あっしねぇ / Diary1093
16.12.2022

、ブルネロクチネリってブランドが大好きでよく着るんでやんすよ。

噂を小耳に挟んでいたのですが実物を手に取ったのはナポリの地で、偶然ブティックの前を通りがかったのでちょっくら見てみるかと気軽に入店、数十分後に気付いたら夕暮れの海沿いのベンチで瓶ビール呑んでおり、横にはショッパーが置いてありました。
妻(当時はパートナー)の地元ソロメオ村に魅了され、当時彼女が洋服屋で働いていたためにニットを作ろうと思い立ちその地の人々が技術力と雇用を得るために現地の古城を買い取って自社とし、後のは学校を建立して地元の人々にブルネロクチネリ側が給料という体で賃金を払って通わせて、卒業後は同社に入っても良し外の会社で働いても良しという体制を整え、内モンゴルの厳しい環境に足を運んで最高峰のカシミアを獲得し、“貴族の私服”や“自分が5歳若く見られる服”というテーマでクリエイションを続けるブルネロクチネリというブランドに、あっしは骨抜きにされたんです。

 

以前はいつかソロメオ村を訪ねてニットを作ってもらいたいと本気で思っていました(あと学校の食堂は部外者でも食べられるとのことでそれも)が、日本支社ができたので諦めました。確実にしっかり管理されるようになるだろうなと思ったので。事実、近年一層展開を広げたように感じております。私はもっとクラッシックでちょっと野暮ったくてちょっとダサいくらいのムードを秘めた少し前のブルネロクチネリがとっても好きでした。

 

となると気になる初期のクリエイション。1978年設立ってことはヴェルサーチェと同い年じゃんヴィンテージが存在するじゃんってことで各国のコレクターに伺うも答えはNo。規模も小さくニットというその他のウェア類よりも寿命が短い傾向にあるアイテムしか存在しないため、ヴィンテージ・ブルネロクチネリというフィールドはまだ存在していないようでした。とはいえ歴史的に存在しているのは事実なので運に任せるしかない、という姿勢で向き合ってやっと見つかった一着が10月に御披露目したこちら。

 

そして二着目が先日御披露目したこちら。

 

共にインスタグラムにポストさせて頂いたのですが、弊店にとっては沢山の御問合せを頂きまして大変に嬉しく思いました。御陰様で双方新たなオーナーの下で幸せに暮らしております。そしてこちらが三着目、嬉しい嬉しいカーディガンです。

 

 

 

 

 




New arrival,early90s Brunello Cucinelli pure cashmere cardigan.

グリーンベースにカラフルなネップ、スポーティーな織りのふわふわのカシミア。なんと言ってもシルエットが本当に独特でこの時代だからこその設計とバランスは現代においてデザインの概念でしかありません。というか滅茶苦茶に癖がありまくりで、それが本当に本当に最高。痺れまくっちゃってなぜかこのDiary書いている最中もちょっとドキドキしています。表記が無いこともあってサイズ感も良く分かりませんで、私感では48から50表記と感じるのですが引き続きゆったり感を強調して着た方が素敵だと思います。こういった捉え方は積極的にしないと言うかそもそもにおいてあまり好きではないのですが、この世界観はやはり資料として捉えるべきなんだと思います。ということで弊店は現代の着こなしとして引き続き御提案したく。
一着目のポストにも記載したのですがフィールドが存在しておりませんので安定した出逢いなんで夢のまた夢で、運良く三着続いただけで今後もポツポツと御提案叶うかもしれませんがあまり期待していません。とは言え今後も御提案したいと心から願っています。
あっしねぇ、ブルネロクチネリってブランドが本当に本当に大好きなんでやんすよ。

 

 

SURR 福留

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大好きニット / Diary1092
12.12.2022

春にはカシミアやウールやコットンなどを、夏にはコットンやリネンを、秋と冬にはウールやカシミアやシルクなどを、と結局のところ一年中求め続け楽しみ続けており皆様方と同じく既にワードローブの一つとなっていながらも、その多彩さゆえに飽きないしいつまでも心躍る。それがニットという存在。ニット大好き、ニット大好き、ニット大大好き。

 

この時期はほぼ毎日でほぼ100%オン素肌。着心地と毛の機能とスタイル性と“ただ肌の上に着れば良い”という気楽さから弊店では引き続きオン素肌を御提案させて頂いておりますが、北村 道子さんはあえて肌着をインすることで内側がごわつくことに美しさを感じるそうですし、先日もオン素肌に抵抗をお持ちの御客様がいらっしゃったりと、というか多くの御客様は非ON素肌派ですので、引き続き御自由にと思います。

 

ということで新作ニットウェア、今回は11点です。

New arrival,Vintage knit wear.

 

 

 





カシミアが9点,ウールが2点。メゾンピースが1点,メーカーピースが7点,アノニマスメーカーピースが2点,アノニマスフルハンドピースが1点の構成です。ちなみにこれらニットピースをギフトとして贈るの、個人的に御推奨しています。ワードローブの方も多いことと存じますが様々な個性が楽しいですし何着あっても嬉しいですし、着れる季節のふり幅も着れる環境のふり幅も広いので活躍する機会が多く、季節が訪れる度に“あぁ、このバーバパパよりも濃いピンクのセーターを似合うと思って選んでくれたんだもんなぁ”と想いを馳せるの、良き心のエネルギーチャージになるのではと。これらもまた自分以外へのクリスマスプレゼントとして、または自分へのクリスマスプレゼントとしても御査収頂けましたら幸いです。

 


 

 

SURR 福留

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五つのブレスレットと一つのネックレス / Diary1091
9.12.2022

最近改めて物の価値に関して考える機会が多くなりました。例えば母親のカレーが定食屋で出たとして、150円では安いけど1200円では高くて、まぁ700円くらいかな?的なことで正直言って個人感情が大きく作用される正解がない戯れの類ではあるものの、弊店は以前から物の(物質的な)価値と販売価格の関係性をリンクさせるように努めてきましたが少し前からその思いがより強まりました。もちろん私の母親のカレーは5000円でフェアプライスだという考えも正解。想いに自分の筋が在れば全部正解だと思っています。

 

また弊店は平行してかねてより物の(物質の)正当的な価値というのも強く意識してきました。母親のカレーが150円で販売されていたら“流石に150円は安くない?600円とか700円とか、どう?”的ネゴシエートと言いますか、例えば職人がコツコツと手縫いで紡いだジャケットを1000円で販売してはその職人に顔向けができないというか物に失礼というか、こんなにも情熱的で美しい作品が1000円で流通しては“いけない”という思いを胸に皆様から御代金を頂いております。物があって需要があるから価値が決まる、物そのもので価値が決まる。その二種で言うところのまんま後者。と言うか弊店は前者を加味する機会が少ないです。ファッションには一定のボーダーを越えると贅沢という要素性が加わる傾向がありますので、そのボーダーをどれくらい越えるかは人それぞれですが、私は仮に弟が弊店の品を購入しようとしたとて胸を張って“うん、これなら買って良いと思う”と言いたいです。いや、言います。ちなみに弟はファッションを楽しむためではなく生活するためのものとして向き合っているようで、一度ふらりと遊びにきただけで一ミリも興味を示してくれませんでした。大学入学記念で贈ったゴアテックスのバックパックは使ってくれているのだろうか(あの後お兄ちゃんも同じの買って買付旅順で主に使っているんだよ)、一人暮らし記念で贈ったアンティークキリムは使ってくれているんだろうか(あれ本当はお兄ちゃんが自宅で使おうと思って買ったんだよ)。

 

しかしながら弊店においてその逆、150円のお母さんカレーが一種だけあります。それはアンティークファインジュエリーです。
この区分を初めてお披露目したのが2016年。当時私の感覚だとファインジュエリーをファッションとして身に着ける男性は少なく、まだシルバー全盛でゴールド=時にトゥーマッチな煌びやかさという印象を抱かれていた方が多かったように思います。しかしながら私はファッションとして金無垢であったり貴石であったりのジュエリーを身に着けることを好んでおりまして、またかねてから存在するアンティークファインジュエリーの世界を羨望の眼差しと共に楽しんでおりましたので、御提案するにあたり少しでも手に取りやすい価格帯にしたい,少しでもアンティークファインジュエリーを楽しむ人が増えてほしいという思いから自分の感じる物質的な価値及び業界的な価値基準よりもアンダーの額面にて御提案するよう意識しまして、それが今でも継続されている次第です。国内外に古くから存在するアンティークファインジュエリーの世界はすんごいですよー、物を目の前にして美しさから目が釘付けになり、額面には別の意味で目が釘付けになります。そういう世界で滅茶苦茶面白いです。

 

この度五つのブレスレットと一つのネックレスを御披露目させて頂きます。自分以外へのクリスマスプレゼントとして、または自分へのクリスマスプレゼントとしても御査収頂けましたら幸いです。ちなみにこれまで御提案してきたアンティークファインジュエリーはほとんどがリングだったのですが、それはいつも御世話になっている英国のおばあちゃん(孫が超可愛い)コレクターのコレクションバランスがそのまま反映されており、彼女がブレスレットを提案してくれるボリュームが少なく、またリング以上に男性に御提案したいと思えるデザイン及びサイズの出逢いが稀なものですから基本的にはセレクションが叶わないのですが、前回の旅順では五つもセレクションすることができました。弊店にとってはかなり幸運なことです。五つ並ぶと個性の違いがはっきりと分かって面白いですねぇ。ネックレスはやっと二本目。男性に御提案したいと思えるデザインが基本はありません。男性が身に着けるリアルパール、最高じゃあないですか。

 

 

 

 

 

New arrival,20-80s Fine jewelry bracelet and necklace.

14Kゴールドと真珠、9Kホワイトゴールド、9Kゴールドとダイヤモンド、9Kゴールドとルビー、9Kゴールドとオレンジサファイヤ、そして9Kゴールドとガーネット。1920年代から1980年代に分布するファインジュエリーにおけるブレスレットとネックレス。この機会に物質的価値と美しさに満ち溢れて日常に溶け込むアンティークファインジュエリーを手首もしくは首元に。

 

 

SURR 福留

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