Karimへの想い / Diary540
23.5.2018

 

以下の文章は、先日LAILA TOKIOにて行われたKARIM HADJABの新クリエイション「APRÉS」Exhibitionのため、10日間来日していたKarim Hadjab氏と、密な時間を過ごすこととなった弊店ディレクターが、氏の来日中、頭中に浮かんできた想いをそのままの形式で綴った、謂わば作文である。極めて私的な日記のようなものかもしれない。というので、SURR by LAILAというショップのフィルターを通過させることを前提としてはいないセンテンスであり、ディレクターである福留が自分のために「記録」として保存していた内容であるので、上述の通り、極めて私的なプライベート要素と、彼の感情要素が多い内容となっており、常軌であれば此の場を借りて公開すべきものではないのかもしれないが(とはいえ弊店Diaryは私的な内容が多いのでいずれにしても恐縮な心持ちである)、Karim Hadjabという人物を紐解くうえで、もしかすると重要な内容かもしれないという具体性のない第六感と、「氏と密な時間を過ごしたことでしか知る事の出来ない感情」という部分において、その感情や、情景や、あるいは氏がどういった人物であるか、その魅力について、その片鱗でさえ、世界でたったひとりでも共有して頂ける方がいるのなら公開すべき内容ではなかろうかと、ショップマネージャーである私の勝手な裁量により、本文を迎えることにした。おそらく全てを綴った文章ではないと思うが、ほんの少しでもKarim Hadjabという人物、KARIM HADJABという表現を “ 知る ” という事に向けた手助けとなり得れば、私は素直に嬉しく思う。夕食後、アイスクリームを片手に目を通して頂けたら幸いである。
 

 

SURR by LAILA 小林

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『LAILA TOKIO の 1 階で行われたインスタレーションのためにカリームとクリエイションメンバーが来日してくれたのだが、(現時点で)7回共に過ごした夜明けまでの時間と数えきれないほどの乾杯とハグを経て、またもや彼から様々なことを学んだ。

これまでに彼が行ってきた数多な方法による“服を媒体とした表現”には、彼がこれまでに得た様々な想いが込められている。それを例えば ” 服は生きている ” という言葉で現すとしたらそれが全てで、“自然界に1年間放置する”という行為とすればそれが全てだが、それには生まれた時代や環境、幼少期や青年期、そして今に至るまでの全ての経験が関わっており、それには明るいエピソードもあれば決してそうとは言えないエピソードもある。全ての人々と同じく。
50才を目前とした経験値。フランス国籍という立ち位置。その国で過ごし、実際に目にしてきた様々な出来事。それによって様々なアイデンティティを得ているが、今回共に過ごした中で特に印象深かったのは、自分に正直に生きる。と、人と人とは平等である。という想いだった。
私ごときが言うのは大変に失礼だが、彼は真に少年の感覚を持ち続けている人物だと思う。渋谷のスクランブル交差点を渡るだけでも、代官山から中目黒まで歩くだけでも、ドン・キホーテに行くだけでも、寿司を食べるだけでも、彼の眼は純粋に輝き続けていた。写真も好きな彼のパソコンは歴代のバックアップで常に容量が足りない。
そして様々な道中で聞かせてくれた今の表現への想い。そのうちの一つであるArgileという泥を用いた染めのクリエイションには、アフリカという国にある自然への考えや、それがもたらしてくれる泥という媒介を選んだ理由、その存在意義と特性。そしてArgileを行うことで生まれるアフリカの人々と自身の平等性などが秘められており、彼の純粋な言葉と無垢な瞳で語られるそれらの想いは、彼がいかに稀有な人であるかを再確認させてくれた。

だから彼が“服” “は” “生きている”という言葉を選ぶ感覚基準や、自然界に放置する等の行動とその結果辿り着いた変化が美しいか否かという判断基準は決して誰にも真似することが出来ない。これは間違い無く言い切れること。

彼の環境は近年良い意味で変わり続けているので、もしかしたら遠い未来なのかそれほど遠くない未来なのか、服以外の媒体による表現を行うかもしれない。その行為が良い悪いではなく、私は彼のように尊く無垢な聖人のように稀有な人がやりたいと感じたことは、引き続き是非ともやってほしいと心から想う。もちろん彼が服を用いて表現しなくなったらとても悲しいが、そんな個人感情以上にこの世の中が彼にとって表現し続けたいと想える世界であることを、表現し続けられる世界であることを切に願う。』

2018年5月6日  福留
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カリーム・アジャブ氏が手掛けるKARIM HADJABについて少しばかり / Diary539
21.5.2018

 

 

カリーム・アジャブ氏が手掛けるKARIM HADJABの新作発表を今週末に控えているわけでありますが、氏の感性が実際的に、意図的に、あるいは極自然的に保存された作品をどのような日本語句を持ってお伝えすればよいか、沈思黙考する日々であります。それは丁度昨年の今頃もそうでありましたし、只今この瞬間もそうでありまして、この先においても難攻不落の命題のように感じております。先日福留が記していたように、氏の初来日に伴い、同じ空間で同じ空気を吸い、等しく流れる時間を共有することにより理解が層一層と複雑化した事実というのは、わたくしも同様であります。ごく控えめに申し上げるとしましても、パワーがすごいのです。氏あるいはクリエイトされた作品から無意識に放出される不可視のパワー。その力強さや増強された資質というのは、袖を通すというファーストコンタクトを実際的に経ることで確実な目路を手に入れ、所有したその瞬間から共に人生を歩んで往く必然的な誓約なるものが必然的に結ばれる感覚というのもまた、そのパワーに起因するのでしょう。どのようなクリエイションを通過し、いかなる自然的恩恵や意図のセーヴがなされ、つまりは目の前のパワーを手に入れているという現実的内容を各作品毎にご説明させて頂くことは勿論叶いますし、そのようなメソッドが何よりも好ましく思いますが、概念的分野におけるカリーム・アジャブ氏が手掛けるKARIM HADJABの鬱然たる絶対領域に関しましては、「理解していたつもりであったが、それ以上に、あまりにも深かった」という正直な想いと、その及ばない理解というのがより複雑化した、という正直な心境に起因する具体例として、“ 氏の作品に対する圧倒的な愛の深さ ” をお伝えせねばなりません。例えるならば、氏は作品に対してまさに実子のように向き合い、時に誉め称え、時に叱り、個を尊重し、敬い、無条件に愛する。当初から一貫された氏の哲学である『 衣類=ヒト つまり、1つ1つの自立性 』が意志の制御の支配下にない領域で、「愛情」という形で顕われている、もっといえば、その愛情という無垢な性質の中に「敬意」が内包されておるのです。このようにコトバで表すのは容易なことでしょうが、無垢の敬意を孕んだ愛情というのを呼吸するのとまるで同じように習慣的に、何より偏執狂的に注ぐというのは、注げる人間というのは、そう多くはないとわたくしは感じております。そうであると思いますし、時間を共有した先日の機会で、よりハッキリと感じた次第であります。異常なまでの愛の深さについて。

 

 

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わたくしが勝手ながら氏が手掛けた作品に対して感じる感情、コトバ、表現として “ 民主的 ” である、という事も記しておきます。常軌を逸した段階を踏もうとも、ありえない、という言葉で括れるクリエイションであったとしましても、着地された作品というのはどこまでも現実味を帯び、どこまでも民主的であり、純粋な衣服であります。ピュアでクリアな目的をもった衣服であり、我々人類に深く添え得る衣服であります。それは、初見よりずっと抱いている具体的な感触であり、今でも一貫として心に深々と刺さっているような感銘であります。気に入った色彩、色調、クリエイション、フィッティング、コート、ジャケット、シャツ、分類できない衣、二面性、四面性、本来の実相、希少性、夥多性、特異性。どの方面でどのベクトルでどのように向き合おうと、どのような精選法を用いようとも、どのようにお選びになられましても、どのようなスタイルで着用されましても正解で御座いますし、心の底より、オーナーとしてたっぷりと愛情を注げるような1着、そんな出逢いでありましたら。
僭越ながら、我々としましても至極幸福に尽きる想いであります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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Newarrival0518 / Diary538
18.5.2018

 

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正統的個体から極偏執的個体まで。

プラクティカルからエキセントリックまで。

精査御一考の程、宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

 

 

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New arrival 60s Italy military NATOs combat jacket

 

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New arrival 90s Best Company sweat shirt, crazy camouflage

 

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New arrival 90s Hermes wool & silk tailored jacket

 

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New arrival 80s Missoni summer stole

 

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New arrival 60s France herringbone twill coverall “ white ”

 

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New arrival 80s ISSEY MIYAKE special

 

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New arrival 60s J.M.WESTON, opera shoes

 

 

 

 

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