何色 / Diary914
21.9.2020


 

ヴィンテージウエアには時に、何とも形容し難い色味と言うものが度々現れるのですが、今回は異例と言いますか、何色かと聞かれてもこちらとしても困る程に。

 

  

 

経年によるエイジングから独創的なカラーリングに至る訳でも無く、本品に関しましては第一印象はチャコールグレーと言われればそうかもしれないですし、ミルクティーみたいなブラウンと言われても当て嵌まります。表面の綾織にはブラウン系の柔らかな色味にグレーが滲む、言うならば霜降りの様に色彩の凹凸から生まれる奥行が感じられ、言い表せない色味に至っている。と思い込んでいたのですが、よくよく目を凝らしてみるとその綾織の奥深く、光線の加減で変化するメタリックと言えばメタリック、透き通って見えると言えなそう思わせるライトブルーの下糸が。更に抽象的な表現になり、只でさえ不明の上で更に困らせているのは、何処かに感じていた青味。細分化するとそれ以上の色彩がこの一着には含まれているかもしれませんが、これ以上に形容し難いのは色を見るのが好きな私には嬉しい反面、自分を困らせそうです。太陽光の下で見るのと、蛍光灯とでは色味の変化の差が大きく、まるで玉虫色の様な個体性は是非肉眼で見て頂きたいのです。

 

 

 

 
敢えて造りには触れません。ご覧頂いているバランスを想像して頂ければ幸いです。

 

 

強いて言えば、職人の手縫い。着用時の身体に沿う強弱の加減はイタリアの地で受け継がれる仕立てから構築されています。

 

  

  

  

  

  

New arrival, 70s Yves Saint Laurent Pure new wool double breasted tailored jacket

 

 

SURR by LAILA 鈴木

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a la carte / Diary913
18.9.2020



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 

 
明日、9月19日(土)より上記新作をお披露目させて頂きます。

 

 

SURR by LAILA 鈴木

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ブーム / Diary912
15.9.2020

先日、同世代のデザイナーの友人の話を聞いて、とても懐かしい感覚といいますか、急に学生時代のファッション感に戻された様な錯覚に陥りまして。
私は都内で生まれ育ちましたが、実家から例えば原宿に出るとすると約一時間半。山と田圃しかない環境の為、バスの本数も少なく、駅まで30、40分、新宿まで30、40分、そこから10分程着きますが、当時の私には実際の移動時間よりも遠く感じ、頑張ってヴィンテージショップに足を運ぶとなると何故か町田に足繫く通っていました。田舎者の私には当時の原宿、渋谷は怖い街に感じていましたが、今考える町田の方が怖い様な気もしますが、、。中学生の時に友人の兄の影響で古着に興味を持ち、今考えると 2XL ぐらいの BIG MAC のネルシャツばかり着てたような。20 歳の頃にそれを実家で発見した際にこんなデカい着てたのかと唖然とした記憶があります。当時は今の様に SNS は無く、情報と言えば雑誌のみ。ストリートスナップやカルト的な人気があった美容師が紙面を飾る様な時代でしたので、これが最先端なのか。と古着と並行して変なものばかり集ていた気がします、それは今も変わらない部分がありますが。私の世代は古着や IVY ブーム、裏原、DC ブランドブームなどは通っていませんが、素人と言うと語弊がありますが、個人が一番輝いていた、いい意味でトピックスの無い悩める時代だったと感じます。学生時代から唯一仲の良い友人は高校生の頃から紙面で見て、今では考えられない服装(金髪に女性もののピンクのタイツにビッグ T シャツ、バックパックには鈴が 100 個位付いてました)をしていましたが、それが当時の感性ですと他には真似出来ない恰好良さにあたる、個人のスタイルのブームだったように感じます。派手だから良いと言う意味では無く、これが私ですとでも言わずとも名刺代わりに表現していたように、当時は服装から何かしらの人物像やフィーリングを強く読み取ることが出来た、それは今には無い感覚。あの頃に戻りたいとは一切思いませんが、そういえばそういった人って見なくなったなと。はて、今は何ブームでしょうか?

 

 

さて、話が長くなりましたが、本題へ。

90s Burberrys personal order cotton bal collar coat with lining
 

 
先日の90s Burberrys personal order trench coatと同じ背景を持つバルカラー型コート。特出すべき点はカラーリング然り、ベンチレーション然り、着脱式のライナー然り、様々ありますが、なんと言っても張らないショルダーラインなのではと。歴史のあるメーカー故に90年代となりますと、新参者の様に思われると想いますが、過去を尊重しアップデートし続ける優秀なメーカーですので、新しいものがより良い製品として生み出させていますし、今回の逸品に関しましては拘りを込めた個人発注品のインラインには無い要素を御愉しみ頂けると。

と言いましてもコートは私の中では絶対的にクールな衣類でして、勿論のことダークトーンで合わせて頂ければ、それはそれは恰好良いに決まってますし、そりゃモテるでしょう。ですので、如何に日常に溶け込むか、強いて言えばちょいとナードなインナーの方が少数派なのではと。

90s Best Company sweat shirt
New arrival , 80s Levis 501

トレーナーにジーンズ
この二つの衣類はコートと等しい程に恰好良いアイテムだと自身でもいつも探しているのですが、中々身体に合うものと出会えず。しかし、本当に街で見かけないスタイルですね。主観が強いですが、理想の組み合わせはトレーナーと言えば Best Company にジーンズと言えば Levi’s な訳で。特にこちらのトレーナーは型のバランスが良く、首の詰まり方でしたり、身幅から着丈のもたつきも無く、厚みも丁度良い。ジーンズは The な世界ではヴィンテージと呼ぶには烏滸がましいかもしれませんが、立派に 30 年 ~ 40 年前のバレンシア工場で生産された一品。ペンキ跡もまるでデザイナーズの様な世界観、色も濃く残っていますので適当に毎日のように履いて頂きたいのです。王道的なスタイルですが、内容は読み取れない程濃いと想います。

 

 

週末から急激に気温が下がる様ですので、ご自愛下さいませ。

 

 

SURR by LAILA 鈴木

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