本日の新入荷より抜粋。
オーヴァーサイズ・フィッティングを雛形に展開されていた90年代のドリスヴァンノッテン。現代の洗練性と余りにも多い共通項が “ モードの繰り返し ” を如実に現しておりますが、この度の御紹介は良い意味で癖のある独創性が。これまた絶妙な角度から心拍数を上げてくれた逸品です。
デニムジャケット不朽の名作 『 Levi’s 3rd モデル 』 がデザインベース。近年でもサンプリングされている事からもドリスにとっての重要性が垣間見えるアイコン・スタイルですが、本品はベースを忠実に再現。
しているように見えますが、そこは流石のドリス。ネックを縦長な空き具合に調整しフラップなどのディティールバランスを微調整。更にサイドポケットのボリュームを抑えるなどの、ベースが培ったヘヴィーデューティーをエレガンスに昇華させる繊細は配慮が至る箇所に見受けられます。プレーンメタルに替えられたボタンも悔しいほどにエロティック。
元々がコンパクトなアイテムだけあってオーヴァーサイズは控えめですが、ショルダーのみ的確に落とすという采配が本当に粋。スタンダードな身幅と着丈との対比によって、ショルダーラインのドロップが計算なのか未計算なのか一瞬迷ってしまうほどの絶妙なさりげなさに大きなこだわりが秘められているように思います。
『 あの人のサイジング合っていないように見えるけど、そのバランスがなんとも絶妙で格好良いね。 』
そんなパーソナリティーが目に浮かぶようです。
生地へのこだわりは言うまでもなく、コーデュロイ特有の表情に同居する柔和な繊細なテクスチャー。オリジナルの分野ではなかなか味わう事の出来ない上品さがスペシャリティを高めます。
ディティールバランス、パターンメイキング、テクスチャー。
全ての要素がエレガントでモードでありながら、それだけで終わらせない玄人な出で立ち。琴線に触れましたら是非ともご覧頂きたい逸品でございます。
90s Dries Van Noten , corduroy jacket , beige & chacoal
お気づきの通りこの度は2色同時のセレクトに成功致しました。
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
[email protected]
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『 現代のブランドはセレクトしないのか 』 と時たま御質問頂きますが、未だ行っておりません。
何故なら LAILA TOKIO と 7X7 がそれぞれコンセプティブに行っているからですが、そもそも私はヴィンテージに対して大きな借りがあるのです。
SURR で扱っている各種メゾン , メーカー , 区分や属性などのヴィンテージアイテムから様々な事を教えられ、今なお育ててもらっています。歴史が実質的に伴うため物たちに秘められた意図は無限に広がり、私一人の短い人生では全てを把握する事は不可能に近いですが、だからこそ全くもって飽きる事がありません。
SURR の存在意義が “ 皆様にヴィンテージの楽しさを御認識頂きたい ” という想いである事は設立当初から変わっておらず、ましてや大きくなる一方です。ファッションの定番的なアイテムや要素が知られていないと思った時はもう、その想い青天井。
ファッションの歴史を創ってきた, そしてこれからも創り続けるヴィンテージを理想的なパッケージングで社会に提案し、 “ 楽しさ ” を一人でも多くの方に御認識頂く事が私に出来る唯一の恩返しだと、数日前に代官山から青山に向かう道中で強く再確認しました。
ヴィンテージの社会的認識度合いはまだまだ理想にほど遠く、自分の力量不足に思い悩む日々ですが、基本的に Do my best な人間なので引き続き精進させて頂きます。
次回は新入荷の御紹介です。おそらくこれで一区切りになるかと。
SURR by LAILA 福留
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