Maniac leather / Diary160
17.7.2015

SDIM3009

 

アントワープ王立芸術学院から世に放たれた感性の中で、最も早く服飾史に名が刻まれるのは、私個人としてはマルタン・マルジェラではないかと思っています。
1989年、ファッションやスタイルの自由度が高く、良い意味で混沌としていた時代にコレクションデビューを果たした彼は ( 形式上は ) WOMENS のみで展開していた10年間で、数多の意欲的かつ傑作的なデザインを発表してきました。タトゥー , 人形 , フーシア , トアール , 仮縫い , フラット , 封筒など、すぐ思い出せる限りでもこの通りで、そのほとんどはデザインとして明確に視認でき、何よりはっきりと “ 形容 ” 出来る象徴性に溢れていました。

しかしながら1999年、いざ MENS のコレクションラインがスタートすると、それまでとは大きく異なる “ 非形容 ” の世界観が展開されます。形容しづらいながら1点1点濃密かつアイコニックなコレクションは、まるで彼自身のクローゼットを再現したかのような、 “ インスパイア・ソース ” に最大限の敬意を払ったかのような世界観でした。主観ですが、男性的な身体つきだった彼は、自分自身も着用する事が出来る MENS のクリエイションを心の底から純粋に楽しんでいたのではないかと思います。

 

そして、そこで発揮されるオーセンティックに対しての驚異的マニアック。
定番でありながら見事に高水準な美学で展開される彼の解釈には、 『 ブランドで選んでほしくない 』 『 単純に物として愛してほしい 』 という四点留めが表すメゾンの根幹が、最もシンプルに反映されているのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

SDIM3009

 

1999年、MENS の最初期からご紹介する一品はレザートラウザーズです。
これまでの服飾史を見渡しても、街中を見渡してもほとんど見かける事のないアイテムですが、彼は本当に愛していたよう。同時期に始まった HERMES という名のクリエイションフィールドで近しいアイテムが発表されていた事からも、想いの強さが伺えます。

 

 

これまでの常識,認識を覆すほどに興奮させてくれる服との出会いを、是非とも大切に。

 

 

SURR by LAILA 福留

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Fetishism leather / Diary159
16.7.2015

SDIM3009

 

アントワープ王立芸術学院から世に放たれた感性の中でも特にカッティングエッジでアヴァンギャルドで、一種のフェティシズムすら匂わせるリーヴヴァンゴープ。約10年と言う短期間ながらモードにくっきりと波紋を起こした彼女といえばやはりレザーアイテムが代表的で、これまでも幾つか御紹介させて頂きましたが、この度の新作も相変わらず心地良くフェティッシュ。

 

 

 

 

 

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象徴的なパーツが用いられた本品は驚異的にミニマムなショルダーバッグ。驚くなかれCD数枚分という挑戦的な容量で、だからこそ際立つスパイシーなスタイルとなります。

 

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ここでパンツポケットを表現する独創性が彼女の真髄。

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上質なラムレザーを用いる決断力も、引き続き何よりモードでエレガント。

 

 

 

 

 

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90s Lieve Van Gorp , lamb leather bag

 

元々は機能面に準じたアイテムだからこそ、挑めば挑むほど贅沢品に。そして贅沢であればあるほどシンボリックなファッションアイテムに成ってくれます。

 

 

 

ちなみに、このようなご使用も可能です。

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お見事。

 

 

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Newarrival0710 / Diary158
10.7.2015

SDIM3009

 

皆様、装飾品を選ばれるにあたっての判断基準はいかがでしょうか。
私自身は今まで “ 選ぶ事に意味があるもの ” もしくは “ 創り手に明白な意思があるもの ” を選んできました。その基準は衣類に比べて厳しいのか、実際身に着けるまでに至った機会は少ないですが、自分の中で自然と決まった事ですのでまぁ、仕方ありません。

この度の新入荷は、とあるジュエリーがメインです。今期からラインナップに加わったアーティストですので店頭にて度々御紹介させて頂いておりますが、新作は初めて。いつも通りじっくり探し求めて数点です。

 
 
便宜上 “ ジュエリーアーティスト ” と表現致しましたが、私はそう捉えておりません。これまで出会った中で、 『 ある部分 』 において最も高い水準を保持しており、正直に申し上げますと初めて手にした時は驚きの中に戸惑いがありました。

ある部分、それは “ 創り手の意思 ” です。
技術力がどうだ素材がどうだスタイルがどうだ、と言った常識の枠を越えたデザインには、装飾品を身に着けるという行いの “ 本質的な意義 ” が秘められています。この部分を掘り下げると “ 世界と自分 ” や “ アートマン / ブラフマン ” といった哲学的な議題に移行しますので一先ず今は止めておきますが、そのエネルギーは感覚的にお分かり頂けるかもしれません。そして、そのエネルギーがプラスに感じて頂ける方も居られるのではと。

 

 

 

 

 

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作品に触れていて、彼はジュエリーアーティストではなく “ 芸術家 ” だと認識しました。事実、ヨーロッパでは博物館にも貯蔵されている存在です。

だからこそ、現代のファッションに寄り添う一品としてご提案したく思います。
そしてもし 『 ただ格好良かったから 』 という純粋な理由でお選び頂けたのなら、私が愛して止まない販売員という立ち位置において、これほどの幸せはありません。

 

 

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