鮮烈なるデビューキャンペーン1995AWにて前述の通り蠱惑的なジョン・マルコヴィッチがナイロンボンバージャケットを着ているカットと並行してクラッシックでドレッシーなコートを着ているカットに続き1996SSのキャンペーンビジュアルでもクラッシックなテーラードジャケットを着たティム・ロスが登場するように、PRADA Uomoのクリエイションにおいて欠かすことができない とわざわざ述べるのが野暮中な野暮なほどに不可欠な要素がクラッシック文化を軸足としたクラッシック・クリエイション。
御存知な方も多いであろう余談ですがPRADAのキャンペーンビジュアルって本当に素敵なんですよ、歴代の全キャンペーンビジュアルを高画質で網羅したBOOKが出たら絶対に絶対に欲しい。MYベストPRADA Uomoコレクションが2018AWなのですがそのきっかけになったのがまさしくキャンペーンビジュアルで、俳優兼映画監督のポール・ダノが大きく切り取られたそれが目に飛び込んできた瞬間に一目惚れし“あ、なんか手に入れよう”と思ったと言っても過言ではないほどにヤラレました痺れました。ちなみに私はポール・ダノが撮った映画を観たことがなく、彼が以前に出演した映画が何回も何回も見るほどに好きで劇中の飛行士になるため無言の行を貫く妹思いの青年というキャラクターも含めて大変に好んでいたため私一個人にとって“そこきたか”的な絶妙過ぎる期用だったのが痺れた要因の一つ。いつまでも好きだろうな、ポール・ダノの2018AWキャンペーンビジュアル。
ということでNylon creationに続きClassic creationに焦点を当てた新作を御披露目。いかんせんロゴを積極的に押し出さない(積極的に隠していた?)Old moneyカルチャー時代ですので一見PRADAとは分からないアノニマス性が先立つかもしれませんが、その根底に流れるミウッチャ・フィロソフィーの物静かながら確かな世界観による本質的なRRADA Uomoの求心力を味わって頂きたく。
これまでも数点のテーラードジャケットを御提案してきましたが、その中でもこちらはトップクラスに“ベーシックなテーラードジャケット”かもしれません。圧倒的に解りにくいブランド的視認性と圧倒的に解りやすいミウッチャさんの美意識が同居する個性をお楽しみ頂けるであろう一着。
アンティーク時代に稀に出逢えたプルオーヴァーではないカラーレスシャツを模したミウッチャさんらしい絶妙な着眼点。これはしっかりとクラッシックであると同時に抜群な個性を秘めた秀作です。
敬愛なる名期2012AWより研ぎ澄まされ過ぎたドレステーラードジャケットを。このコンセプチュアルさは何度触れ合っても鼻血が出そうになります。
ベルトレスなドレスプレーントラウザーと見せかけて“とある”一部のみインサイドアウトデザイン。フロントホックの受け具にElegantと刻んじゃうようなマインドですから、どういう意味かは御分かりですよね?
見た目Lサイズのナチュラルフィットで実際にそれくらいの着用感にも関わらずSサイズ表記というコンセプト設計。内側にちゃんと着こめるレイヤードを前提とした自然体なオーヴァーサイズのクラッシック設計と言えばそれまでですが、ミウッチャさんの服飾哲学のおかげでだいぶと個性的だし猛烈に洗練されているんだよなぁ。
これまでにVintage PRADA Uomoを御提案する際に多く口(文字)にしてきたのが“現クリエイションとのリンク”でした。ほとんど同じ設計が先日のクリエイションに在った、やこれに三角のプレートを付ければ現代のそれだ、など私が着比べてたりで感して感じた限りだと事実でありミウッチャさんがいかに稀有な感性を有しているかを的確に表す一つであると思っています。だって凄いですよ、過去のクリエイションを振り返った時に現代のクリエイションと異なる世界観,似ているプロダクトバランスと出逢う方が難しいって、私は普通ではないと思います、時代性を加味して取り入れて然るべきですから。なのでこの初見はPRADA Uomoらしさよりもクラッシック文化が先立つシルエットバランスなVネック・カシミアシルクセーターが新鮮ったらありません、。まぁそもそもにおいて肌着扱いされがちなプロダクトなので出逢いそのものが我々にとっては稀なんですが。
こちらも同じく現代のPRADA Uomoらしくない新鮮な一着、主に肩の強さがそれにあたります。というかそもそもこれはなに?的な設計でして、全体造形から便宜上コートと呼ぶことになると思いますが構築は完全にテーラードジャケットなので、ロングテーラードジャケットの方が良いのでしょうか?というか根本に向き合えばチェスターフィールドコートに該当しますが、現代においてその呼称は抜群にコートの印象ですもんね。基本適当にも関わらずこういう時に正しく呼びたくなってしまう性分なので迷ってしまいます、ロングテーラードジャケットってなんだよって思いますし。しかしながらこれは本当に秀逸ですよ、超真面目で厳格なまでのエレガンスにも関わらずモダンな素材+デザインステッチワークのモード感。素晴らしいです。
New arrival,Vintage PRADA Uomo classic creation.
SURR 福留
03-5468-5966
[email protected]
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2021年から勝手ながら進めさせて頂いておりますミウッチャさんってこんなにも素敵なんですよ啓蒙活動、引き続き御一人御一人に少しでも御伝えできるように頑張りたい所存です。先日御提案する際に改めて調べてハッとしてしまいました、もう彼女は74歳なんですよね。親愛なるムッシュ・サンローランとは10歳くらいしか変わらないし40年続けたムッシュ(ディオール時代を併せるともっと長いけど)に対してミウッチャさんは現時点で45年間もPRADAのデザイナーで在り続けているんですね、本当に凄いや。私が彼女のクリエイションのオンタイムで買ったのは2018年が最後で以降の新体制は嗜好から外れてしまったのですが、色々と考えてみるとそろそろ何か買いたい気分になってきましたミウッチャ・プラダというデザイナーが産み出したファッションピースを、不可能になってしまう前に。いや、もう既に不可能なの か?
この度改めて御提案させて頂くのは彼女によるナイロンを用いたクリエイション。それらがPRADA Uomoにおける代表的な要素の一つであることは1995年にジョン・マルコヴィッチが着てピーター・リンドバーグが撮った初めてのキャンペーンビジュアルに登場していることからも明らかです。
私はこれを筆頭に同年のキャンペーンビジュアルを文字通り見つめ続けてきました、本当にジーーーーーっとジーーーーーっと見つめ続けてきたんです。LINEのアイコンもずっとこの時のジョン・マルコヴィッチですもん。
最初期クリエイションより、初めての表記サイズXLポコノコート。元々ガバッと羽織るコンセプト設計なうえにその表記ですので流石に歴代で一番大きいのですが、如何せんベースとなるミニマム哲学が優秀過ぎるので超BIGサイズで着てもはまってしまいます。様々な御身体にとって待ってました!な一着になれるのでは。
こちらも最初期クリエイションなのですが過去着用者によって袖丈が調整されており、それがまた絶妙に現代的なバランスに仕上がっているものですから、万人向けではありませんがピタリとはまる御身体にとっては至極の一着になるのではないかと。お待ちしておりますシンデレラ。
名期1998SSより幸運にも色違いでの御提案が叶いました。ナイロンプロダクトでありながら純仕立て的概念てんこてんこ盛りなこちらは抜群の個性と絶妙なバランスとスタイル性を秘めたジャージーナイロンのフ―ディーハーフコートとなっております。
同じくフ―ディーでもこちらはポコノの迫力とミウッチャさんらしいスポーツモードの要素をお楽しみ頂ける一着で全然印象が違います。これまた絶妙なオーヴァーサイズのハーフコートで捉え方によっては中途半端と評されてもおかしくない微妙な丈感が本当に巧いんだ。
この最初期ポコノスポーツジャケットは1995AWキャンペーンビジュアルをジーーーーーっ見つめ続けてきた私にとって大々々々々事件です。確定ではないけれど、確定させることはきっとできないけれど、私だったら“そう”だと信じ続けて着ます。鳴々。
New arrival,Vintage PRADA Uomo nylon creation.
まずはナイロンから。
SURR 福留
03-5468-5966
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例えば私が今着ているリネンのカバーオールのステータスバランスを紐解くと、“洒落ている”というロマンの想いが35%,“軽くて涼しい”という実用性の想いが35%,“ポケットの位置感が使いやすい”という機能性の想いが20%,そしてコーディネート的な意味合いのその他の想いが10%というバランスになっていまして、時にはロマンが強くなったり実用性が強くなったりその他が強くなったりと、季節や気候や気分や年齢によっての変化を楽しんでいます、ある年は洒落ている気分満々で着ていたら次の年にはそんな気分が霧散して実用性MAXみたいな。私はこのように一着の洋服をどう捉えているか考えることが多いです。
ロマンが全てではないし実用性や機能性が正解ということではなくて、洋服にも適材適所の在るべき形があると思いますし、気に入っていればどんな思いで向き合っていても楽しいし嬉しいんですが、ステータスが二つとか両立しているとより一層堪りませんしテンションが上がるものの、それはやはり当たり前ではないので個人的に今日のリネンカバーオールは特に優秀な一着です。端的に言えば格好良くて便利な服ってなかなかどうして出逢えないですよね、そりゃ格好良いの好みも便利の好みも人それぞれ違うのに二つも組み合わせてマッチさせようだなんて、我儘もいいところ。
でも私にとってヴィンテージmaloのプロダクトは多くの人々に、白米ってわけではないのですがそれくらいの気持ちで幅広い方々に御提案が出来きっとお気に召して頂けるであろうという思いを抱いている存在です。それこそステータスも実用性の想い80%に対して洒落っ気の想いが80%という、100のゲージを余裕でぶっち切りにぶっち切ってくれるようなちょっと奇跡的なプロダクト、それがヴィンテージmaloです。
時代が異なるからこそ個性的に感じるシルエット提案、乗るも反るも自由なサイジング提案、圧倒的に楽し過ぎるカラーリング、この時代のmaloらしい絶妙なスパイス。この五着のコットンニットプロダクトにはそんな圧倒的な存在感が詰まっていて、しかもそれらが自然体だからこそ時に余裕でオッサンっぽくなったりユースっぽくなったり、部屋着っぽくなったりボクちゃんっぽくなったり、少女っぽくなったりエレガントな女性っぽくなったりしてくれて、全てが絶妙なバランス感覚なので良い意味で洒落っ気で向き合うロマンの気持ちを忘れてしまうほどに最高に洒落ていて、そしてなんと言っても脳内でβ-エンドルフィンが分泌されるほどに着心地が良いのですぐに手に取る時の気持ち、それこそステータスの最大要素が“着心地”という実用性の想いになってくれ、当人にとって着飾るファッションの服ではなく人生に必要不可欠なライフスタイルの服になってくれる状況でありながら、周囲からしたら“アラ素敵ね”な洒落た服に映る。
そんな存在、ヴィンテージmalo。春夏秋と無理なく着られて場合によっては冬も楽しめる、今も着られて先も着られる。そんなコットンニットプロダクトを5点新作として御披露目させて頂きました。
New arrival,90-00s malo cotton knit product selection
服飾史には様々な変で素敵過ぎる方が居たこともあって弊店のヴィンテージプロダクトの数多くは御提案できる方が限られる品であると私は考えていますが、そんな中でもヴィンテージmaloのニットプロダクトは前述の通り数少ない様々な方に御提案できると思える存在です。しかもオッサンっぽい,ユースっぽい,部屋着っぽい,ボクちゃんっぽい,少女っぽい,エレガントな女性っぽいと本当に様々な見え方になってくれ、それがどれも素敵なんです。余談ですが私の親愛なるアイコンさんが弊店で御認めくださったとあるmaloセーターを着て道を歩いていたら、ある人がその姿を素敵に思って結果的にその印象がきっかけで一つの仕事に繋がったという経緯があったと見た側の人が教えてくれました。そのストーリーは私にとって心が温まりまくる素敵で嬉しい話であったと同時に、アイコンさんだったらなんも不思議ではないなニヤリとしたストーリーでした。
SURR 福留
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