Newarrivalのススメ / Diary340
17.12.2016

昨日の宣言通り新ラインナップから各種ご紹介と致します。
 
 
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約60年前とは到底思えないミントコンディション。
鞣したような艶のあるフットボール釦に美しいキャメルコーデュロイ。
フラップポケットながら袖口は切羽というよりスリットに釦がひとつという粋なディテール。
フラットに色落ちしたジーンズとどうぞ。
 
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60s British corduroy tailored jacket
 
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フライトのリアルクローズながら、極めてミニマムな仕立て。
肩線に沿うような落ち着きのあるエポレットにジップアップ仕様。
最大の特徴ともいえるポリエステル素材のボア。
内側はライナーとなっておりまして、襟廻り、裏地ともに外して頂ける何とも都会的な逸品。
アメリカでもイギリスでもない、やはりフランスらしい仕立てかと。
この面構え、某トップブランドのとあるコレクションにて見た事がある、という方も少なくないのでは。
デッドストックというスペシャルコンディション。
 
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90s French Military Flight jacket with bore liner “dead stock”
 
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バブアー然り、YKKの主張あるジップエンドは個人的に好きなディテールのひとつ。本品に関しましてはムートン仕様のボディにアームがニット組織と逸脱したデザインワーク。
カラーリングはカーキの濃淡、それでいてジップ仕様のカーディガンとなりますと全く隙が御座いません。
此方の面構えないしディテールも、某トップブランドのとあるコレクションにて見た事がある、という方も少なくないのでは。
 
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about 60s French mouton cardigan
 
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所謂、ケープというカテゴリーに入るでしょうか。
米製のものは見た事御座いますが、スコティッシュ生まれのネップ感のある素晴らしいウール地から織り成されたドレープは、
一線を画す美しさ。
トップはフットボール釦がふたつ。
ケープにカテゴライズされますが、ご着用上は大判ストールとしてのご認識ですとスタイリングのイメージも湧いてくるかと。
此方も素晴らしいミントコンディション。
フィッティング上は、大きい、小さいで判断する御品では御座いませんので、ご身長、体型問わずお召し頂けます。
男女ご兼用で如何でしょう。
 
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70s Scottish cape special wool
 
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今回新作としまして、80年代〜90年代のTOKIO KUMAGAIも数点ラインナップしております。
ここまでやるか、と言わんばかりの素晴らしいクリエイション。
同年代のISSEY MIYAKEともお比べ頂くのもファッションの楽しさでは。
 
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数点ある内、独断にて此方の1点をエントリー。
深みがあり目が細かいネイビーウールに比翼仕立ての上品なボタンダウン。
水牛宜しくのトグルを仕様する大胆さは然ることながら、ややばかり大きめな胸ポケットを数ミリずらし、平行付けしないミステイク感と、襟裏や前立て裏、袖口裏にはコットン地のブラックテープは施されているあたり、当時代の生産背景のみでは語れない“らしさ”が感じられます。初見、少しばかりスパイスが利いたウールブラウスですが、当時のTOKIO KUMAGAIが凝縮されたような素晴らしい逸品。
“ここまでやるか、と言わんばかりの素晴らしいクリエイション”を感じていただける御品です。
 
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90s TOKIO KUMAGAI navy wool shirt
 
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USの御品でありながらも、生地は英国を代表するハリスツイードを使用。
大胆にもネームタグが後ろ見頃上部に設置されており、ユニークな一品でありながらも、
やはり逸脱しておりますマテリアル。
ツイード業界のトップに君臨し続けるメーカーであるその理由を、ご理解頂けるのでは。
ボディの綺麗なオレンジ色に対し、アームはヘリンボーン織りというディテール。
裏切らないスナップ釦に、中綿入りの裏地と、主力級のアウターとしてのご認識でお間違い御座いません。
どこか青年期のマットデイモンも着ていそうな雰囲気(実際に着ていないですがイメージというところでご共感頂ける方も多いはず)
 
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80s US vintage wool blouson “Harris tweed”
 
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此方の御品に関しましては、書き出しますとおそらく原稿用紙200枚分に近しい文量になり兼ねません、くらい、個人的にも熱がある一品でして、コットン地のロングスリーブ、しかもハーフジップとなりますと、ファッションに昇華頂く上で敬遠される方も少なくないかと思いますが、そこで敢えて言わせて頂くと、ブリティッシュミリタリーのリアルクローズだからこその良さが凝縮されたトップス、とは決して過言ではなく、正直申しまして、通年着て頂ける地球上で最も肌に優しいマテリアルでありながら、是非この日本のこの冬期にご着用を頂きたく思うと同時に、ファッションに昇華頂く前に素材の持つ淡白な美しさ、フラットな目線にてひとつの服と向き合って頂いた際にデザインや面構えを超えた領域にて感じて頂ける惹き付けられる“何か”を実感頂けるはず。
ロイヤルミリタリーでは馴染み深い、極寒地でも耐えうるプロダクトラインであるコールドウェザーですが、ロイヤルの仕立てではないものの本品も其れに該当するリアルクローズ。
肩を落としやや余裕を残したアーム廻りと身幅。袖丈は長めの設定ながらリブに釦を施すことで締まりが良く、袖口に生地が溜まる絶妙なバランス。それでいて、タートル仕様のハーフジップ。それでいてカーキ一色。
カシミアやウール地のニットの代わりに、是非ともこの冬、推奨させて頂きたい。
ご着用を繰り返し、毎日でも着て頂き、構わずたっぷりの水で洗い、帰宅すれば迷わずベッドへ脱ぎ投げる。
時には肌着に。時には主役に。
気付けば手放せないワードローブのボランチ的選手となり、そしてその辺りで漸く、地球上で最も肌に優しいマテリアルをご理解頂けているでしょう。
あぁぁ、コットンはいい。
 
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90s British military Extreme cold weather cotton “half zip up”
 
 
 
 
各御品ともに少々熱が入りすぎました。
下のモンスター3品は明日のDiaryと致しましょう。悪しからずで。
 
また、今回ご紹介し切れていない御品も多数ラインナップとして並べさせておりますので、
お時間叶いましたら是非。
 
 
 
 
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Newarrival1216 / Diary339
16.12.2016

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歳末の候に相応しいミュージアムピース級も3点ほど。
 
 
 
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合計約15点ものNewarrival。
各全体図及びディテールに際しては、12/17 20:00〜 DIARYにてエントリーと致しましょう。
 
とはいえ、焦らす割にはせっかちな一面もある店長小林は、
12/17 12:00より店頭にて全て並べさせて頂きます。
 
それでは。
 
 
 
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正直に / Diary338
11.12.2016

申し上げまして、私は長らくレザージャケットと向き合わずに過ごしてまいりました。

 

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バイクには乗りませんでしたし、何より肩幅が広めなものですから、幾度となく試してはみたもののこれぞという一着に出逢えなかったのです。しかしながら象徴的なアイテムゆえ憧れは消えることはありませんでして、現代のお品としてはもちろんヴィンテージピースとしても欠かす事のできない存在ですので、旧 LAILA VINTAGE 時代にも一度、大々的に編集した打ち出しを行わせて頂いたことがあります。いつか気になりましたのでヴィジュアルアーカイヴを遡ってみたのですが、それは7年前のことでした。

その頃の LAILA VINTAGE がライダースの世界から抽出した要素は UK 。中でも Lewis Leathers が編集の軸でした。服飾史と文化的背景と、何より一着のファッションピースとしての存在価値が入り混じり、ヴィンテージの世界で常に輝き続けてきた Lewis Leathers は、その時既にマーケットプライスの高騰が叫ばれ、危ぶまれていましたが、その流れと波は留まることなく現在に至ることを一つの事実として私は感じております。

LAILA VINTAGE から “ 男性専門のヴィンテージショップ ” として生まれ変わった SURR は、その分野において全てのアイテムとベクトルに目を向けることを信条としておりますので、ライダースジャケットも欠かすことの出来ない存在であり、ことさら Lewis Leathers は特別なのですが、 SURR の看板を背負ってどれだけヨーロッパ各地のコレクターを渡り歩いても、まぁ本当に出逢えないったらありません、 Lewis Leathers 。それはもう、笑ってしまうほどに。専門家のコレクターの皆様が示し合わせたかのように “ 無い ” と言われたら諦めるほかありません。それはもう、涙しながら笑ってしまうほどに。
設立初年度に一着 Diary で御紹介と、翌年も一着店頭で御紹介させて頂いたことがありますが、それらは共に遥か以前に手に入れる事ができたアーカイヴを放出していたからこそ叶った御紹介だったのです。

 

だからこそ前回の旅で出逢えた喜びはひとしおでした。毎度のことながら極少量、と申しますか一着のみですが本当に嬉しかったです。やっと出逢えたか。ここに居たのか。こんなにも中心部から遠い英国の地に居たのか。と。

 

 

 

 

 

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しかも Lewis Leathers という会社が全盛を迎えていた、レザーライダースの文化が発芽し一挙に芽吹いた時代の、最もエレガントなレザークオリティを誇る一着であり、にも関わらず輝くほどの品質を保っており、何より時代の流れを読んだ Lewis Leathers がファッションピースとして世間に打ち出した、同社初の “ アメリカンスタイル・モデル ” であったことが嬉しくてなりませんでした。

Lewis Leathers には数々の名作モデルが存在致しますが、スタイルやライフスタイルにおいて様々な要素や文化や世界観が混在することを好む私にとって、これら “ 英国の老舗が異文化を取り入れた ” という当時においてはおそらく実験的だったであろうモデル達は特に好ましく思いますがゆえ、やっと出逢えた Lewis Leathers の一着が、その挑戦的モデルの代表作である “ Bronx ” の、アップデートモデルである “ Twintrack Bronx ” であったことは、幸運の極みと言えます。

 

時折ふと考えます。これからの男性のスタイルにおいてライダースジャケットはどのように捉えられるのか。現代においてはいかがでしょうか。
私の感覚では “ 興味のある方はとても興味がある。無い方は無い。 ” という 0 か 100 な気がしておりまして、正直に申し上げますとその状況はこれからも続くのではないかと思っております。しかしながら大切なのはいつまでも、スタイルを選ぶ皆様方の “ 個 ” であり続けますし、率直に申し上げさせて頂きますとトレンドはあくまで指標の一つですので、 “ 個 ” に則った結果ライダースジャケットに輝きを感じられた暁には、是非追及されてみてはいかがかと思います。そこには歴史上様々な人々を狂おしいほどに魅了してきた歴史の証が、必ずや存在致します。

 

 

 

 

 

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late 60s – early 70s Lewis Leathers , Twintrack Bronx.

私自身、少し前に Lewis Leathers との出逢いが叶い、向き合わずに過ごさざるえなかった悲しい時代がようやく終わりをつげました。余談ですが私の一着も 同社が仕掛けたアメリカンスタイルです。おかげ様で今となっては、 Lewis Leathers がバイカーを、ロッカーを、ムーヴィースターを、デザイナーを、メゾンを虜にし続けた過去が真に腑に落ちることができました。諦めかけていたライダースジャケットが私にとって取捨選択の後者となり、本当に良かったです。それによってモテた実感は今のところありませんが、真に腑に落ちる未来を虎視眈々と粛々と待っていることとします。

 

 

SURR by LAILA 福留

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