発見 / Diary855
20.4.2020

 

 

有益な時間を過ごそうと早起きと言いますか9時には勝手に身体が起きてしまう。老いなのかこの環境下の仕業なのかはわかり兼ねますが良かれ悪かれ夜は自然と眠くなり籠りながらも健康的な生活を送っています。近頃自分の語彙力の無さを痛感しておりまして、本でも読み少しでも参考にと女性作家の短編集を読んでいるのですが内容は先が知りたくなる程面白く、読み耽っていると心が沈むようなオチに毎回気が滅入ってしまい参考処か読んだ後の喪失感。気持ちを切り替えるため、早めに仕事を終わらそうといつ壊れてもおかしくない年期のあるパソコンを開くとキーボードが使えなくなり更に滅入ってしまう始末。交通機関に頼るのも怖くなる程外出を避けているので往復一時間程を徒歩で電化製品店まで足を運び新たにキーボードのみを購入。気分展開に帰りに花屋でもと寄ろうと帰路の途中三件ある花屋も当たり前ですが全て営業しておらず。本日はついて無い、この状況下で考え過ぎるのも良くないと本日のDiaryを綴る上で再度コレクションを観返そうと最早私の趣味でもある Dries Van Noten の映像を眺めていたのですが、あれなんか違う、

 

 

ワインレッドのテーラードジャケットと言う印象のみで 1998AW のコレクションのジャケットだと判断していた、と申しましのもこのカラーリングのジャケットが 1998AW のコレクションルック意外でこの色調は使用されていない。コレクションルックから年代を特定していたのですが再び観返すとシルエットの構築性が全く違う。ショルダーラインの肩パッドが無い上での自然な強さやハーフコートの様に長く設定された着丈。一番の違和感は前立てからヘムラインに架けてのスクエア状のカッティングライン。 1997AW のコレクションはまだ初期のオーヴァーサイズなフィッティングが継続され、私の考察ではスリムフィッティングに移行し始める 1998AW のコレクションに間違え無いと勝手ながら思い込んでいたのですが、再度 90 年代のコレクションを全て見返すと確信を得たルックが存在しました。

 

 

まさかのイエローカラー。コレクションルック意外に ワインレッド と言う強いカラーリングを製作しているとは検討もつきませんでした。確かに以前このコレクションを観た際に あれ、このジャケット年代に対して異様にシェイプされているな と考えてはいましたが。この二つのショーは類似している点が多く印象としては 1998AW は 1997AW をアップデートしたコレクションと言えばわかりやすいかと。今回のジャケットや同コレクションのアウター類の一部に裏地が無く一重仕立ての使用の意図も判りました。このシーズンはレイヤードを主軸としており、別途でキルティングのトップスをインナーにレイヤードさせる為に裏地を排除していたようです。勿論本品においても単品で成立する程のエナジーを感じて頂けるワインレッドカラーのテーラードジャケットはエレガンスな要素の中にも敢えてのアウトポケットディテール、フレンチワークにも通づる無駄を削いだミニマムな設計はクラシカルと多様性を含んだ一着だと感じます。ついてない日も新しい発見により前向きに捉えようと、時間の経過の早い一日。

 

1997AW Dries Van Noten wool tailored jacket,wine red.

追ってOnlineに更新させて頂きます。
以前に更新させて頂いている同シーズンの グレイカラー も御座いますので併せて御覧頂けたら幸いです。

 

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何故だか惹かれるもの / Diary854
17.4.2020

必要最低限のみ外出。自ずと家にいる時間が中心になり なんか気分を変えたいなと部屋のレイアウトを変えてみたり在宅の為仕事用に机を注文したり、如何に快適に過ごせるかと部屋を充実させるよう諸々調べているのですが、家具に関しても気付けば何故だか惹かれるもの、妥協せずに付き合っていけるものを探しているのですが中々出会いは訪れず、サイドボードってこんなに好みの形状が無いのねと挫折。現状机と椅子、先程念願の冷蔵庫が届きこんなに物量入るんだと今まで使用していた一人暮らし用の正方形の小さな箱に別れを告げたのですが徐々にお気に入りが揃い良い気分転換になっています。が、今更になって春用のコートがでしたり、Vネックのニット、長らく探し続けているミリタリー・ウエア欲しいっと 時間がある=考える時間も増える=欲求の選択支が広がる 欲と言うものは尽きませんね。。

 

 

 

 

さて、漢なら と男性なら誰しも心擽られる強靭な素材や土臭いカラーリング、意味のある多様なディテールに大きなポケット(これは私だけかも)。服飾の歴史においても多く咀嚼と申しますが、参考材料にあたる ミリタリーウエア はやはり 何故だか惹かれるもの に感じてしまう私にとっての一つ。国の数だけ、部隊の数だけと様々に存在する特殊な装いは現代の目線では充分な程の機能性を持ち合わせていたり、用途によって特殊なパターン(色・柄)や独自の色彩に階級の違いを表現する、若干のディテールが異なることで意味合いの変わる独自の視点もまた好みな点です。正直なところ私は何故だか好きなのにも関わらずあまりミリタリーウエアは所持していません。何と説明すればいいか難しいのですがデニムジャケットも好きなのにあまり持っていない。とても偏屈な言い回しになってしまいますがこの感覚を理解頂けたら有り難く。単純にまだ これだ ・ これでもうこの穴はは埋まった という出会いが訪れていない、この感覚は何なんだと常に疑問に感じ、好きなのに着れないという一つのプレイじゃないですがここまでいたら妥協したくない、丈や肩や袖も全てにおいてもと考えてしまい、贅沢ですがふとした時に訪れる意図としない素敵な出会いを探し求めているのかもしれません。

 

 

70s British military windproof cadet forces smock jacket for Nato.

前回の Diary から被り物続きになりますが、偶然なのか必然的なのか。まぁ何故だか好きなものですから。
追って詳細はOnlineに掲載させて頂きます。

 

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何故だか好きな装い / Diary853
14.4.2020

皆様方の中にはこれまでに “ 戻れるとしたらいつに戻りたいか ? ” といった設問のやり取りを友人知人と交わしたことが在るよ という御方も少なからず居られることと想いますが、中学二年生の頃かな, 高校一年生の頃だね, やっぱ大学三年生の頃でしょ などと学生時分を挙げられる方が多いのでしょうか?どうなのでしょうか? 私は以前から過去に戻りたいと想ったことは未だに一度もありません。
 

それにはとりわけ目立つタイプでもなく接客的に盛り上げるタイプでも盛り上がるタイプでもなく、わりかし窓際で本を読んだりヘッドホンで音楽を聴いたりするのをごく自然と好むタイプであり、特段友人が多いわけでもなく少ないわけでもなく交流に困っていたわけでもなくたまにお行儀が少々宜しくないかなという団体とも遊んだりする、優等生でも不良でもなく勉学に勤しんだわけでも運動に励んだわけでもない正真正銘平々凡々の極みである中学高校時代を過ごしていたというのも在りますが、 それ以上に人並みに退屈な日々を過ごす中高生の日々において “ 早く大人に成りたい ” “ 早く働きたい ” という想いを常に抱いていたことが大きな要因ではないかと想います。中高生の日々は想い出そうとしなければ想い出さないことが多いですが、その想いを抱き続けていたことははっきりと覚えています。
 

そんな、赤頭髪の先輩が居たり臀部をほとんど露出しきったウエストポイントでワイドトラウザーを穿きこなす友人が居たりと個性を尊重する高校で過ごした日々に取り立てて強い想い入れはなく、戻れるとしたらいつに戻りたいか問われたらいつにも戻りたくないと答え続けてきた学生時分に特に良い想い出も悪い想い出もない私ですが、かねてより静かにですが確実にスクールスタイルの装いないしスクールスタイル・ライクな装いが何故だか好きなのです。カーディガンやブレザーや革靴は有用性や歴史が証明する不変性がありますので、出発地点は不明瞭だったとて現在においても好いて然るべき ( にしても好き過ぎるにも程がありますが ) と私は想いますが、何故だか好きな装いであるスクールスタイルにおいて現在においても好くには少々疑問な存在が一つ在ります。

 

 

 

そう、それは以前の Diary でも綴らせて頂きました通り肩掛けの鞄でございます。両の手が空くのは便利ではありますがその代償として左右非対称の荷重が特に身体に大きくかかることは私の性分として好ましくないにも関わらず、ゆえにあまり大き過ぎるサイズは選べないために容量に上限が設けられがちにも関わらず、な肩掛けの鞄, いえ、スクールスタイル・ライクな肩掛けの鞄でございます。
社会に向き合うに際して必要に成る機会が多い鞄という厄介な存在ですので、持たなくても良いにこしたことはないと真に想う御人からしたらそれはもう真剣で深刻な “ 探しもの ” であることと想います。実用性であったり機能性であったり、それこそライフスタイルに関わる様々が判断基準に成られることと想いますが、それを踏まえたうえで更に好みが合致していればそれはもう本当に素晴らしいことと想いますが、私に関しましては一個人的な最適解の一つが装いとして認識できておりますので良い意味で迷わずには済むものの、実際にそれが眼の前に物質として現れると、やはり驚きます。

 

 

 

 

 

School-style bag from Hermes.

34 年前に製作された本品は例によって同区分の専門家から譲って頂きましたが、様々を知る彼にしても詳細不明とのことでした。が、近年に発表され数年で廃盤と成ったとあるモデルに酷似しているどころか、数か所を除いて同じくです。いったい、これは?

 

 

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