朱殷の正体 / Diary448
22.9.2017

 
 
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バーガンディでも、バーミリオンでも、チョコレートブラウンでもない。その絶妙な中間地点にて「朱殷」というカラースタイルを獲得した1着。
 
日光というコントロールが利かないフィルターを通したとき、包み込まれる特別的なあたたかさ。スタティックでなければむしろダイナミック。肉厚でありながら軽やか。濃密でありながら現実的。上等な毛布のようなフィジカル。偽りのない具体性をもった強力なエネルギー。
 
 
触れようとも、たとえ、触れずとも。
 
 
 
 
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フードという機能と、フードの淵を絞ったり緩めたりできる機能と、ウエストを絞ったり緩めたりできる機能。
 
そんなことは横に置きましても、“ 驚くほど軽くて、驚くほどあたたかい ” アントワープの地で巧妙に仕掛けられたHooded Coatというその1着は、敢えてそうジャンルを設けずとも完璧に身体を包み込むオーバースタイルの1着として強い完結力をもったコートでしょう。
 
事務的に眺めましても、やはりそう思います。
 
 
 
 
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90s Dries Van Noten oversized hooded long coat
 
 
 
朱殷の正体をこの辺りで。
 
弊店にとって大事な要素のひとつであるドリス氏のプロダクトですが、コートという区分におきまして、目にしてきたその全てがハーフ丈のスタイル。
 
意外にもロングスタイルのコートは、初のお披露目でございました。
 
 
素直に、素晴らしい洋服でございます。どうぞ、ご賢察のほどを。
 
 
 
 

 

 

SURR by LAILA 小林

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久しく想う / Diary447
19.9.2017

 
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シャツにタイ、ウールトラウザー、内羽のストレートチップ。日が沈むまでのフォーマルな外着であるフロックコートは、着丈が長くダブルブレスト。目立たせず、そして女性を際立たせる黒のみ。髭を立派に蓄えたジェンツに愛され、少年ではない成長を顕示する。
 
そのような1着にブラッシングをかけた後、気軽に袖を通したときの感情は、“ 久しぶり ” という不可思議なもので、当然ワードローブには常にフロックコートという粋な男ではないので(いつかは必ず)、以前着ていたから “ 久しぶり ” というわけではないことを申し上げておきますが、これがフロックコートであれ、モーニングコートであれ、背面裏地に施されたシガレットポケットがどうであれ、なにに置いても “ おおきい ” がマストポイントな今、コートを身体に沿わせてしっかり着用する感覚は、海底に沈下されてる泥を掘り起こされたように、確実な感覚として紛れもない “ 久しぶり ” でございました。
 
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ジェンツの仕草や作法はその国や土地や習慣によっても異なってまいりますが、これもひとつの流派とするならば、やはり英国や美的感覚を優先する仏という国には学ぶべきことが多いと思いまして、手はポケットに入れないのもそう。そこでようやく、グローブの存在に気が付きましょう。
 
男性たるもの、ジェントルマンの心得はいくつメモに記してもマイナスにはならないと、私もみえないところで箇条書きにしていますが、先日ディレクターから教わった事柄もひとつ。タクシードライバーに代金を支払う際におつりは貰わない。早速実行しておりますが、これもつい先日、2メーターの距離を走行してもらい、千円札を出す「おつりは結構です」と一言。そこで五千円札だと気が付いたときには後ろには引けず。降りたあと両の手で頭を抱える私も、未だ未だという事でしょう。そう思うことにしてます。
 
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20-30s France antique wool frock coat
 
 
シャツにタイ、ウールトラウザー、内羽のストレートチップ。そして身体に沿わせてしっかり着用する男性的シンボライズ。勿論、ハンドウォームポケットは排除。内ポケットにはマネークリップに挟んだお札を。ここは静かに、千円札のみで参りましょう。

 

 

SURR by LAILA 小林

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男性性とモード / Diary446
17.9.2017

こう言ってはなんですが、ネイビーのトレンチコートなんてずるいですよ。格好良いに決まっているじゃないですか。

その反則的なほどの凛々しき紳士性を Hermes が表現すると最早完膚なきまでに叩きのめされるようなもので、さりげなくバランスを精査されたディティールデザインや、シルクのようでその実ウールギャバジンのマテリアルチョイスなど、言葉でなく感覚で認識できる暴力的なほどに美しい一着のコートと相成ります。

これは、前回のエントリーで小林が御紹介した一着にも通じるのですが、ファッションの世界にプレタポルテが生まれ、より男性性とモードが密になった創成期から全盛期にかけてのスタイル提案は、やはり良い意味で現代と比べて “ クラシック ” という要素が色濃く反映されるため、おのずとその出で立ちや居様には男性としての 強さ が圧倒的なまでに際立ちます。それを現代のスタイルにそぐわないとするか、その強さを自身の個として用いるかは、お人によってスタイルによってお好みによってそれぞれですが、SURR はこれまでもこれからも後者を圧倒的に御推奨し続けます。私は男性であれば楽しまずに過ごすのは勿体無いと心から想う要素が様々ありまして、男性的強さもその一つ。ゆえに SURR があります。

 

 

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こちらはプレタポルテ全盛期であり、Hermesに純粋なメンズ部門が設立された最初期の一着。その濃ゆい鼻血が噴き出んほどの強さを御賞味あれ。

 

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70s Hermes trenchcoat

 

 

SURR by LAILA 福留

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