趣味嗜好は十人十色に在るものであり・あるべきですので、その数だけの共通言語であったり認識が在るものであり・あるべきなのはかねてより肝に銘じておりますが、この生業においてもそうでない時でもついうっかり “ ほら、お馴染みの ” を枕詞に潜ませた物言いをしてしまう時がありますが、海の話は山で通じないことやムッシュ・サンローランの功績は農業史と交わらないこと ( 交わらないですよね? ) を忘れてはいけないなぁ とその度に再確認致します。事実私は伝説的なスケボープレイヤーのことも動画配信の世界で有名な人のことも知りませんし、どんだけ有名であろうとも読んだことのない本は山ほどあり、観たことのない映画のことは知りません。
そういえば私の周りには好み映画ジャンルが暗い気持ちになるサスペンス系という、個人的には “ なんか他に無かったんかい ” と想わずにはいられない、身長が 180cm を越えて見た目が日本人っぽくないのに王道な日本人の名前で絶賛髪を伸ばしている最中らしい人物が居るのですが、例えば彼が “ ほら、バッドエンドムーヴィー界の名作として御馴染みな ” を枕詞に話されたらシンプルに “ 知らんがな ” と想うでしょうが、かく言う私も好みな映画は小難しくない話 ( 例えばクレヨンしんちゃんなど良し )ですので。全て呑み込んで うん といったところでしょうか。
このように認識や感覚などを共有していようとも時には共通言語がありませんし、長年同じ会社で働いていようともこの時期には欠かさず問われたりします、“ 暑くないですか? ” と。その人にはないサマーニットという言語は今年も私にとっては純粋無垢に愉しく、事実 27℃, 28℃, 29℃ や 30℃ などの最高気温予想を眺めては独り言ちるのです、いけるな と。
Summer wool / Hermes homme
Summer wool / Ballantyne Cashmere
Summer viscose / Gianni Versace
Summer wool & alpaca / Missoni
“ 暑くないですか? ” と問うてくるスタッフには無理強いも強制も当然ながら致しませんが、ビートルズというバンドを知らずとも生活において困らないと解っていながらもアルバム『 Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band 』の一曲目『 Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band 』におけるジョンレノンの自然なシャウトを耳にする度にその単純明快な格好良さを誰かに話したくなるのと同じく、御興味頂ける御方には耳を傾けて頂ける御方には、生活環境と気温と湿度と着こなしの好みに準じたサマーニットという言語を引き続き御提案したい所存です。
以上、共通言語の話でした。
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
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グッチという名前が思い浮かぶと、現代ではアレッサンドロミケーレ氏がここ数年で印象的な存在として挙げられ、または経営不振の Gucci の再生へと導いたトムフォード氏のエロティックでミニマルなスタイルと衝撃的な広告キャンペーンが頭を過ります。しかし、グッチの背景にはご存知の方もいらっしゃるかと想いますがファッションハウスとしての以前にエルメス同様に馬具メーカーとして革の専門店から誕生しています。
1996s Supring – Summer Collection
映像を通して久方ぶりに見る動くケイト・モスに目が行ってしまいましたが、1996 年春夏は男女合同で行われていたコレクション。
氏の創る一環としてミニマムでセクシャルで。男性へ向けた不変的なプロダクトがここまで優雅に表現出来るデザイナーは他にいるのでしょうか?
自身の看板を掲げる事で評価が大きくなり、社会的イメージとプレッシャーから心身ともに苦しむデザイナー達を見てきた氏は人と人との関わりを尊重する非常に人間味のある性格とはインタビューを読むまで知らずに勝手ながらクリエイション同様に強いお方だと解釈していましたが、そういった側面を知るとクリエイションの見方が変るのは人間らしい卑怯な感覚なのかと反省しています。
リアルタイムでご覧になられていた方や現代の同社を愛好される方、フォード氏もミケーレ氏もベクトルやものつくりの姿勢は異なりますが参考としている材料は双方共に過去の Guuci のクリエイション。表現方法は違えど近しいプロダクトが生まれるのはその影響なのかと。
1930 年代に誕生した通称ホースビットは Gucci を象徴する馬具から連想された金具のモチーフ。そのモチーフと様々なチェーンデザインを抽象的にでは無くリアルなグラフィックに落とし込んだ独創的なパターンはグリーンカラーをベースとした色調と不思議と調和する他には無いパターンが特徴的な一本となります。
90 年代らしいローライズなスタイルは腰元で履くことによりヒップからレングスに掛けてのラインがより美しく、細過ぎないスリムストレートなカットラインが Levis 505 の様に不変的なシルエットを演出。敢えて柄合わせをしない事で生まれる不規則なパターンは違和感と共に個体性を発揮してくれます。
New arrival, 1996SS Gucci by Tom Ford chain pattern cotton tousers.
「他の人とは違うものを欲しい人のためにデザインをしている」
まさに。
SURR by LAILA 鈴木
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60s Uniform jacket from France
1996SS Gucci , Design by Tom Ford
60s cotton & linen for French workers
60s Corniche by Tricker’s
90s John lobb
70s Missoni herringbone knit jacket
本日から上記新作を展開させて頂いております。
ジャンルレスな新作は
上質な足元
エナジーフルなトラウザーズ
誘目を目的とした制服
群青色のワークウェア
オリジナルティ溢れるニット
どこから攻めるかなのかどこから自分の色に染めるのか
似合わせに行くのか、不思議と調和するのか
是非触れて感じて頂けましたら幸いです。
SURR by LAILA 鈴木
03-5468-5966
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