「男性が持つべきブレスレットとはまさに此れである」
と、あるべき姿を具現化したようなチェーンスタイルは、18kという恐ろしいほど重厚な純度の上、完全なる独立設計にて形成されている金無垢の輪が、49という数字で連結しているだけのブレスレットで御座いますが、トレンディかと問われれば頭を悩まし、此れに対する美徳とは何かと正面から問われても知るよしも御座いません。男性が持つべきブレスレットの姿を説明しろと言われましても絵が下手なもので証明も難しいものです。しかしながら、手に小さな金の杖を持った妖精がサっとその杖を振ると、ディズニー映画みたいに魔法の粉が舞って突如となく出現する類の非現実感と概念性、メタフォリカルな要素。将又、SIGMA社30mmレンズに頼り限界距離まで近づいて視ると、地下数百mの洞窟より採取したばかりのゴロリとした天然岩石のようであり、今度は女性との上手なお付き合いのように程よい距離を保って眺めてみると、マスターヨーダの如く熟練の域を超えた手仕事を目にしているように、完璧に抑制され、完璧に統御され、綿密な計画の元、やはりそれは完璧に構成された金無垢の実態であり、その実態から素直に受ける印象は、まるで水滴が何万年という莫大な時間をかけて氷筍となった自然形成のように、金の因子が極限まで集積した芳醇かつ強力なパワーを秘めた超具現物。
相対するはずの2つの要素が混在している背景には、およそ100年程前の1900年初頭にフランスという地でビスポークされた事実と、時間を吸収し続けた実態を得られない未知体験、何より、信じがたいそれら要素が見事に内包された物体が、目の前に存在している客観的事実のみ。
結局のところ、男性が持つべき姿を具現化したようなブレスレットとは、手に小さな金の杖を持った妖精がサっとその杖を振ると、ディズニー映画みたいに魔法の粉が舞って突如となく出現する類のものでも、マスターヨーダの如く熟練の域を超えた手仕事は差し詰め重要ではなく、完璧に独立した輪の個体が連結したチェーンスタイルという構成は、厳しい世を生き、守るべきものを守る男性にとって “ 壊れない ” という最低限のベクトルに準ずる証であり、それをどこまでエレガントに、美しく、そして男性的魅力を引き出す強烈なフォルムを備わっているかが何より重要であり、男性がブレスレットを付ける美徳は何かと問われましたら、これから長い人生、片腕に相棒として備えた49個の金無垢の輪の連結に是非とも問いて頂きたい。
回答を得られるのは当分先の事と存じますが、それはその方でないと分かり得ない領域で御座いますので。
early1900s France 18K pure gold chain bracelet
18kという恐ろしいほど重厚な純度の上、完全なる独立設計にて形成されている金無垢の輪が、49という数字で連結しているだけのブレスレットで御座いますが、生涯の習慣物として酷使に耐え抜ける具体的素質は、“ 完璧なる金 ” であるが故。
それは、ごく控えめに申し上げましても。
どうぞお含み置きのうえ「男性が持つべきブレスレットとはまさに此れであるか」と隈なく検証を頂き、お眼鏡に叶いましたら出現させるはフェミニンな妖精でも振りかざすファンタジックな杖でもなく、ポケットから現実的なウォレットを。
皆さまにとって良きクリスマスとなりますことを、心よりお祈り申し上げます。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
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表参道のムードはそれこそクリスマス1色。自然と気分も高揚致します。
そう、毎年この時期になりますと気分は高揚致しますが、振り返れば苦い記憶しかないクリスマスというイベント。
あまのじゃくな私は、当日になると煌びやかなイルミネーションに背を向け、居酒屋でやきとりを頬張ると、なんともクルシミマスな毎年の心持ち。
さて、寒さに拍車をかけてしまいましたが、弊店ではこの時期になりますと、毎年のようにXmasの内容に沿ったエントリーというのをさせて頂いております。
愛する奥様へ、彼女様へ、将又その逆、何よりご自身へのプレゼントにと、毎年エディットを組ませて頂いておりますが、本年度は「1st part」「2nd part」と前編 / 後編スタイルを勝手ながら取らせて頂きました。
という命題ながら、1st partの前編裏テーマは「vintage jewelry for men」の延長戦。8月に開催したファインジュエリーでは、“ リング ” に焦点をあてたエントリーで御座いましたが、この度、ご用意をさせて頂きました紳士のための上質なジュエリーとしまして、以下の2種にスポット。
Bracelet
Neck jewelry
リングにしましても、ブレスレットにしましても、ネックジュエリーにしましても、男性がジュエリーを自由に楽しむことが寛大にも許される、素晴らしき今の時代。少なからず、ファッションというベクトルでも、そうではないにせよ、特別なこの時期に、特別な一品をお選び頂き、何ならその一品が何方かの欠かせないマスターピースと成り得ましたら、僭越ながらそこに立ち会えた身としまして、今年のクリスマスはより一層、美味しく焼き鳥を頂けそうです。
それでは、ご潜考の程を宜しくお願い申し上げます。
Special
early1900s France 18K pure gold chain bracelet
Late1800s victorian 9K gold, carnelian , blood stone & agate
and more
60s Hermes chain blacelet
12/15(金)12:00 〜
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
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チョコレートブラウンというお色を検証する際、女性に愛され女性が愛しそうなカラースタイルであると何とも甘い香りが漂います。しかしながら、例えばその甘いお色を乗せた1着が、身体に密に沿うフィッティングを獲得した “ ジャケット ” という男性的なスタイルであるならば、こうもオス特有のビターなムードが充満するものかと。
ましてや、それが “ スウェード ” であれば尚更。
ジーンズを得意とし、元はワーカーのための衣類の提供が基盤であることは自明でしょう。現在だからこそヴィンテージを好む傾倒者の追求によりおおよそ明らかになりつつある、例えば与えられたナンバーや、製造年代、伴う物体的価値。それらは1着を目の前にしたとき、付加価値として付随させるも良し、世の中の不必要な情報と同じようにゴミ箱へカーソルを合わせるも良しな内容であると私は思いますが、とはいうものの、” 501 ” というナンバーが与えられた1本のジーンズを目の当たりにした際、50年代と60年代と90年代ではレッグラインに差が生じることを具体的要素とともにお伝えできるのは傾倒者のおかげ。少なからずはそうであると思いますが、それすらも、必要か不必要かは各々の判断に委ねる事。弊店では、このメーカーのヴィンテージピースをご紹介する際は、どこどこのなになにがすべてと、居丈高な姿勢では決してお伝えせず参りました。
それは決め事ではなく、なんとなくの心持ちですので誠に恐縮な次第。どちらが悪かという話でもありませんし、ここで綴る内容でもないとやはり恐縮な心持ちですが、1960年代に世に送り出された例えば其のジャケットは、ディテールを介するとBIGEというタブを付随していたはずの1着であり、製造元がサンフランシスコではなく、オーストラリアであることや、最も現実的なプロポーションを獲得した3rdタイプのフォルムである事。それら情報と真摯に向き合ったところで、いつからいつまでオーストラリア生産だとか、メーカーの巧妙に仕掛けた思惑をオシャレにブランディングと呼ぶのなら、生産基盤を世界へ拡散し,確立させた年代であるとしまして、それがビックメゾンであれば80年代からの動きをこうも早く脳裏に浮かばせ、実行していたとしましても、仮に存在していたそのブランディングは、現在18:58目の前の1着のポテンシャルを昇華させるに直結する内容ではなく、BIGEというタブはあろうがなかろうが、製造地はガラガラヘビに怯えるエアーズロックの隣だろうが、その1着に事実内在する情報として有意義であるか否かはあくまで各々の判断。いずれにしましても、この1着につき申し上げねばならない大事な要素は、通常あるはずのカフスがないという点、そして背面最下部に絞りを実現させるアジャスターが存在しない点。このふたつの事実は、クリーンでミニマルな要素の証明であり、腕まくりをするならシャツを着ろという戒めであり、身体に沿わせる上では太れというフィッティング44の私への戒め。
60s Levis suede jacket
希少情報より大事なことは、其のミニマルな1着が、スウェードであり、オス特有のビターなムードを充満させるチョコレートブラウンであり、あとはクリスマス当日、「実はこれ約50年前にガラガラヘビに怯えながらエアーズロックの隣で作られたものらしいぜ」とつまらない話を優しく聞いてくれる甘い香りの女性が隣に居させすれば。
その時こそ、追求に時間を捧げた傾倒者達と、ショートケーキの発明者に心から感謝。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
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