「短いお別れ」で御座いました。
本日も快晴。季節の変わり目はワードローブを差し替えたりと愉しい時期です。
3日続けてのエントリーとなりますが、御付き合いの程を宜しくお願い申し上げます。
2017年 Spring&Summerのテーマとして詠わせて頂いてるは「原点回帰」
SURRという軸を再考した際、真っ先に脳裏を横切ったのはやはり「テーラード」で御座いました。
青年を男性に。男性を紳士に。そのベースとして設立当初よりご提案を続けさせて頂いておりますマストステージ。必要不可欠なカテゴリーであると我々は確かな自覚と認識の元、この度も様々な編集を施しましたが、衝動的にこれまた脳裏を横切ったひとつの想いとして、各所ディテールをじっくりご説明するよりまず、季節問わず“テーラードは良い”、と純粋にも感じて頂けましたら其れだけで。其処に尽きる想いでしょうか。有り難い事に当方Diaryを読み終えた後、クローゼットからお手持ちのジャケットを引っ張りだしブラッシングするも良し、春爛漫の陽気な時期を迎え新調するも良し、SURRに在中している2人の男性に相談するも良し。
弊店のみならず、我々にとっても「原点回帰」なもので。
新たにテーラードを選択する際、此れまたユニークに感じるのが十人十色ベクトルが異なる事。ある程度の“基準”なりひとつの拘りを持つことは大変に素晴らしくも紳士的であると感じる次第です。
視るべきはまず裏地か。
唯一無二の施しか。
重要視するは素材の選定。
たまには遠くから眺めながら。
パターンを愛し。
縫製に驚き。
確固たるブランディングに身を委ね。
パーツに視線を落とす。
時には悩み。
ディテールを信じる。
60-90s Tailored Jacket many pieces
後はフィッティングするのみ。
袖を通し、背中に纏わせ、鏡と向き合い、テーラードの重要性を少しばかりご認識頂けましたら。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
//
昨日にエントリーにてちらりと触れさせて頂きました此方のニット。「快晴の元どこかで書かせて頂きたいものです」と詠いながらも早速のエントリーとなり恐縮な心持ちですが、一歩、家の敷居から外界へ踏み出しそして空を見上げたその瞬間に、思わずにはいられず。「あぁ、今日が書く日か。」
サングラスで光を遮るなんて勿体がない程に快晴、快晴。天気予報で花粉注意報のアナウンスを耳に入れながらも臆することなく街へ繰り出したいものです。本年度は昨年に比べ花粉の量は落ち着いていると、どこぞの研究者が仰ってましたがそれでも花粉は容赦なく舞い上がるもので、そんな時にとあるTV番組にて朗報を目にしました。なんとレンコンが効果覿面との事。1日1本の半分を摂取すれば良いそうですが、あらゆる調理法を実践しながらも毎日食しており、気が付けば然程の症状は出ておらず、今年はレンコンに救われながらも出逢いの春を満喫できそうです。失敬。
ビッチに緩急を付けたストライプ調。マテリアルはコットンのみ。驚愕する程にしっとりしたテクスチャーは、恥ずかしながら初見ではシルクが混合されていると思い込んでおりました。やはりイタリ製は良い仕立てだ、と、納得の落し所としてはむしろ悔しいところ。上質という2文字が適う逸品。ともあれ、あまりにも美しいカラーリングパターンは約6色もの染色された糸を用いておりますが、明度と彩度の絶妙なバランスは扨措き、キーカラーとなるYellowについては言及し難い程に素晴らしく、最も近しい色合いを調査したところ、「Chrome Yellow」が最有力。ペイントカラーのように色の主張性を保ちながらも、どこかお茶目で、どこかかわいらしく、どこかユーモラスな印象を発揮する中で、やはりアダルトな印象へ急激に昇格させるのはマテリアルの選定と柔らかく仕立てられたライトオンスの細やかな織り。昨日申し上げたように、いつものジーンズとの余裕あるスタイリングで緑のあるベンチへ腰掛けたいものです。好きな書を片手に。
という事で、ここらで一時脱線。最近面白い書を発見しまして。
又もや推理小説の類で恐縮ですが、先日街の本屋に立ち寄った際、アメリカの巨匠レイモンドチャンドラーの傑作中の傑作「The Long Goodbye」(日本題で「長いお別れ」)が目に留まり、普段は陳列の陰に埋もれているはずのレイモンドチャンドラーが何故か表舞台に。それに表紙が何やらオシャレに仕上がっておりました。「今、何故」と思ってしまう辺り申し訳がないのですが、ともあれ、翻訳者名を覗いた際に成る程、理解に到達しました。村上春樹氏の全訳だったのです。レイモンドチャンドラーの作品ともあれば読者のみならず執筆者も敬意を表するという意味ではこれもまた成る程、と腑に落ちたのですが、数ページ読んだ後に気が付いたらレジへ。長期作品のロンググッドバイですが、通常1行から2行で済むセンテンスを村上氏は3行で表現している箇所もあり、それも一興かと愉しむ事ができますので、レイモンドチャンドラーは読んだ事がないけれど村上春樹氏の作品は一通り読んだ、という方にもハマりやすいのでは、と、申す前におそらく狙いとしては其処なのでしょうが。「飲むのなら自尊心を忘れないようにして飲みたまえ」この名台詞も本作で登場しますが、恐縮ながら私も、お酒の席では自尊心のみならず時間まで失わないよう心がけております。主人公のフィリップマーロウも酒好き(ギムレット好き)なので、お酒好きな方であれば戒めとしても有効な作品が多いはず。大変お勧めで御座います。これまた失敬。
80s Missoni striped cotton knit
本を読むも読まぬも其々。
コットンニットを着るも着ないも其々ですが、折角選択できる自由が有りますから、春先はウール地からコットン、ジーンズは濃紺から淡いベビーブルーへ。手元には何処でも読める文庫本に限ります。
with early70s Levis 501 “66model”
村上春樹氏といえば新作「騎士団長殺し」ですが、俄然文庫本派の私は未だ読んでおらず。既に読まれた方は店頭での内容語りに御気をつけを。
それでは次回の エントリーまでしばし「短いお別れ」としましょう。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
//
約8ヶ月程前に同モデルについてエントリーさせて頂きました、通好みで知られる名盤。
BIGEの延長に位置する格別な織りと生地でありながらフラットな立て落ちが素晴らしくもノーマルであり、其の境地に君臨しながらも絶妙なシームツイストと際どく残像のように表現されるインディゴは、まさに凡常、故の美。
突き詰めると60年代のBIGEでもなければ80年代のREDLINEでもなく、Mede in USAのみでは理解に到達できないポテンシャルは、やはり約6年間のみ存在していたこの1本ならでは。一通りヴィンテージジーンズの面を撫でてきた猛者好みの終着点とは腑に落ちる傑作。
early70s Levis 501 “66model”
with 80s Missoni striped cotton knit
イタリ製の贅沢なコットンニットとのスタイリングは格別。
(あまりにも素晴らしいイエローですので、快晴の元どこかで書かせて頂きたいものです)
本を片手に緑のあるベンチなど最高の休日では。
とはいえ本日はまだ週の真ん中。気を抜かずまいりましょう。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
//