枚で着るスタイルがラクチンで好きだからか、はたまた私が真面目ではないからか。

 

 

 

 

 






 

 

 

 

 

New arrival,Vintage shirts.

鬼才ヴェルサーチェ氏のクラシック×デザインシルエット哲学、トム・フォード氏による濃密なGucciクリエイション、愛らしいValentinoとドレッシーなValentinoなどのデザイナーズクリエイションに加えて今回はナポリのシャツ専門メーカー(Camiceria Napoletana)が2着あるんですが、それもピュアシルクであったりと個人的には全て真面目ではないシャツでそれぞれ異なるベクトルに蠱惑的。時代性と感じる様々な濃さがありながらも結局のところそれぞれがなんだかんだで現代感覚にフィットするのはやはりクラシックの強みかと存じます。中にはシャツじゃなくてジャケットじゃんと言いたくなるようなぶっちぎった一着もあったりして、最高です。

 

 

SURR 福留

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9/23御披露目新作群 / Diary1076
22.9.2022


スエードのカントリームードと一枚革アッパーのドレス感が見事に融合した90年代John Lobbのダービーシューズはやたらめったら全体像が美しいと思ったらラストのお陰でした。なるほどね。

 

 

 




所有者イニシャルのような胸元のB.C.、ダークグリーンのボディにヴィヴィッドピンクのジッパーにサックスブルーのライナー。そうそう!これこれ!的これぞBest Company的なツボのど真ん中を適切な強さでグイと押してくれるたまらない一着。プロダクトデザイン感/カラーリングの楽しさ/プリントと刺繍のボリューム/着こなしの幅/コンディション。全てにおいて高得点を叩き出す歴代Best Companyアウターの中でも特に当たりな個体です。
表地も裏地もツルリとしたコットンクロスが着用感良いんだまたこれ。

 

 

 




そういえば初めてフレンチワークの世界観と触れ合った時って基本的にはこんなムードだったよな と時間が経ってすっかり忘れていたあの頃の記憶を想い出させてくれてありがとう的な一着。労働時にしっかりと着ていたからこそ刻まれたエイジングは、その美しさからいかに丁寧に向き合い着こなしていたかを容易に想像できます。その仕上がり、ポケットの配置と意匠、サイズ感など名門だからこそ辿り着いたリアルヴィンテージです。

 

 

 






鬼才Thierry Mugler氏の貴重なメンズトラウザー、なんでもないようで個性が光る絶妙なミウッチャクリエイション、立体構築の枠を越えてもはや生き物のようなキャロル氏のクレイジー創作。デザイナーズクリエイションだからこその様々な個性。

 

 

 


リモンタナイロンの屈強で最上質で近代的で知的なテクスチャーだからこそ、装飾性ゼロの特出してミニマムな設計がマッチします。当時はハイクラスビジネスマンに向けてのプロダクトでもあったのでしょうが、現代においては全方位に対して御提案が叶う501のコートVerのような存在感です。

 

 

 



建物内に一歩踏み入れたらWifiの電波が届かないような(なぜなら住居がほぼ遺跡だから)イタリアの奥地の奥地で出逢えたこちらは使用感がほとんど無い(というか無い)様々な御身体に御提案が叶う44サイズでサージカラーの1990s Barbour。小躍りしました。日常に即した良い意味でファッションの域ではない(もちろんファッショナブルです)ライフスタイルピースだからこそ、ヴィンテージで出逢えた暁にはコンディションがネックになりますから、ピンピンであることはプラスでしかありません。
しかもVintage Barbourらしくありながらモード的意外性に満ち溢れる滅茶苦茶漢前モデルTRENCH COAT。大躍りしました。

 

以上、昨日のHermesサコッシュと併せて明日23日(金)に御披露目させて頂きます。機会ございましたら御縁ございましたらどうぞ宜しくお願い致します。

 

 

SURR 福留

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