イタリアという国が, 文化が培ってきた技術力や表現力や実現力や楽しさや喜びなど全ての ” 力 ” が存分に用いられた一着は、トムフォード氏による Gucci クリエイションを語るうえで決して欠かすことのできない圧倒的な存在であり、そして SURR において、ひいては 弊社 LAILA Co.,Ltd においても重要な存在であると私は感じています。
モードとは何たるや。デザインとは何たるや。を折に触れ夢想致しますが、現段階で私にとってのそれは ” 一着の服としての立ち位置 ” と考えております。プレタポルテ発足以前のモード聡明期からすでに 何かをお手本としデザインを, スタイルを生み出す という伝承性は存在しておりまして、その認識は完全なるオリジナルの存在の可能性を否定するのではなく、何かをお手本とする行為そのものを肯定しているのですが、重要なのは何かをお手本に生み出されたとしても、そのお手本とは別の良質な, 上質な一つとしてその一着が “ 独立して存在すべき立ち位置を見出せるか否か ” が極めて重要ではないか、と。A というヴィンテージをお手本に α という一着が生まれた時に “ これだったら α ではなくオリジナルの A で良い ” ではなく、α にも A にもそれぞれの特性と魅力を感じられるようでなければモードとは呼べない, デザインとは呼べない, 生み出したとは言えないのではないか、と。

60 – 70 年代に生じた文化的な流れによって後のファッションとスタイルに明確なる影響を与えたレザーカルチャーの中でも圧倒的な存在感を誇る East West Musical Instruments Campany。音楽という煩悩に本能的に則ったからこそ、そしてその時代だったからこそ生まれることができた研ぎ澄まされ過ぎている独創性に富み過ぎている装飾哲学が今なお圧倒的な存在感を発揮し続ける同社においての名作的モデルの一つが、本品のお手本となりました。
端的に申し上げますと、その成り立ちはお手本のそれをそのまま踏襲しております。しかしながら Gucci というイタリアンモードが誇るレザークオリティ、構築技術や仕上げやパーツ一つに至るまでがお手本のそれとは全く異なる完全なまでに独立した上質という名の光を発しており、更にトムフォード氏によるお手本に敬意を払ったうえでの繊細ながら確実な微調整が施されたパターンメイクとフィッティングバランスによる成り立ちはまさしく、前述した A と α における後者の関係性そのもの。古きを知り新しきを提案し続けたトムフォード氏による Gucci クリエイションの真髄とも言えるこちらの大将軍的名作を御紹介させて頂くこの機会は、モードやハイファッションと並列してヴィンテージやアンティークを捉え続けてきた弊社にとって、元より East West Musical Instruments Campany との出逢いが設立のきっかけの一つとなった弊社にとって、いうなれば大願成就の一つでございます。




04s Gucci by Tom Ford, East West Musical Instruments Company’s ” Smoke ” style leather jacket
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
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2018 Spring/Summer full collections
2/17(土)12:00 〜
皆様のご来店を心よりお待ち申し上げております。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
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2018 SPRING / SUMMER におきましては一つの国に焦点を当て編集させて頂こうと思います。近隣諸国の様々を取り入れ、更に独自性と独創性に富んだ発展を遂げてきた文化的側面、男性におけるモードにおいてのそれはもちろんのこと最もお伝えしたいのは、最もお伝えしたいにも関わらず不定形で恐れ入りますが、その “ 空気 ” です。
最先端を追及する技術面や古き良き上質を伝承する技術面など、男性性特有であり必須な要素であるお堅さ ( =強さ ) はもちろん在りながらも、空気や風のように漂い決して消し去ることの出来ない明るさや楽しさ。それは色合いであったり装飾であったり、時に視認できない背景であったりと様々ですが、真偽不明な古き逸話の一つ 『 とある部隊が敵陣で野営しているにも関わらず、美味しい晩御飯が食べたいがために火を焚いて、その煙で敵部隊に見つかってしまう 』 が現わすような底知れぬ “ 粋さ ” が、ファッションにおいての個のみならず人生そのものの個を上質に楽しむ “ 心意気 ” が私にとって最大の魅力。つきまして 2018 SPRING / SUMMER の題目は イタリアの風 とさせて頂きます。

私はもっと皆様にファッションを楽しんで頂きたい。もちろん既に御存分なことと思いますが、もっともっともっともっと楽しんで頂きたい。この想いを改めて強く自覚した時、そしてとある日に親愛なる妹に会った際 “ そういえばお兄ちゃんは昔、私の同級生からイタリア人って言われていたよね ” という奇妙奇天烈な想い出話を聞いた時に、数年構想を続けてきたイタリアの風を発信させて頂く決心に至りました。
それでは 2018 S/S イタリアの風
2018年2月17日 ( 土 ) より、宜しくお願い申し上げます。
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
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