
コンクリート打ちっ放しの軒先に咲く花の不均衡さに目が行くように、ズレと言いますか、ギャップと言いますか。その差の隙間には訴え掛ける何かありそうでついつい写真を撮ってしまいました。
強面のお兄さんがエレベーターのボタンを押して待っていてくれたり、ギャルの敬語でしたり、口にピアスを開けた方が赤子を抱えていたりと人間で言うと単純に見た目では無い側面は承知の上でも、なんだか偏見な眼差しで疑って掛かってしまいます。裏を返せばそのままではつまらないと感じてしまうのは正直なところ。洋服でも正統的に着こなしていても勿論のこと正解・不正解では無い上で、自分のイメージを上回るギャップはその方の感性に繋がりますし、何かしらのインスピレーションなのか、育った環境なのかと興味深く考えてしまいます。それはスタイルでは無い部分に、自分の理解度、受け止め方が魅せていると。
ベルベット×テーラードジャケットは古典的ですが、その個体性には大いにズレを感じます。これが正真正銘のど真ん中では無いですが、着用者のパーソナリティを最大に演出する、一つのジャケットとして大いに世間とのギャップとその隙間の私欲と言う名の余裕をお愉しみ頂けると想います。

90s South Italian sartorial “hand work” velvet tailored jacket
是非、手仕事による、身体への負荷を排除したサルトリアの職人技術をご体感下さいませ。
SURR by LAILA 鈴木
03-5468-5966
[email protected]
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ヴィンテージウエアには時に、何とも形容し難い色味と言うものが度々現れるのですが、今回は異例と言いますか、何色かと聞かれてもこちらとしても困る程に。
経年によるエイジングから独創的なカラーリングに至る訳でも無く、本品に関しましては第一印象はチャコールグレーと言われればそうかもしれないですし、ミルクティーみたいなブラウンと言われても当て嵌まります。表面の綾織にはブラウン系の柔らかな色味にグレーが滲む、言うならば霜降りの様に色彩の凹凸から生まれる奥行が感じられ、言い表せない色味に至っている。と思い込んでいたのですが、よくよく目を凝らしてみるとその綾織の奥深く、光線の加減で変化するメタリックと言えばメタリック、透き通って見えると言えなそう思わせるライトブルーの下糸が。更に抽象的な表現になり、只でさえ不明の上で更に困らせているのは、何処かに感じていた青味。細分化するとそれ以上の色彩がこの一着には含まれているかもしれませんが、これ以上に形容し難いのは色を見るのが好きな私には嬉しい反面、自分を困らせそうです。太陽光の下で見るのと、蛍光灯とでは色味の変化の差が大きく、まるで玉虫色の様な個体性は是非肉眼で見て頂きたいのです。

敢えて造りには触れません。ご覧頂いているバランスを想像して頂ければ幸いです。
強いて言えば、職人の手縫い。着用時の身体に沿う強弱の加減はイタリアの地で受け継がれる仕立てから構築されています。

New arrival, 70s Yves Saint Laurent Pure new wool double breasted tailored jacket
SURR by LAILA 鈴木
03-5468-5966
[email protected]
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