御礼と独り言と少しばかりご紹介 / Diary498
19.2.2018

 
 
 
 
先日より封切りと致しましたS/Sフルコレクション。
初日からお越しくださったお客様、遠方より足をお運び下さった方、1点1点じっくり御賢察の程を頂き、素直にも嬉しく思うひとときで御座いました。拙い表現にて大変僭越ながら、この場を借りまして御礼の言葉とさせて頂きます。
皆様、本当に有難う御座います。
今シーズンの勝手ながらのテーマと、引き続き、ひとりの男性に向けたエントリーを弊店一同、精一杯努めますので、今後ともご愛顧の程を何卒宜しくお願い申し上げます。
 
 
 
 
 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 
店内の9割近くの商品が入れ替わる瑞々しい空間において、さて一体なにからご紹介しようかと頭を捏ね回すのは週の明け方、起床した瞬間からでありまして、歯を磨き、シャツを選び、シューレースを力強く結び、鈴の音を鳴らせながら弊店の重たいドアを開ける瞬間まで決着がつかない始末。捏ねくり回した頭の中身を空にするべく、タイを結び、身嗜みを整え、昼飯のイメージを浮かばせますが、最近は専らササミ肉のみ。考えるのはササミとの付け合わせ。肉体的で健康的なトレーニングに励む最近について、毎日ササミを食べなよ、とドックブリーダーのお客様からのご教授。いやいや水泳が良いよ、と今度は自称プロスイマーのお客様。泳げない私は、先ずはササミだと精を出しているわけです。しかしながら一体どれほどの質のササミをそれほどの量を摂取しなければならないのか、そもそも一体いつまで昼飯にササミが続くものかと、気がつけば頭を捏ね回す始末。考え出したらきりがない領域と見切りをつけ、付け合わせも味違いのスモークササミ。無心でササミを食らう昼時。それはまるで犬のように。
 
 
 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 
今シーズン此のタイミングに際しまして、ブルゾン、若しくはスポーツジャケットというものが凄く充実しております。丁寧な縫製とまるでテーラードのような前振りを有したイタリカジュアルレーベル、皆様探されてる方も多い印象のレッドカラー、サイクリングメーカーがエントリーするサイクリングジャケット、パーソナルカスタムされた英国のハイキングジャケット。そしてここ数日、お似合いになられそうなお客様へご紹介する機会が最も多かった1着であり、私自身、最も感銘を受けた1着であり、なにより生地メーカーから発展した素晴らしき例の1着である、其の1着。結局のところ、偶発的な機会とタイミングと頭をクリアにしたとき実は心の隅に存在しているそんな1着が、シャッターを切る行為に繋がるものなのでしょう。と、文頭7行以外は長くつまらない独り言で御座いますが、そんな1着のブルゾンを本日はご紹介したいと思いますので、どうぞソファーとウイスキーでお寛ぎ頂きながら、お暇つぶしにでもなり得ましたら光栄に思います。
 
 
 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 
「生地メーカーから発展した」という内容で第一に思い当たるは、ビックメゾンにファブリック供給をするパイプを保有したスーツやテーラリングでご周知されてる某メゾンで御座いましょうが(その1着も新作からご用意が御座いますので追い追いじっくりと)その影に隠れながらも1800年後期より家族経営のシステムを維持し続け、とあるお素材に莫大な熱量を注いだ半世紀。1950年代頃に三代目の主人が、様々な機会を得た後、生地メーカーからお洋服の生産へとブランド化した契機が御座いまして、21世紀に突入するタイミングと同刻、グローバルに拡散するブランディングへと段階を踏む運びとなってまいりますが、そんなことよりお話ししたいのは三代目の主人の息がかかった20世紀末までの素晴らしき時代を、偏にヴィンテージと呼ばせて頂くならば、80年代にイタリの地で丁寧に縫われたその1着と、創業初期から莫大な熱量を注いだ恐ろしいほど上質な「綿」というお素材。
 
 
 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 
生地メーカーであった創業当時、一貫して織られていたファブリックこそ「綿」で御座いました。コットン。正確に統一された上質なコットンは、餅は餅屋の原理とまるで同じように専門的なコットンであるでしょうし、“ 其の専門的なコットンがまさに此れであると ”、感銘を受けた理由の大部分で御座いました。“ 織り ” から “ 完成 ” まで一貫して統一/制御する行いも含めて。
 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 
シルクをふんだんに織り混ぜたようなしなやかさと、圧倒的なとろみ。辞書を2000ページ捲ったところで擦り切れるのは指紋のみ。「しなやかさ」と「とろみ」。誠に恐縮ながら、これ以上ない的確な表現であるように思います。
 
 
 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 
リバーシブルとよく聞く魅力的なシステムは、どの角度からどのように解釈してもやはり魅力的なシステムであり、魅力的なシステムであるが故、より習慣的なベクトルで向き合ってしまうのは私の癖。そうなるとファッションどうこう、おしゃれなスタイリングやら無下にしてしまう悪い癖でもありまして、それは両面のステータスをきちんと理解することから始まりますが、困ったことにどちらも「しなやかさ」と「とろみ」を備えたコットン地。残すのはミルキーなベージュ(以後、ミルク)と落ち着きのあるネイヴィチェック(以後、ネイヴィ)というカラーテキスタイルの差異。この場合、習慣的/日常に沿わせるベクトルのみを向けるその悪い癖が発動し、昼はミルク、夜はネイヴィの切り替えルールを設けたり。いつも同じトラウザーだったり。同じジーンズだったり。
まるで青山のお洋服販売員にはあるまじき内容でしょう。ささみどころでは御座いません。
 
皆様はどうかファッションとしてもお楽しみを頂けましたら。
今シーズンの裏テーマは「服を楽しむ/ファッションを楽しむ」でありますので。
 
 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 
early50s Levis 503XX with leather patch
 
 
冬季オリンピックやら竜王戦やらホットな話題が尽きない夜に、是非とも。
 
 
 
 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 
Newarrival 80s Cerruti cotton reversible blouson
 
 
 
イタリを象徴するファブリックメーカーの伝統性と発展性。
宜しければ。
 
 

 

 

SURR by LAILA 小林

03-5468-5966
[email protected]

 

 

//

2018 Spring/Summer full collections / Diary497
16.2.2018

 
 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 
 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 
 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 
 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 
 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 
 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 
 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 
 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 
 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 
 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 
 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 
 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 
 
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
 
 
 
2018 Spring/Summer full collections
 
2/17(土)12:00 〜
 
 
 
 
皆様のご来店を心よりお待ち申し上げております。
 
 

 

 

SURR by LAILA 小林

03-5468-5966
[email protected]

 

 

//

来期に関して / Diary496
15.2.2018

2018 SPRING / SUMMER におきましては一つの国に焦点を当て編集させて頂こうと思います。近隣諸国の様々を取り入れ、更に独自性と独創性に富んだ発展を遂げてきた文化的側面、男性におけるモードにおいてのそれはもちろんのこと最もお伝えしたいのは、最もお伝えしたいにも関わらず不定形で恐れ入りますが、その “ 空気 ” です。

最先端を追及する技術面や古き良き上質を伝承する技術面など、男性性特有であり必須な要素であるお堅さ ( =強さ ) はもちろん在りながらも、空気や風のように漂い決して消し去ることの出来ない明るさや楽しさ。それは色合いであったり装飾であったり、時に視認できない背景であったりと様々ですが、真偽不明な古き逸話の一つ 『 とある部隊が敵陣で野営しているにも関わらず、美味しい晩御飯が食べたいがために火を焚いて、その煙で敵部隊に見つかってしまう 』 が現わすような底知れぬ “ 粋さ ” が、ファッションにおいての個のみならず人生そのものの個を上質に楽しむ “ 心意気 ” が私にとって最大の魅力。つきまして 2018 SPRING / SUMMER の題目は イタリアの風 とさせて頂きます。

 

 

 

 

 

SDIM0170_edited

私はもっと皆様にファッションを楽しんで頂きたい。もちろん既に御存分なことと思いますが、もっともっともっともっと楽しんで頂きたい。この想いを改めて強く自覚した時、そしてとある日に親愛なる妹に会った際 “ そういえばお兄ちゃんは昔、私の同級生からイタリア人って言われていたよね ” という奇妙奇天烈な想い出話を聞いた時に、数年構想を続けてきたイタリアの風を発信させて頂く決心に至りました。

 

 

それでは 2018 S/S イタリアの風
2018年2月17日 ( 土 ) より、宜しくお願い申し上げます。

 

 

SURR by LAILA 福留

03-5468-5966
[email protected]

 

 

//

1 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 435
Copyright © SURR All Rights Reserved