皆様、装飾品を選ばれるにあたっての判断基準はいかがでしょうか。
私自身は今まで “ 選ぶ事に意味があるもの ” もしくは “ 創り手に明白な意思があるもの ” を選んできました。その基準は衣類に比べて厳しいのか、実際身に着けるまでに至った機会は少ないですが、自分の中で自然と決まった事ですのでまぁ、仕方ありません。
この度の新入荷は、とあるジュエリーがメインです。今期からラインナップに加わったアーティストですので店頭にて度々御紹介させて頂いておりますが、新作は初めて。いつも通りじっくり探し求めて数点です。
便宜上 “ ジュエリーアーティスト ” と表現致しましたが、私はそう捉えておりません。これまで出会った中で、 『 ある部分 』 において最も高い水準を保持しており、正直に申し上げますと初めて手にした時は驚きの中に戸惑いがありました。
ある部分、それは “ 創り手の意思 ” です。
技術力がどうだ素材がどうだスタイルがどうだ、と言った常識の枠を越えたデザインには、装飾品を身に着けるという行いの “ 本質的な意義 ” が秘められています。この部分を掘り下げると “ 世界と自分 ” や “ アートマン / ブラフマン ” といった哲学的な議題に移行しますので一先ず今は止めておきますが、そのエネルギーは感覚的にお分かり頂けるかもしれません。そして、そのエネルギーがプラスに感じて頂ける方も居られるのではと。
作品に触れていて、彼はジュエリーアーティストではなく “ 芸術家 ” だと認識しました。事実、ヨーロッパでは博物館にも貯蔵されている存在です。
だからこそ、現代のファッションに寄り添う一品としてご提案したく思います。
そしてもし 『 ただ格好良かったから 』 という純粋な理由でお選び頂けたのなら、私が愛して止まない販売員という立ち位置において、これほどの幸せはありません。
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
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いかんせん、なかなかどうしての捻くれ者ですので、上から覗き込むような写真は意識的に撮ってきませんでしたが、実際にやってみると興味深いですね。
前回に掻き立てられてようにシャッターを切ったトラウザーズは、1940年代のフランスで働く人々に向けて仕立てられた逸品。“ Salt & Pepper ” の愛称で親しまれる特徴的に芳醇なテクスチャーで強度と着用感に優れた生地を用い、 501 にも近しい洗練されたテーパードにより可動性を付与した程よくワイドなレッグライン。トラウザーズの定義と伝統に則ったそこはかとなくモダンな仕上がりです。
その完成度ゆえデニムやミリタリー、スラックスと同じく “ ワードローブ定番のトラウザー ” としてご提案したいものの、希少性ゆえに叶わないのがなんとも歯痒い限り。
抜群に男前でありながら実にさりげない色気で、瞬間的に素直に格好良いと思わせてくれる一本です。しかも、御自身から始めて頂けるという、ヴィンテージを扱う身として最上級の御同慶まで。
じっくり向き合ってゆったり味わって頂けましたら幸いです。
40s French work , salt & papper trousers, deadstock.
SURR by LAILA 福留
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幾人ものお客様にご試着頂きましたが、常に驚きと隣り合わせでした。ポテンシャルの高さを再認識です。
色調で選ぶ、ディティールで選ぶ、サイジングで選ぶ。どこに価値基準を設けるかが、その人の “ 個 ” を単純明快に現しているようで、大変興味深く思います。
SURR by LAILA 福留
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