そう称して微塵も差し支えないほどに象徴的な存在ですので、何度かの改良・改善を経て現代まで引き継がれておりまして、一見共通していながらも時代によって繊細に異なる諸々には目を見張るばかりです。今期では新生ミケーレ氏による伝統性と大胆さを両立させたデザインが大変に印象的ですが、ここで書かせて頂くのはより深い層の根幹的なお話。
旧 LAILA VINTAGE の設立から常にメゾン・ヴィンテージに対して正面から向き合ってまいりましたので、このアイコンバッグは様々なバリエーション、スタイル、デザインを目にしてまいりましたが、ここまで古い年代を手にした経験は数えるほどです。GGモノグラム&レザーという要素はお馴染みながら、最初期の時代のみ採用されていたコットンジャガードのキャンバスが圧倒的な存在感を主張してくれ、その威風堂々な佇まいにはなんだか、素直に拍手をしたくなるエネルギーがございます。
また、各所レザーにおきましても構築の丁寧さと上質からなる重厚感が尋常ではありません。様々目にしてきた,手にしてきた数々と同じ構成や色調ながら、それらと同じに語る事の出来ない佇まいはやはり、細部に宿る職人の魂あってのもの。
時代を越えて愛され、受け継がれている ( これからも受け継がれてゆく ) パーマネント・ピースこそ、歴史を遡るほどに魅力が高まる傾向が当てはまると、私は思います。
この魅力に関しましては、 “ ヴィンテージが好き / 古いものが好き ” という趣味嗜好は関わらないのではないでしょうか。物質としての純粋な持ち味、説得力、そして求心力は、決してヴィンテージに馴染みが無いお方でも、どこかしらの器官で感じて頂けるのではないかと。
60s Gucci , monogram trunk
創造力を掻き立てられずにはいられないトラベルトランク。
なかなか出逢えないピンクベージュ・カラーかつ貴重な MENS サイズが、喜ばしい限りのコンディションにて御紹介出来ること、ミケーレによって生まれ変わる事でヴィンテージの世界観がよりキーとなる Gucci にとってのリソース的な逸品を御紹介出来ること、恐悦至極にございます。
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
[email protected]
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無くとも過ごせますし、場合によっては無いと気楽であんじょうよろしい状況もございます。しかしながらどちらかと言えば必要で身に付ける機会の方が多い事と思うのですが、にも関わらずなかなか良いと思える逸品に出逢えない、私にとって鬼門の一つ、ベルト。
私は今回の逸品を以前より認識しておりまして、羨望であり渇望でございましたので、御縁在ってセレクトに成功したその時はあんじょうよろしいどころではなく嬉しかったものです。
クリエイション全体の指標となるテーマを年毎に掲げる HERMES が1997年に選んだのは “ l’Afrique ”、アフリカでした。そのクリエイションの中でも特にアイコニックで象徴的なデザインの一つが、この度御紹介する “ トゥアレグ ” となります。
見て分かる、触れて分かるレザークオリティ。誇張ではなく真に一縫い一縫いに宿る職人魂がベストofベストなアイキャッチとなるステッチワーク。そしてそれと調和する、トゥアレグ族が仕上げたリアル・アフリカン・トラディショナル・デザインのシルバーバックル。
私にとってこの佇まいそのものが、時代を越えてトレンドを越えて、スタイルを越えて性別を越えて認識し合える共通言語です。
97年以降もコンスタントにリリースされ、現 Hermes にとってのパーマネントデザインとも言えるトゥアレグ装飾は様々なバリエーションが存在致しますが、1st コレクションには本物のトゥアレグ職人を外部から招き入れ、彼らがハンドメイドの手彫りで製作した一つ一つデザインの異なる1点物が存在しまして、本品はそれにあたります。
裏面に刻まれたひし形の紋様がこれを手掛けたトゥアレグ族のアーティスト・サインであり、世界に一つのギャランティーです。
97s Hermes , real tuareg artist handmade buckle belt
こちらはベルト両面がご利用頂けますので、ブラックとヌメの2フェイスでございます。鬼門のベルトは感覚器官が反応する機会に是非。
余談ですが私もレザー部分が同じ HERMES ベルトを愛用しておりまして、佇まいの進化を日に日に楽しんでおります。それこそ、最高にあんじょうよろしい心持ちです。
SURR by LAILA 福留
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私はかねてより大変に好ましく思っております。時に羽織りとして、時にインナーとしての柔軟性と軽やかなマッチング。その悠然とした出で立ちに色気を感じずにはいられません。
今期はそのコンセプトで御推奨したいピースが幾つか揃いました。その中からこの度御紹介させて頂くは、英国王室直属の陸軍, ロイヤルアーミーの一着でございます。
ジャングルシャツという名称から既に明確なユーティリティ性を感じさせてくれる一品でして、タフでこなれたコットン、屈強な縫製に “ 身体を守る ” という意思の強さを感じさせます。
相も変わらず見事なディティールは凡庸性を高めるダブルボタン仕様や各所の補強布、背面のアジャストバンドなど、他のミリタリーとは一線を画す探求心。またボタンは活動時に外れないようゴム製のものが採用されており、ベーシックなコットン素材とのコントラストは圧倒的です。
こちらは1945年に仕立てられた一着ですので、上質で素朴な生地の風合いや色調は申し分なく上品な重厚感を備えておりまして、また各所の綿糸が抜けた様すらも一つのデザインに捉えて頂ける着地点に到達しております。
ヴィンテージピースとして、ミリタリーピースとして充分過ぎるほどの希少性を有するからこそ、いつものように気軽に袖を通して頂きたく思います。そのさりげなさこそ、本品の持つ尊いエレガンスを最大限に引き出せる要素だと私は想いますので。
45s British royal army , jungle shirt jacket
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