【駄文】の定義とは幾つか存在するのだろうと思いました。例えばそう「想い気ままに書く文章」とか「自由意思による筆の運び」とか、タッタっと調べてみましたら「くだらない文章」しか出てきませんで少し笑いました。くだらない文章を書こうと精神エネルギーを注入するものでは当然御座いませんが、弊店のDiary(世間一般的に謂うBLOG)というのは想い気ままに書かせて頂いているうえ専ら、自由意志による筆の運びで御座いますもので、と、なればわたくしが思っていたところの【駄文】という事で本日を迎えることが出来ましたら貰えもしないチョッコレイトこと世間一般的に謂うバレンタインデイを忘れる事が出来るかもしれませんし、そもそもくだらない文章の提供にならねば宜しいと心より,切に願いながらも結局のところ、わたくしが思わないところの【駄文】に成りかねませんので恐縮の至り。
これまた私的内容にて恐れ入りますが何事にも 完全な成熟 を好むわたくしは、ロールプレイングゲームは石の上でじっくり参りますし、ビール→ビール→ビール→ビール→ビール→焼酎お湯割り→焼酎お湯割りはティプシィコンディションという名の完全な成熟で御座いますし、あるいはだんだん足に筋肉がつき、健康的に焼け、精悍になるように、物理的幸福へ向かう成熟 とでも謂いましょうか 成熟への追求 とも捉えましょうか【熟して適当な時期に達する】事への欲を常温に保って参りまして、完全な成熟を手に入れるまでの運びは必ずしも快調である必要はなく、そして物理的にも精神的にも完全な成熟に達したと憶う “さらに先” が御座いますもので、つまりは 過程 を愛してやまず、ビール→ビール→ビール辺りで未だ熟していない幸福を感じ、主人公LV38くらいで喜びを感じ、完全な成熟へ直と向かう運びに、浅くも深くも哲の学がある気が致しております。
謂わずもがな成熟過程論を当て嵌めているマテリアルに【服飾】が御座いまして、衣食住の先頭に落ち着く衣に半ば強引 成長 を求め、完全な成熟へと太いベクトルを向けさせるわたくしもサディストであり耐え得る喜びとマゾヒストで御座いますが(松本人志の放送局で松本人志が唱えておりました、それぞれは裏表であると)ところでいつの日か道具のお話をさせて頂いた記憶も御座いまして「壊して、直して、使う」理論を大切にさせては頂いておりまして、通常道具の運命となれば「使って、壊す」が正論であり宿命ですし「壊す美学」に基づく其れで御座いますが、「直して、使う」貧乏性も道具の完全な成熟を手に入れるために必要な行いであり、人様の前に堂々と向けれる事柄では御座いませんがそう【完全な成熟】を手に入れるために必要な行いだとわたくしは憶いまして【完全な成熟】へ向かう大切な運びであるように強く想いまして、衣食住の先頭に落ち着く衣にさえ、道具の私的理論と在り方を期待するわたくしもサディストであり耐え得る喜びとマゾヒストで御座いますが、以上の熱い想いを受け止めてもらうには基本的設定が【タフ】でなければならず、生地であるか、組成であるか、縫い方であるか、フィッティングであるか、ときにウール×モヘヤで御座いますし、ときにシルクでありますし、ときに木綿で御座いますが、精力的であり強靭的であり総じて【タフ】である強さを有するは「壊せる、直せる、使える」ポテンシャルが備わるかどうかの唯唯一点。
約11年付き添わせている片割れも、壊して、直して、使っておりますが未だ未だ完全な成熟に辿り着く気配すら無く、これも私的感覚にて誠に恐れ入りますが本文において登場させている完全な成熟とは専ら「壊して、直らなかった」時に表出される美しさだろうと想えてならず、永い歳月をもって御付き合いをしてきた片割れが20年後に完全な成熟に近づいたところで “さらに先” が御座いますもので、壊して、直せなかった哀しみと哀しみから滲み出る美しさこそ完全な成熟ではあるまいかと物思いに耽る本日バレンタインデイ、20代後半、社会的経験値も一般的経験値も男性的経験値も何もかも足りぬ足りぬの只今ですので、じっくり、じっくり御付き合いをして参ろうと改めまして時節の題目、大辞林第三版「酷使に耐えるさま。耐久性のあること」を意味する言葉であり、弊店オープンより大切に使用させて頂いてきた事柄で御座います。解釈によってはファッション・モードから遠い性質でありますし、時流形成のシーズン・ファッションにそぐわない性質と解りながら、ミリタリー/ワークの凄味に立ち返り、メゾンのデューティー×エレガンスに舌鼓を打ち、紳士服の無垢な美しさを学び、ただただ純粋にお洋服を大切に御付き合い頂きたい想いを乗せまして、
整いますまで、しばし御待ち頂きますようお願い申し上げます。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
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時にゆっくりと時にめまぐるしく移ろいゆく諸々ですが、旅から戻ってきたら嗜好品が 460 円から 500 円に変化していたり、馴染みの歩道橋降り口が無くなっていたり、古き良き書店と近くの川が商業施設に変化していたりと特に世間と街の変化には驚かされるもので、老舗百貨店の改装や消え去る公園や新たな建造物などを目にしますと 10 年ほど前に通っていた呑み屋で常連さんが “ 先々渋谷駅一帯に巨大な地下空間ができて、地上を歩かなくなるらしい ” と予言していたことと “ まさか~ ” と反論した私の愚かな赤ら顔を想い出すものの、世間や街の変化に対して私は良い印象も悪い印象もございませんで、単純に “ おっ変わっていっているな~ ” や “ この重機格好良いな~ ” や “ 寒い中お疲れ様です ” と想うくらいで基本的には頭の中では柔和な時間が流れております。泰然自若。
皆様方には様々な区分や方向性で 好きな装い があることと想います。それを仮に移ろいゆく “ 装いの四季 ” と呼ぶとしたら私は A な気分 → B な気分 → C な気分 → C+A な気分 → B+C な気分 → D な気分 →→→ と春夏秋冬の四季よろしく心の期と機に応じて主軸が変遷を遂げて 1 年を過ごすことが続いているのですが、年々それら装いの四季におけるそれぞれの特色が色濃くなり、差異の濃淡が明確になっておりまして、その中でも特に存在感を強めているのが研ぎ澄ませた装い, 小林の言葉を借りるとヘヴィーデューティーな装いでして、私は好みになったらそれだけを着ることに一切抵抗がないうえに、例えば瞬間的に写真を撮りたくなったら道路の上でも厠の中でも寝っ転がってしまう非社会的社会人ですので、結果的に着倒すに相応しい研ぎ澄ませた装いの優位性が高くなる生活を今現在過ごしているのですが、それは弊店で申し上げるところのいわゆる Work や Military に限らずテーラードジャケットでも同じくですので、仮に呑み屋の厠でスーツを着た人が寝っ転がってカメラを構えていたら私, もしくは泥酔したカメラ好き, もしくは泥酔した私かと想いますのでどうぞ宜しくお願い致します。
世間と街の変化を眺めながら時に呑み屋で酩酊しつつ泰然自若に過ごすうちにまたも時節の節目が近づいてまいりました。弊店は誰に言われたでもなく頼まれたでもなく、節目ごとに新たな題目を設けて象徴となる物質を御用意しており、それは直近でいうところの “ イタリアの風 ” であったり100年前の秤だったりしまして、新たな題目に想いを馳せることも象徴物との出逢いを模索することも自然におこなえるかつ愉しい時間なのですが、昨年頃その行為に “ こだわっている ” もしくは “ 捉われている自分 ” に対して違和感を覚えるようになりましたので、今後その行為を 必ず行うことにこだわる という考えに捉われることを止めさせて頂こうと想います。が、題目があれば設けますし象徴物に出逢えればそれを据えますので弊店としての在り方と空間は結果的に変わらないことになると想いますが、捉われることに捉われることを止めたという毒にも薬にもならない私の考えを綴らせて頂きました。毎度の駄文を心より御詫び申しあげます。
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
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同じようにAFP BB NEWSの取材で「男性のワードローブで欠かせないアイテムを2つ選ぶなら」という質問に対してヴェロニク女史はこう答えました。 “ 美しいネイビーのフランネルのジャケットとレザーのものなら何でも ”
メゾンフィールド各社において丁寧に選ばれる 材料 を根拠に出典先を割り出す御家芸はそう容易いものでは御座いませんし雅やかな佇まいやハウスイメージに見合う数字を決して裏切らない 材質 というのは最前線で保たれなければならない基本的設定と憶いますが、仮にメゾンフィールド各社において丁寧に選ばれる 材料 を根拠に出典先を割り出す御家芸が成功される唯一例を挙げるならばFrance Hermes社で精選されるまさに 皮革 ではありませんか。弊店における同社最古のご提案であった1930年代のカーフを拡大鏡を駆使し検分を行わせて頂いた際に 時代 という要素を敢えて大袈裟にポジションさせたところで其の他一切の引けを取らない勇ましさや艶かしさを事実確認した瞬間から馬具と皮革製品から息づく同社への理解と今まで漠然と抱いてきた “Hermes社の皮革製品は良い” が決定的なものへ相成りましたが通常、道具として認められる鞄や財布やベルト等の使用頻度ないし使用時間によるポテンシャルの低下との付き合いは不可避で御座いますし例えば其れ等の道具が謂わずもがな 皮革 であるならば材質を最高維持し続ける御付き合いの仕方など保存環境が優れたところで休ませる事と使用頻度を抑える試みに落ち着くのが世間一般的な其れでありますが約90年近く経過している材料ないし材質つまりは 革質 のポテンシャルが最高維持されている明確点にケアリングという5文字では決して説明がつかない根拠点として “明らかに使われていた” 面構えが純然たる道具として能力を維持し続ける上、材質までも潤いを保ち続けるFrance Hermes社で精選された 皮革 に何かの本質を視ました。わたくしの中でもとても大きな信頼がより硬さを帯び、より強固な信用を得ることができた次第です。
“小脇に抱える” 後継型として製作発表された本作Quirusは “小脇にも抱えられる” 小型設計にて永い歳月愛されている傑作中の傑作で御座いますが1950年代、ミッドセンチュリー製作の事実個体との御縁を結べるとはわたくしも人生捨てたもんじゃないと想いに運べました。かたや、当時の材料ないし材質つまり革質は “当時” が最も素晴らしいと世界中の知識者達が口を揃える発信に共鳴はしないものの(過去も現在も素晴らしいと想いますので)明らかにカーフの属性が異なる材質感取および皮下深くまで潤う瑞々しさ並びに驚異的なキメの細やかさは疑いの仕様もなく、あるいは手入れが行き届いた推測点のみでは解決に至らない強烈な肉感がこのように70年経過してもなお証明されるHermes社の皮革製品は “物持ちが良い” と囁かれる世間一般論も同様に、同社,伝家の宝刀を芯の芯まで太刀浴びた感動という名の傷はあまりにも,あまりにも深いものでした。どうぞ御手に取って掴んで御手荷物を入れてみて下さい。この純然無垢な道具を【Hermes】と謂わずして何と呼びましょう。
late50s Hermes leather bag model “Quirus”
2019ss Pre collection
【Vintage Hermes】
2/9 (土)12:00〜
明日より一挙御披露目とさせて頂きます。
大寒波にて雪の恐れも御座いますので、皆様呉々も御気をつけ下さい。
ご来店を心より御待ち申し上げております。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
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