独自の抜け感と共に、時に鋭さを、凛々しさを、美しさを、妖艶さを表現してくれる、SURR にとって欠かせない男性的なショート・スリーヴの新作をお披露目させて頂きます。
今期は昨年以上のバリエーションが叶いまして、60年代~90年代にかけての様々なベクトルがございますが、私にとっては全てが ( 時に無作為的な ) 色気を感じるピースです。
今回の旅では幸運にも、メゾン・ヴィンテージによるシルクの一着に出逢えましたので、御紹介させてください。
1960年代頃の不特定多数によるライフスタイルがきっかけとなって発生したサイケデリック・カルチャーは、即座にモードにも大きな影響を与え、現代に至るまでも定期的に注目されてまいりました。時にヒッピースタイル、時にフラワープリント、時にボタニカルなど様々な言葉で形容されておりますが、最終的にどのようなスタイルで表現するかはデザイナー ( 仕掛ける側 ) 次第。
80年代ムッシュのシャツ部門による本品は、毒々しいに力強いテキスタイル・デザインとダンディな色調と、最高に際どいエレガンスによるリラックス・ラグジュアリーな一着。オーバーサイズでありながらシャープな出で立ちと、デザインとして認識させてくれるほどに美しいドレープは、見慣れているそれとは一線以上を画す上品さです。
アイテムの特性上限りなくミニマムな構築である中での、ニット・カラーというにくいほどに抜群なオリジナリティに “ Yves Saint Laurent ” という看板の意義を感じます。
80s Yves Saint Laurent , silk short sleeve shirt
例えば半袖シャツを着ない方にも、ボタニカル・テキスタイルが苦手な方にも、シルク未経験の方にも是非一度お試し頂きたい逸品です。
旅から戻って以降、日々新作をお披露目させて頂いておりまして、このように順次じっくりと御紹介させて頂けたらと思っておりますので、どうぞ宜しくお願い致します。
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
[email protected]
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ややばかり御無沙汰致しております。先日、買付けの旅より戻ってまいりました。
正確な数は分かりかねますが、この度も数多のヴィンテージピースを感じたうえで様々な選択肢から幾つかのラインをセレクションしてまいりました。20年前の革命児や40年前の正統派、100年前の新進気鋭など、最後の手ほどきをじっくりと施したうえで今週から順次お披露目させて頂きますので、ご期待頂けましたら幸いに思います。
なお、ここ最近のラインナップは1900年代初頭のピースが最古でしたが、それを上回る事になりましたことに、なんとなしささやかながら喜びと愉しみを感じている所存です。
ヨーロッパはいつもと変わらずでございました。
カーペットに寝転びながら娘が大好きなボブ・ディランを口ずさみつつ、為替に少々辟易しつつ、ファッションの歴史とヴィンテージピースに敬意を表しつつ、あくまでデザインやスタイルと何より着用時の 『 個 』 を愛し楽しみながら向き合う熟練コレクターたちの心地良いプロフェッショナルの空気も、私の旅にはとても大切な要素です。
セレクションの品々はその空気と共に、引き続きリアルクローズ / リアルピースとしてじっくりご提案させて頂きますので、どうぞ宜しくお願い致します。
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
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50s Delvaux made to order trunk SMALL size
なかなか大道芸人のようにうまくはいきません。
あれは、もう職人の域です。
(これを仕上げるために夜な夜な2000枚強、撮影したのはここだけの話)
1829年創業のDELVAUXからご紹介するのは、個人によるメイド・トゥ・オーダー品。
一切の妥協を許さない製作を続けており、最高の素材、極上の縫製、王室にも献上している当ブランド。
このようなオーダー品が存在したのかと、正直目を疑いました。
完璧なまでの一点モノ。
50年代、生涯を共にするつもりで製作依頼をされたのでしょう。
同じように、何方かの手に渡り、生涯の傍らにてご愛顧頂けるようご提案させて頂ける機会があり、大変光栄に思っております。
弊店には数多く貴重なお品を取り揃えてございますが、
特にこのような個人によるオーダー品をみますと、目の前が遠くなるような、途方もない想いに駆られるのです。
どのような想いで製作し、どのような形で人の手に渡り、どのような運命で今手元にあるのか。
運命論はいささか信じてはおりませんが、バタフライエフェクトは理論上大変に気に入っております。
バタフライエフェクトといえば、同カオス理論が題となった映画(1st)もまた大変に素晴らしい内容ですので、お機会あれば是非。
話がそれましたが、そのような目の前が遠くなるときは決まって、バージニアクリーパーを眺めます。
緑は強いし、そして優しい。
ですが、あまり臆することなく、わたくしなりの解釈で正面から向き合わせて頂きました。
引っ張り、引っ張られを繰り返している内に気付いたこと、
言うなれば、比重に対しての〝軽快さ”です。
とにかく、軽い。
実寸 縦35cm 横46cm マチ11cm
重量 1550g
1.5kは果たして軽いのか、と数字上の疑問は当然かと思いますが、
2000枚の撮影をその検証と思って頂ければ幸いです。
見かけ通り非力なわたくしでも悠々とこなせる程、軽いです。
その理由として、マテリアルの特性と、極限までにシンプルな構造、そしてハンドルの形状によるものでは、と解釈しております。
ボディに使用されているのは、贅沢なほどに、麻。
目が非常に細かく、さらに二色で編み込まれております。
雨の日を避けて頂ければ、麻といえども、いえ、麻だからこそ、年中お使い頂けます。
内部は至ってシンプル。一部屋です。
おそらく、前所有者はあくまで日常生活を過ごすがために依頼したのでしょう、と言わざるを得ない程のミニマムさ。
書類、PC、ノート、ペン、カメラ、折り畳み傘、文庫本、眼鏡、ハンカチ、日常生活レベルの持ち物であれば、
十分なキャパシティー。
底に、お気に入りのバックナンバーなど仕込んでおいても粋かもしれません。
モノが動かないようにアジャスターも搭載。
1泊、2泊くらいであればこなせる気がします。
男は必要最低限のものだけを、というダンディズムの心得を具現化したような形式。
パッキングは、生活や仕事の領域ではなく、個体差が顕著に表れると思っております。
同じ空間で生活していても嗜好するものは違い、
同じ仕事をしていても愛用する道具も異なる。
パッキングの方法も、無造作に押し込み、アジャスターで留める方もいれば、
「Up in the Air」のジョージクルーニーのように丁寧に整列させ収める方もいるでしょう。
個の性格、生活、人生が自然と表現されるといっても過言ではないと、思うのです。
そして、弊店にいらして頂けた方は、
是非ともお手に取って頂きたい。
その軽快さを感じて頂くのはもちろん、ハンドルの手に吸い付くフィット感、
日常生活に特化された完璧なサイズ感、お手に持たれたときの圧倒的な所有感を感じて頂きたいのです。
また、この旅行シーズン、1週間、2週間、海を渡るという方、
ご安心ください。
50s Delvaux made to order trunk BIG size
依頼人の思惑か、日常と旅とを区切るがための粋な計らい。
大きいサイズもご用意がございます。
あぁ、バージニアクリーパーを眺めなければ..
それでは、皆様のご来店を心よりお待ちしております。
良い週末を。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
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