2015年 10月19日のFirst Launchより約1年と7ヶ月。2nd collectionより約1年と2ヶ月。漸く、皆様にお披露目が叶いますNew collectionsは、 “ Karim Hadjab ” の完全新作群。弊店初の発信となり誠に恐縮な心持ちですが、First Launch時のエントリー通り、Karim Hadjab ( カリーム・アジャム ) は Paris を拠点に活動するデザイナーであり表現者。彼の内なる思想そしてある種の哲学を例えば1着を通したクリエイションによって“伝える”という行為は、表現者という理解で差し支えないかと思いますが、是程の創造物を目の当たりにしますとたった3文字のワードないしセンテンスによって彼のすべてを御伝えすることは極めて困難であると変わらずの布石を置かせて頂きますが、やはり視覚、嗅覚、聴覚、触覚による体感を経て、Karim Hadjabをご理解頂くことが何よりで御座いましょう。ともあれ、永くに渡りカリーム氏の側頭葉に蓄積されてきた膨大な服の情報と経験によって辿り着いた境地『 時を経た洋服は、まさに人間のように生きている 』というクリエイションの核心は、彼の今度は前頭葉における確信、よって、革新でもあるなと、ヴィンテージショップという空間で彼が手掛けた1着を眺めながら想うのです。それは決して仰仰しくなく。
先ずは此れまでのエントリーを回想頂きましたら幸いで御座います。
Karim Hadjab Launch Exhibition / Diary195
4Saison / Diary196
Hand finish & Bacter / Diary197
Karim Hadjab 2nd collection / Diary250
多面性 / Diary251
4Saison , Black / Diary252
変換 / Diary254
手仕事 / Diary255
「根本的」という言葉そのまま、洋服の “根っこの本質なる的” を垣間みるようなクリエイションメソッド。今回お初のお客様も、兼ねてよりお待ち頂いたお客様も(長らくお時間を頂戴する形となり申し訳御座いません)、超驚愕と超刺激を通過し、心ゆくまで御愉しみ頂けるラインアップ。と、謂いますのは、今回に限り完全新作の約20点に加え、過去の貴重な初期作品もご用意致しております。根幹的には、新しいも古いも存在しないクリエイションで御座いますが、それはいつの日か記させて頂いたようにヴィンテージやアンティークにも通ずる内容。「SURRという空間に入室した際は、今まで見てない,触れていない,着ていない、そういった意味でやはり “鮮度を保った” です。」ひとつ変更解釈するならば、「SURRという空間」ではなく、「カリーム氏のアトリエから世界」それは決して仰仰しくなく。十二分に御愉しみ頂けるラインアップであると認識致しております。
改めまして、下記よりアナウンスをさせて頂きます。
5/30(火)12:00 〜 6/4(日)20:00
Karim Hadjab 2017 spring/summer New collections & First collections
尚、6/4以降もNew collectionsにつきましては引き続き店頭にてご覧頂けます。
Diaryでのエントリーは順を追ってご紹介とさせて頂きますので、何卒宜しくお願い申し上げます。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
//
創業から 143 年後の 1999 年に、かねてよりラベルの旗に記されていた “ 前へ ” のラテン語をそのまま冠した新たなクリエイションライン, Burberry Prorsum Collection を立ち上げたバーバリー社。古きを知り歴史に敬意を払い新しきを生む、まさに Prorsum な意欲と挑み続ける姿勢から受ける感情の波は、やはりいつまでも喜ばしく心地良いものですが、ロンドンの親愛なるコレクターの下で出逢えたこの一着から受けたそれは、私を感動という名の深淵な海に連れ流してくれ、おかげで帰りの電車に乗り遅れました。
バーバリークロスから始まるマテリアル開発、トレンチコートから始まるスタイル精査。バーバリー社によるそれは英国式ファッションの歴史そのものと言ったとて、決しておかしくはないほどに膨大な時間をかけて累積された実績であり事実の一つ。145 年間のそれをふまれて 2001 年に生み出された本品は、ミリタリーの要素, ワークウェアの要素, カルチャーウェアの要素をそれぞれの部分的に、時に複合的に感じさせてくれます。歴史がお手本になることはモードにおける定石ですが、私にとってこちらは一味異なる印象を受けまして、例えば定石が累積された歴史から一つのスタイルをベースにし、足し引きを経て生み出されているとしたら、こちらは歴史から様々なパーツをピックアップして並べた後に、それらをゼロから組み上げている印象と申しますか、新しきを目指すクリエイションにおいて、特に “ 生み出す ” という要素を濃密に感じさせてくれる一着です。
と、申しましてもこれらは所詮、連れ流された大海原に浮かびながら紐解いたことであって、結局のところはプロダクトとしての純粋な美しさ、着用時の圧倒的な高揚感。いわゆる “ 物質としての品格 ” が一番の衝撃。
01s Burberry Prorsum Collection , cotton jacket
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
[email protected]
//
乗馬する際に使用する馬具の一種「鐙革」とは、騎乗時につま先を乗せるため鞍に通されたもの。其処より着想を得たとされている、通称「Etriviere」は、ベルトを製作、提供し続けている中で、其のファーストエントリーに位置するHERMESのパテントなる外形。主にミニマムかつ物体的な “バックル” が其れに該当、そしてこのフォルムが「極めてフランス的」と広域的に認知されるモメント、それは十中八九もHERMESが手掛ける「Etriviere」の誕生と存続によって。あらゆるベルトないしバックルを検証する際、“理想な形”と口を揃えて耳にするその固形体は、極めてソリッドで,極めてオブジェクティブ,何よりユニヴァーサル。
永く、永く、愛され続けてきたひとつの外形は、ユニヴァーサルなる内容を潜在させていながらも、年代やシーズン、製作時期によって、やはり個体性が確認できましょう。しかしながらそれは、レザーの種や色のチェンジングによって成されるラインナップ上の固体。“ヴィンテージ”という土俵では稀有なエトリヴィエールですが、僅か0.5mmに満たないゴールドの縄を横幅22列に渡ってメッシュ上に編み込むという非現実的かつ許容し難いメッセジ。最高峰に等しいクオリティレヴェルは、当然に当然ながらも、初見で御座います。
80s Hermes gold metal mesh belt “Etriviere”
2017年SSコレクションのラインアップか否か、そうであるかないか、一切関係なしに、弊店発足以来、エントリーを続けさせて頂いている「HERMES」というトップオブメゾンの作品の内でも、最も、スペシャルな逸品かつ、正真正銘の怪物。さらに恐縮ながらも申し訳がない布石を置かせて頂きますが、本品は特にで御座います、今後ご紹介させて頂く自信がまるで御座いません。其れ程に、其れ程までに、スペシャリティたる一品で御座いますので、ご賢察の程をどうぞ宜しくお願い申し上げます。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
//