Newarrival1202 / Diary334
2.12.2016

弊店に携わる人間は私を含め2名。
両者とも日常は医療的な目的以上に眼鏡を愛し、夜は酒を愛飲、そして足下は9.9割革靴を嗜好。
今回は上文3番目に位置する嗜好品に焦点を当てましょう。
お互い「何故」という疑問符を投げ合ったことは御座いませんが、十中八九類似の領域にて自覚があるはず。
スニーカーが歩きやすいというのは自明の事ですが、革靴を嗜好する者ならば誰しもが口を揃えてこう言うのでは。
「恰好が良いでしょう」
歩数を重ねる分だけ顕著に表現される唯一無二の皺、インソールが沈み時間をかけて足形にフィットする感覚。
全く磨かずヘビーデューティーな使用こそ革靴の本域、いやいや1ヶ月に1度は必ず磨きをかけます、いつでも女性と食事にいけるように。
合わせるソックスの厚さと色、わたしは真っ白なスポーツソックスを。ぼくはウール地のチャコール一色。
シューレースの太さ、カラー。レザーソールかラバーソールか、ゴム底で機動性を重視か。
生産国、メーカー、職人、木型、各々が何を嗜好するのかセレクトするのか、十人十色の面白さ。
アウトソールが減ってきたらリペアを繰り返し生涯の相棒に。それぞれの1足に20代、30代、人生の想い出を。
履く度に思い返し、もう一度改めて面を撫で、そして今日も履く。
“革靴”と偏に言いますが、一番個性が出る履物であるとわたくしは理解しております。
古来よりその人なりを見極めるにはまず足下を見よ、とはよく言ったものです。
 
本日エントリーしますのは今回フランスの地で出逢いました仏製3足と米国製のあのメーカー。
1点1点密にご紹介しますと皆様の貴重な夜のお時間を長拘束し兼ねませんので、
各所カットとクレジット、そして凡庸性の証明で参ります。
とはいえなかなかのカット数(これでも相当絞りました)ですので心してどうぞ。
 
 
 
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70s J.M WESTON triple sole full brogue
 
現行生産でも続いている70年代の銘品。
トリプルソールに屈強なウェルトは水への圧倒的な耐性。
フルブローグでありながらも、ステッチとパーフォレーション、トリプルソールとシューメイキングの特徴全てを集約させたウェストンの傑作品。ここまでヘビーデューティーな仕様は、記憶する限りトップクラスの位置に君臨するのでは。
 
 
 
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70s J.M WESTON Jodhpur boots
 
本品も現行生産されている伝統的な銘品。
1枚革のアッパーに対し長めのバックルベルトをワインディングする仕様。
歴史が裏付ける製法だけあり、その包み込まれる履き心地に驚かれるはず。
わたしもその1人。
 
 
 
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70s J.M WESTON side gore boots
 
ご周知の方も多いはず。言わずと知れた銘品、仏製のプライドの結晶ともいえるでしょうか。
ウェストンのサイドゴアブーツは1枚革で仕上げられており、ノーアイレットと艶のある極上のカーフレザーは作品のような佇まい。勿論、ヘビーデューティーなご使用を推奨します。
 
 
 
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70s Alden tassel loafers
 
私は革靴と車を時はたまに同一の目線で例える事があるのですが、
この場合も同様、“車高”の低いアッパーに、タフネスな革質、そしてタッセル仕様。
色のあるソックス又は厚みのあるソックスを合わせ是非とも冬の装いに。
 
 
 
最後に前述の通り、凡庸性の高さを証明しましょう。
いつものジーンズか、季節柄ウールのトラウザーか。お好きなほうでどうぞ。
 
本品々は明日、12/3より店頭にて。
それでは皆様のご来店を心よりお待ちしております。
 
 
 
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ハーモニー / Diary333
28.11.2016

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ウール 90% とポリエステル 10% による明るいブラウン、爽やかなベージュ、繊細なパールグレー、そしてブラックとオフホワイトのネップコントラストは、80年代初頭のイタリアンデザイナーによるダンディかつ挑戦的なハーモニー。技巧的なハイネックとドルマンスリーヴによる構築性と、 “ ただ大きいサイズを着ている ” のではなく “ オーバーサイズとして練られたオーバーサイズ ” による空間使いと、締めるべき部分は締めるコントラストが緻密な計算によって成り立ち着地したパターンメイク。

これらによるスタイルはとにかく秀逸で、飾らずに表すとしたら うめぇなぁ で、ニットでありながらニットの枠には収まらず、シンプルな着こなしでありながらそう成らない存在感を発揮してくれ、人と人との繋がりによってこの一着と出逢えた想い出、それはここでは、そして今はまだ明かせないストーリーですが、その想い出含めて私にとって特別であり、その想い出を差し引いてなおスペシャルなニットです。

 

 

とても想像させてくれます。
ドルマンスリーヴは男性的な目線において正統的と言い難いはずなのですが、この一着の成り立ちであれば自然と受け入れることができるかつ、広大なダンディズムすら感じさせてくれます。首回りを優しく包む込むハイネックによって、物理的にも感覚的にも “ 抜け感 ” を演出してくれるのですが、一かけらもだらしなさが無い。締めるべき環境では締め、その必要が無い環境ではリラックスする、自身の心の TPO のイニシアチヴをしっかりと掌握した大人 ( 年齢的な意味合いではなく ) にこそ、パズルのピースのようにぴったりと収まるのではないかという想いが、それに準じる様々な想像が止めどなく沸き立ちます。

 

 

 

 

 

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ealry 80s Gianni Versace technical wool knit

 

私の杞憂かもしれませんが、そうであれば嬉しいのですが、上記を筆頭に同時代を台等するイタリアンデザイナーに対して、一つの共通するイメージを既にお持ちで、それは触手を伸ばさせないイメージである方がいらっしゃるようにお見受け致します。が、信念を胸に僭越ながら申し上げさせて頂くと、彼らのデザインに対しての考え方、クオリティに対しての向き合い方と実行力は、特に紳士服という分野において感服するほどに見事。

私自身の骨格に合うのが以前からイタリアンデザイナーに多いという事は差し引いてなお、大いなる刺激と楽しさを提供してくれる確かな存在であり世界。その文化的な発展や特性、美意識や哲学もこれからの SURR で編集していきたい要素の一つです。

 

 

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寒くなりましたので / Diary332
25.11.2016

 
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冬本番といった寒さが昨日から続いておりますが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。
「ダウンは置いてないのですか?」とのご質問を度々頂いておりましたが、
まるで図ったかのような絶妙なタイミングでの入荷です。
 
 
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深いネイビー色に至極シンプルなジップアップダウン。
ダウンの分量を極力抑えておりますので、所謂ダボつきや、野暮ったい印象にはならず、
90年代某クリエイションらしいミニマムな仕上がりに。
丸みを帯びた大きめのフラップポケットに鈍く光るYKKジップは圧巻の雰囲気。
46という奇跡のサイジングでありながら、フィッティングはビッグシルエット。
それでいて、モードに昇華された堂々たる佇まいは、偏にダウンジャケットというカテゴライズでは勿体がない程に。
 
さて、ダウンに合わせる同クリエイションのオーバーニットもエントリーしておきましょう。
色合い、織り、たっぷりの生地と絶妙なネックバランスは90年代ならではの逸品揃い。
特出して“織り”ないし“カラーリング”が素晴らしいので焦点をあてます。
 
 
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女性が大きくご着用されても宜しいかと。
プレゼントにも最適ですが、その後は恋人同士兼用でご着用なんて妄想が広がる前に本日はここまで。
 
 
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90s Dries Van Noten

 

 

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