今回のセレクションにあたって、彼は実際に 4Saison を行っている山から樹木を調達し、アトリエでクリエイションを再現するという大胆かつ心のこもったエキシビジョンを我々のために用意してくれました。



普段で既に充分過ぎるほど刺激的にも関わらず、それ以上に非日常的で幻想的に仕上がった空間を彩る新作の数々を目にした瞬間、長旅の疲れは跡形もなく消えてくれました。出逢ってから 1st コレクションをまとめあげる期間に驚異的な発展を我々に示してくれましたカリームですが、その速度は衰えるどころか加速の一途を辿っており、ゆえに 2nd コレクションはまるで空間を埋め尽くした樹木のように圧倒的な生命力を感じる驚異的なラインナップでした。
実験と追及と閃きと手仕事が関わるカリームの世界観。彼が 1st で打ち立てた 4Saison , Hand finish , Bacter , Metaphor , Medical film はその濃度とクオリティに更なる磨きがかかり、研ぎ澄まされました。
更に新たなクリエイションラインとして打ち立てられた North Africa , Argile mali , Joint ,2face 。文言のみではご想像頂くことは難しいかもしれませんので、是非とも実物をご覧頂けたらと思うのですが、とにかくカリームの哲学と確かな職人技術に、自然がもたらす偶発性が融合した類似のないモードとなっておりますので、ご期待頂けたら幸いに思います。





つきましては以上のラインナップを一堂に会し、 15日 ( 金 ) から 17日 ( 日 ) の3日間限定で顧客様先行のお披露目会を開催させて頂きます。

Karim Hadjab 2nd collection
2016. 4. 15 < Fri > – 17 < Sun >
at SURR by LAILA
通常通りその場でご決断頂けますが、後日にバイヤー様向けのセレクションを開催させて頂く都合により一部を除いてお渡しは 22日 ( 金 ) 以降となります。恐れ入りますが何卒ご了承くださいませ。
新作に触れてから、皆様にご覧頂くこの瞬間を心から楽しみにしておりました。既にご存知の方もそうでない方も、機会御座いましたらどうぞ宜しくお願い申し上げます。
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
[email protected]
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2015年の10月20日に初めてお披露目する時は、なんとも不思議な緊張感を抱いていたことを覚えています。
普段ご提案させて頂いておりますヴィンテージ・ピースも同じくなのですが、 “ 絶対 ” や “ 確実 ” のない、自分自身のみで向き合うある意味孤独な判断を自分以外に委ねさせて頂くいうのは、いつも背筋が伸びる時間であり、いつも気付けば全ての力を注いでいる瞬間です。
彼の洋服 / 作品は、それはもうひとしおでした。現在も引き続き皆様がどう捉えてくださっているのか、どう御認識くださっているのかは突き詰めると判りかねますし、おそらく良しあしも含めて様々かと思いますが、私にとっては突き抜けるほどに類似がなく、ゆえに異常なまでの多彩な視え方で驚かせてくれる尊い存在です。
再度訪れた彼のアトリエで目にした品々は、その想いを力強過ぎるほどに後押ししてくれ、またもや上質な感情を与えてくれました。既に仕上がっていたクリエイションを追及し続けることで精度を上げ、新たに得た閃きをまた異なるクリエイションに。そして、異なる切り口による全く新しい実験的クリエイションまで。
“ 発展と進化 ” という表現が紛れも無く相応しい世界観を披露してくれました。








Karim Hadjab 2nd collection
近日お披露目。詳細は明日に。
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
[email protected]
新入荷のとあるコットンテーラードは一見するとヴィンテージらしい旨味が溢れる佇まいですが、素朴を極めたかのようなその出で立ちには大変に興味深く趣き深く感慨深い背景が潜んでいました。

アメリカの歴史そのものとも密接にリンクする老舗中の老舗ブランド, Brooks Brothers 。時代や国を越え紳士服という区分において徹底的かつ多角的にアプローチし続けているからこそ、そのヴィンテージピースには多彩なバリエーションが存在し人々を楽しませていますが、この度、熟練のコレクターから譲り受けた一着はこれまで目に手にしてきた何処にも何にも属さず、ヴィンテージを越えてアンティークと言ってもおかしくない年代でありながら、独創性と何より確かな新鮮さに満ち溢れておりました。

用いる素材やターゲットやアイテムなどに応じて、それに適した生産背景を選択するのは現代でも同じくかと思いますが、1920年代のブルックスブラザーズにおいてそれに伴う英国のクリエイションラインが存在することを知った時は驚き、なにより品質を追求する姿勢を心から嬉しく思ったものです。
“ コットン素材のテーラードジャケット ” という条件に則れば、当時の仕立てはもちろんのことワークウェアにも数多く存在し、オーセンティックなピースゆえそれらとの共通項が数多く見受けられますが、ブルックスブラザーズの美意識を英国で表現した一着はやはり “ 別物 ” として捉えて頂けるように思えてなりません。





藍染めならではの素朴ながら奥深い色調とテクスチャーも大変に魅力的ですが、何よりはやはりパターンメイク。
背中に寄せられた肩線や前方に振られたアーム、美しい前立ての落ち加減など、仰仰しさの欠片もない、それこそオーセンティックなテーラーの要素が “ 英国ならでは ” の美学に沿って設計されているからこそのフィッティング。現代に比べるとゆったりとした身幅もある種この時代ならではの構築ですが、その余白は決して余計ではなく、逆にドレープが現代的な空気を演出してくれるのも “ 立体 ” に対して的確な配慮があってこそと言えます。
この過ぎるほどに繊細ながら、袖を通せば表現される美意識を細部に宿らせるためには、本国ではなく英国の伝統力を用いる必要があったのでしょう。それによって一見すると同じくなようで最終的にははっきりと異なる表現に辿り着いているからこそ、私はこの一着を真にミニマムだと思い、心打たれました。


1920s Brooks Brothers UK creation line, indigo cotton tailored
古い年代ゆえに様々な捉え方が出来る一着ではありますが、 SURR としてはあくまでリアルクローズとして。どう着て頂いても、是非に。
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
[email protected]
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