今か今かと、待ち望んでいた方も多いのではないでしょうか。
と、勝手ながらそうではなかろうかと思っている次第ですが、
先々日、先日と、Diaryにて各カットを上げさせて頂いておりまして、その各カット、際際の各ディテールのみで、「あぁ、ついに、、」と、ご理解頂いた強者のお客様もいらっしゃるその反対に、あれは一体なんだろうかとフラットな疑問をお持ちの方もいらっしゃったりと、私としましては何方も嬉しいお声でして、ましてや、今回もまた焦らしますねとある種のご叱咤も頂戴しましたが、それに関しましてはこの場を借りて誤解を解いておかねばなりません。本来、昨日全てご紹介という予定でしたが、書き出すと止まらない癖と、一度書いた文はなるべく消したくないという変癖が、とはいえ結果として焦らしてしまいましたので、いえ、やはり、すみません。
また前置きが長くなりそうですので、早速まいります。
まず、ストーリーから完結に。
ファッションやカルチャーという大枠においてイギリス及び世界的に多大な影響を与えたヴィヴィアン・ウエストウッド。
影響を与えたという表現より、例えばひとつのカルチャーを形成した、いえ、例えばひとつのカルチャーを発展させた、という表現の方がしっくりくるやもしれません。
彼女は1967年にマルコム・マクラーレン氏と出逢い、その4年後、キングスロードにブティック「Let It Rock」を共に開店。
3年後には店名を「SEX」に変更、翌年にはマルコムと共に「Sex Pistols」をプロデュースしたのはご周知の通り。
メンバーであるジョン・ライドンをはじめ各メンバーが、当時ブティックに頻繁に出入りし従業員として勤めていたのもご周知の通り。
1976年には店名を「Seditionaries」に変更、そしてその3年後の1979年「World’s End」に変更され、パンクというひとつのカルチャーに対して前衛的な新たな風を送り込んだ張本人等が、ヴィヴィアン・ウエストウッド女史であり、マルコム・マクラーレン氏であり、そして現在も続くワールズ・エンドというブティックがその延長戦に位置している、というのもご周知の通り。
本品々は90年代頃の作品でして、クラシックラインと呼ばれる80年代頃はWorld’s End群のリプロデュースに該当。
彼女のコレクションでは何かテーマを持ってプロダクションしておりまして、その当時の背景の的を得ている面構えは本品々のみならず彼女のプロダクトから沸々と感じ取れるものが多いのですが、わたくしのエディットとしましては、表題の通り、あくまで「着用」というご認識で宜しくお願い申し上げます。
上部は所謂ボンバージャケットよろしく広めの身幅、アーム幅、そこに下部にみられる贅沢にも全リブで編まれたニット組織をジョイントしている、というご認識がイメージしやすいでしょうか。
長く保ったリブの袖ですが、スタイリング上生まれる“溜まり”が最高に、それは最高に恰好が宜しいです。
これでいてジップがSALMI社製(主にヨーロッパのスポーツウェアにも使用されていたリアルジップ)というのが、こちらは“溜まらない”ディテールのひとつ。
ダブルに折れる前立てに、トップはスナップ仕様。
裏地は前線ミリタリーよろしくのオレンジ一色。
ミリタリー的見地からいくと、いざという時は裏返してご着用頂ければ、その視認性から発見されやすいという特性。
街中ではよしましょう。
本品々に関しましては、文中のように当時のパンクカルチャーを色濃く反映されていると同時に、
作品色も強い御品と初見にて感じるお気持ちも分かりますが、その「作品色」という見地を見出しているのは当時のクリエイターや発信者ではなく、現在にてその価値を理解し、重きを置き、保管管理し、そして発信している現代人こそ。
だからこそ、これらのピースに関しましては、コレクター様ではなく、フィッティング頂き、その逸脱したスタイルや各所ディテールワーク、パターン、カラーリング、実用性、日常的に「着用する」という目的の元、全てにおいてご納得頂いたその時に、その方に、ご販売させて頂きたく思う次第です。
誠に勝手ながら。
90s Worlds End bomberJacket with rib knit “like military pattern” size S & size M
今回は3点のご用意が叶いました。
内、1点は各カットからもご認識頂けている通り、スペシャル仕様で。
皆様のご来店御待ち申し上げております。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
//
昨日の宣言通り新ラインナップから各種ご紹介と致します。
約60年前とは到底思えないミントコンディション。
鞣したような艶のあるフットボール釦に美しいキャメルコーデュロイ。
フラップポケットながら袖口は切羽というよりスリットに釦がひとつという粋なディテール。
フラットに色落ちしたジーンズとどうぞ。
60s British corduroy tailored jacket
フライトのリアルクローズながら、極めてミニマムな仕立て。
肩線に沿うような落ち着きのあるエポレットにジップアップ仕様。
最大の特徴ともいえるポリエステル素材のボア。
内側はライナーとなっておりまして、襟廻り、裏地ともに外して頂ける何とも都会的な逸品。
アメリカでもイギリスでもない、やはりフランスらしい仕立てかと。
この面構え、某トップブランドのとあるコレクションにて見た事がある、という方も少なくないのでは。
デッドストックというスペシャルコンディション。
90s French Military Flight jacket with bore liner “dead stock”
バブアー然り、YKKの主張あるジップエンドは個人的に好きなディテールのひとつ。本品に関しましてはムートン仕様のボディにアームがニット組織と逸脱したデザインワーク。
カラーリングはカーキの濃淡、それでいてジップ仕様のカーディガンとなりますと全く隙が御座いません。
此方の面構えないしディテールも、某トップブランドのとあるコレクションにて見た事がある、という方も少なくないのでは。
about 60s French mouton cardigan
所謂、ケープというカテゴリーに入るでしょうか。
米製のものは見た事御座いますが、スコティッシュ生まれのネップ感のある素晴らしいウール地から織り成されたドレープは、
一線を画す美しさ。
トップはフットボール釦がふたつ。
ケープにカテゴライズされますが、ご着用上は大判ストールとしてのご認識ですとスタイリングのイメージも湧いてくるかと。
此方も素晴らしいミントコンディション。
フィッティング上は、大きい、小さいで判断する御品では御座いませんので、ご身長、体型問わずお召し頂けます。
男女ご兼用で如何でしょう。
70s Scottish cape special wool
今回新作としまして、80年代〜90年代のTOKIO KUMAGAIも数点ラインナップしております。
ここまでやるか、と言わんばかりの素晴らしいクリエイション。
同年代のISSEY MIYAKEともお比べ頂くのもファッションの楽しさでは。
数点ある内、独断にて此方の1点をエントリー。
深みがあり目が細かいネイビーウールに比翼仕立ての上品なボタンダウン。
水牛宜しくのトグルを仕様する大胆さは然ることながら、ややばかり大きめな胸ポケットを数ミリずらし、平行付けしないミステイク感と、襟裏や前立て裏、袖口裏にはコットン地のブラックテープは施されているあたり、当時代の生産背景のみでは語れない“らしさ”が感じられます。初見、少しばかりスパイスが利いたウールブラウスですが、当時のTOKIO KUMAGAIが凝縮されたような素晴らしい逸品。
“ここまでやるか、と言わんばかりの素晴らしいクリエイション”を感じていただける御品です。
90s TOKIO KUMAGAI navy wool shirt
USの御品でありながらも、生地は英国を代表するハリスツイードを使用。
大胆にもネームタグが後ろ見頃上部に設置されており、ユニークな一品でありながらも、
やはり逸脱しておりますマテリアル。
ツイード業界のトップに君臨し続けるメーカーであるその理由を、ご理解頂けるのでは。
ボディの綺麗なオレンジ色に対し、アームはヘリンボーン織りというディテール。
裏切らないスナップ釦に、中綿入りの裏地と、主力級のアウターとしてのご認識でお間違い御座いません。
どこか青年期のマットデイモンも着ていそうな雰囲気(実際に着ていないですがイメージというところでご共感頂ける方も多いはず)
80s US vintage wool blouson “Harris tweed”
此方の御品に関しましては、書き出しますとおそらく原稿用紙200枚分に近しい文量になり兼ねません、くらい、個人的にも熱がある一品でして、コットン地のロングスリーブ、しかもハーフジップとなりますと、ファッションに昇華頂く上で敬遠される方も少なくないかと思いますが、そこで敢えて言わせて頂くと、ブリティッシュミリタリーのリアルクローズだからこその良さが凝縮されたトップス、とは決して過言ではなく、正直申しまして、通年着て頂ける地球上で最も肌に優しいマテリアルでありながら、是非この日本のこの冬期にご着用を頂きたく思うと同時に、ファッションに昇華頂く前に素材の持つ淡白な美しさ、フラットな目線にてひとつの服と向き合って頂いた際にデザインや面構えを超えた領域にて感じて頂ける惹き付けられる“何か”を実感頂けるはず。
ロイヤルミリタリーでは馴染み深い、極寒地でも耐えうるプロダクトラインであるコールドウェザーですが、ロイヤルの仕立てではないものの本品も其れに該当するリアルクローズ。
肩を落としやや余裕を残したアーム廻りと身幅。袖丈は長めの設定ながらリブに釦を施すことで締まりが良く、袖口に生地が溜まる絶妙なバランス。それでいて、タートル仕様のハーフジップ。それでいてカーキ一色。
カシミアやウール地のニットの代わりに、是非ともこの冬、推奨させて頂きたい。
ご着用を繰り返し、毎日でも着て頂き、構わずたっぷりの水で洗い、帰宅すれば迷わずベッドへ脱ぎ投げる。
時には肌着に。時には主役に。
気付けば手放せないワードローブのボランチ的選手となり、そしてその辺りで漸く、地球上で最も肌に優しいマテリアルをご理解頂けているでしょう。
あぁぁ、コットンはいい。
90s British military Extreme cold weather cotton “half zip up”
各御品ともに少々熱が入りすぎました。
下のモンスター3品は明日のDiaryと致しましょう。悪しからずで。
また、今回ご紹介し切れていない御品も多数ラインナップとして並べさせておりますので、
お時間叶いましたら是非。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
//
歳末の候に相応しいミュージアムピース級も3点ほど。
合計約15点ものNewarrival。
各全体図及びディテールに際しては、12/17 20:00〜 DIARYにてエントリーと致しましょう。
とはいえ、焦らす割にはせっかちな一面もある店長小林は、
12/17 12:00より店頭にて全て並べさせて頂きます。
それでは。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
//