紳士の小物 / Diary208
27.11.2015

馴染み深いもの、馴染みが無いもの。一つは持っておきたいもの、幾つも持っていたいもの等。男性だからこそ愉しめる,愉しむべき美意識を “ 紳士の小物 ” という編集にて御推奨させて頂きます。
職人の技術と配慮と心意気が詰まった逸品を是非、自身へのご褒美として、友人知人への想いとして、愛する人への贈り物として。一層芳醇な日々をお送り頂けましたら幸いです。

 

 

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紳士の小物

 

 

SURR by LAILA 福留

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Newarrival1121 / Diary207
21.11.2015

私は懐古主義ではありませんが、ことファッションアイテムやプロダクトの類に関しましては、古ければ古いほど “ その1点に費やした時間 ” は長くなり、おのずと圧倒的な存在感に成ります。しかしながら古ければなんでも良いというわけではなし、その中から現代のフィルターを通して編集できる1点を探すのがヴィンテージを生業としている私の役割。ちなみに、その濃度と精度と密度を高めるのが私にとって永遠の課題です。

この度新入荷から御紹介する品々は私の役割と課題にとって申し分の無い、正々堂々に古く正統的な紳士服。

 

 

 

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“ 威厳 ” を存分に象徴するダブル・ブレスト。モダンに着こなせる人生と着こなせない人生だったらまず前者を選びたい、紳士にとって重要なキーアイテム。現代ではなかなか見られない各所の丁寧な縫製、素朴で繊細なテクスチャー、“ 肩に乗る ” ではなく “ 肩を包む ” ショルダーパットもこの時代のパリジャンならではの美学です。

何より体温を上げてくれるのは、アンティーク・テーラーにおいて規格外なモダン・シルエット。例えば100着あってもほとんど全てがクラシカルに寄りがちで、ここまで現代的に細見な成り立ちは皆無。出逢えた時は興奮致しました。
特にアームは見事な洗練性で、技術力が存分に注がれた仕立てと相まみえるフォルムは極上の仕上がりです。70年ほど前にオーダーした人物と仕立てた職人に感謝の想いを馳せつつ、今の感覚でお楽しみ頂けましたら幸いに思います。

 

 

 

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40s French , bespoke tailored

 

 

 

 

 

続いては同じくアンティーク・テーラーの分野から、驚天動地な一着に出逢えましたので是非御紹介させてください。紳士服の歴史において欠かす事の出来ない礼装の一つ,フロックコートです。

 

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驚異的に美しいクルミボタン、身体に吸い付く綿密なテーラーリングに適宜最良なバランスの芯配置による男性的な美意識表現。現代の飛躍した技術力では逆に再現する事の出来ないアンティーク・ウールの中でも特に重厚感があり、かつしなやかで美しい光沢を秘めるテクスチャーはコンディションの良さも相まって、現代のファッションシーンにおいてのトップクラスと同格な存在感が漂います。

フロックコートはフィッティングとシルエットの美しさを追求する為にサイドポケットを排し、代わりに腰下の内側に隠しポケットを配置するのがセオリーなのですが、こちらはなんとサイドポケットが配置された珍しい一品。これまで結構な数のアンティーク・フロックコートを目にしてきましたがサイドポケット付きはこれが初めてで、正直目を疑いました。

 

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サイドポケットが無い意義は全て仕立ての美学に直結しますので大いに納得で、利便性を捨ててもなお有り余る魅力を秘めていますが、あると嬉しいのは紛れも無い事実。なお、少しでもシルエットに影響しないよう下部に寄せて配置されている点にも、創り手の高い美意識を感じさせます。

 

 

 

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20s French , bespoke frock coat

サイジングも大変貴重な S~M 程となっておりますので、御身体合われます方はこれ以上にないほど “ 是非この機会に ”

 

 

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Newarrival1120 / Diary206
20.11.2015

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フィニッシュ・メンテナンスが完了致しまして、やっとお披露目できる一品はイギリスで出会ったクリエイターから譲り受けたもの。彼がヴィンテージを選別する目線はいわゆるコレクターとは一味異なり、感性の手本とするため世界中からセレクトする一種のライフワークなのですが、膨大なそれらピースを集約するリソースルームの一角、照明もまともに当たらない片隅にポツンと佇む一つハットに心を射貫かれました。詳細は何も知らず、そもそも興味が無いようで、あまつさえ 『 私はヴィンテージ・プロではなくクリエイターだ 』 とはっきり言い切るスタンスを逆に心地良く感じつつ、無理を言って譲って頂きました。

 

 

 

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1930~40年代頃に荒くれ者が被っていたリアル・カウボーイハット。重厚なフェルトはブルハイドでしょうか。時代に流されず風化しない屈強さと、そこはかとない品位。頭をすっぽりと覆い隠すクラウンボリュームに、雨風を防ぐワイドなブリム。本物だからこその本格仕様でありながら決してヘヴィーデューティーでは終わらない絶妙なバランスには、類似の無い存在感を感じます。私にとってここまで一瞬で惚れさせてくれるハットは、そう出逢えるものではありません。

 

ちなみに、フロントに小さな裂傷があったのですが、その場にあった革紐を用いて彼がアレンジリペアを施してくれました。

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さも “ 私はヴィンテージ・プロではないが、クリエイターだからね ” と言いたげな表情に暖かな人間味を感じつつ、愛猫に別れの挨拶をして彼のアトリエを去りました。

 

 

 

 

 

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30-40s Real cowboy hat

 

 

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