セールスマンとして他社のアイウェアに関わっていた時に “ もっと良いアイウェアはないだろうか ” という想いを抱き、1926 年に自身のブランドを立ち上げた初代。
手仕事による確かなクオリティで人々から支持され、国そのものからも名誉ある特別受注を受けつつ “ アイウェアに新たな可能性はないだろうか ” と思案し、それまで実用品であった眼鏡 / サングラスにファッションという要素を取り入れた2代目。
革新的な企みにより、当時のムーヴィースターやロックスター、王族や政治家や芸術家など数多の著名人を彩り、銀幕や誌面の顔となった作品を数々生み出し “ アイウェアブランドの代名詞 ” たる確固たる地位を築いた3代目と4代目。
そして時を経て 2005 年。姪を加えて再び人々の前に姿を現した Oliver Goldsmith の歴史は、オリバーゴールドスミスの一族によって築かれました。
存在認識のみであった、現物は博物館でしか目にすることができなかった OG も05 年の復活以降徐々に出逢うことができるようになり、今では 弊店 にとって欠かせない要素の一つなのですが、それにおいて最もな至宝はやはり、現存する最古であり全盛期である 50 年代後期から 60 年代初頭のオプティカル ( 眼鏡 ) タイプです。
その時代において紛れも無い名作, GOO GOO は当時、主にサングラスとして活用されていましたが、一部の英国紳士の間では眼鏡として認識されていたユニークな背景をもつ一本。いわゆる真円, ラウンドフォルムでありながら、決して “ キャラクターライク ” にならず、ましてやお人によってはベーシックなフォルムより顔馴染みが良いという、なんとも不思議な成り立ちはやはり、当時の類稀なるオプティシャンの職人技術と時代を先取り引き寄せる OG の感性あってのものなのでしょうが、私自身をかねてより愛用しております私は、ここまで強く心引き寄せられる最大の要因は何か長きに渡って熟考し続けておりまして、今のところ一つの答えに着地しております。
それは “ テクスチャー ” 。トップメゾンが生み出すプレーンなシャツも、専門メーカーが織り成すカシミアも、ファインジュエリーの金無垢も。それらの魅力の根幹を成すのは素材感です。最初期 OG におきましてはじっくりと精製され、熟練の職人によって形成されたアセテートがそれに当たりますが、OG の感性による時にスタンダードで時に突発的で、何より美しさに溢れる流線とそのテクスチャーが顔を彩る様を目にすると、私はいつも心が震えます。それは仰々しさなど欠片もなく、見る人によってははっきりと認識しないかもしれませんが、確実に着用者の印象に協力な品の良さを与えてくれる存在です。
だからこそ復刻は “ 復刻 ”、オリジナルは “ オリジナル ” で在り続けるのだと思います。ある意味シビアと感じられる方が居られるかもしれませんが、私にとってこの明確な棲み分けは、ファッションという世界においての愛すべきロマンチシズムの一つです。
early 60s Oliver Goldsmith, GOO GOO optical
最近またも、強くご興味くださる方が増えまして、嬉しくなってしまい書かせて頂きました。なお、それに併せてネットサーフィンをしておりましたら、英国王立のヴィクトリア & アルバート博物館のアーカイヴページに辿り着き、貯蔵されている GOO GOO を見つけました。宜しければ v&a musium search the collections にて Oliver Goldsmith と御検索なさってみてください。今回御紹介しているものの色違いなのですがファッション史の奥深さを大いに感じさせてくれる心躍る一本ですし、それ以外の作品も多数載っておりまして、全盛期の OG の感性がいかなるものであったか。正直に申し上げまして狂っているほどの革新性を御認識頂けると思いますので、ご興味頂けましたら、是非に。
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
[email protected]
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こんばんは。小林です。
連休は如何お過ごしでしたでしょうか。
最終日は生憎の雨でしたが、暑さも和らぎ、過ごしやすかったのではと思います。
「南のほうへ羽を伸ばしに」
「弾丸で海外へ」
「静岡へ鰻を食べに」
なんてお土産話を伺うと、羨ましい限りです。
(この場を借りてのお話ですが、わたくし大好物が鰻でして、
都内でも地方でも構いませんので「ここの鰻は絶品ですよ」など情報お持ちの様でしたら是非お聞かせください。)
徐々に肌寒くなってまいりましたので、皆様体調には十分お気を付けくださいね。
さて、以前、70sGUCCIの逸品をご紹介させて頂きましたが、
同じく1970年代のグッジオからは、スペシャルなお品のエントリーとなります。
今回も魅せられました。
1970s GUCCI wool knit jacket “red line”
着丈は長すぎず、スポーツジャケットのようなディテールワークですが、
マテリアルは上質なウール。
さらに、ニット編みです。
所謂ニットパーカーにカテゴライズされるのでしょうが、
カジュアルライクな呼び名では勿体がない程に、上品な面立ち。
深みのあるネイビーに、潔く2本のレッドライン。
グッジオの象徴ともいえるレッドですが、
現在GUCCIのクリエイティブディレクターであるミケーレ本人は、
「赤はグッジオのキーカラーであると同時に、自分自身を高めてくれるマストカラーだ。
差しで迷ったら迷わず赤を選ぶね。それだけブランドの歴史にも、自分とっても特別で大切な色なんだ」
と、言っていたそう。
ririジップに縫製はとても丁寧。
注目しべくは前身頃、両袖先に付けられたドローコード。
まず見ないディテールでは。
当然絞れますので、シルエット、スタイルはお好みのように。
ローゲージまではいかないミドル程のゲージですので、
肌寒い頃からお召し頂けます。
ハイゲージのニットと組み合わせて、ニットonニットなんてのも最高です。
ドローコードを絞って女性の方が着ましたら、通りすがる男性は一網打尽にお縄です。
皆様のご来店よりお待ち申し上げております。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
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今週の新作より。全く異なるベクトルに向けて、ステータスを振り切りに振り切りきった3点を御紹介。
フランスの国営管轄にて仕立てられた本品は、モードのお手本として見慣れたモデルに近しくありつつそれらとは異なります。背景の “ 特殊性 ” において振り切られた、100年と少し前の儚い一着。
1910s French forest guards jacket.
トップメゾンが仕掛ける十八番の一つは 2010 年代でもちょうど 40 年前でも同等の存在価値を有しますが、こと風合いに関してはヴィンテージにこだわられる意義が充分にございます。パーツのバランスや色調とテクスチャーのコントラストが気持ち良いほどに “ 不変的 ” な逸品です。
1976s Hermes, buckle & leather belt.
ミリタリーやワークなどの偉大なお手本たちと同じく、これを構築する要素の全ては純粋なまでに “ 機能性 ” という名のステータスに振り切られています。その末に辿り着いたデザイン力とスタイルたるや、言葉を要しない強さです。
early 00s Gucci by Tom Ford, original style coat.
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
[email protected]
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