2021年から勝手ながら進めさせて頂いておりますミウッチャさんってこんなにも素敵なんですよ啓蒙活動、引き続き御一人御一人に少しでも御伝えできるように頑張りたい所存です。先日御提案する際に改めて調べてハッとしてしまいました、もう彼女は74歳なんですよね。親愛なるムッシュ・サンローランとは10歳くらいしか変わらないし40年続けたムッシュ(ディオール時代を併せるともっと長いけど)に対してミウッチャさんは現時点で45年間もPRADAのデザイナーで在り続けているんですね、本当に凄いや。私が彼女のクリエイションのオンタイムで買ったのは2018年が最後で以降の新体制は嗜好から外れてしまったのですが、色々と考えてみるとそろそろ何か買いたい気分になってきましたミウッチャ・プラダというデザイナーが産み出したファッションピースを、不可能になってしまう前に。いや、もう既に不可能なの か?
この度改めて御提案させて頂くのは彼女によるナイロンを用いたクリエイション。それらがPRADA Uomoにおける代表的な要素の一つであることは1995年にジョン・マルコヴィッチが着てピーター・リンドバーグが撮った初めてのキャンペーンビジュアルに登場していることからも明らかです。
私はこれを筆頭に同年のキャンペーンビジュアルを文字通り見つめ続けてきました、本当にジーーーーーっとジーーーーーっと見つめ続けてきたんです。LINEのアイコンもずっとこの時のジョン・マルコヴィッチですもん。
最初期クリエイションより、初めての表記サイズXLポコノコート。元々ガバッと羽織るコンセプト設計なうえにその表記ですので流石に歴代で一番大きいのですが、如何せんベースとなるミニマム哲学が優秀過ぎるので超BIGサイズで着てもはまってしまいます。様々な御身体にとって待ってました!な一着になれるのでは。
こちらも最初期クリエイションなのですが過去着用者によって袖丈が調整されており、それがまた絶妙に現代的なバランスに仕上がっているものですから、万人向けではありませんがピタリとはまる御身体にとっては至極の一着になるのではないかと。お待ちしておりますシンデレラ。
名期1998SSより幸運にも色違いでの御提案が叶いました。ナイロンプロダクトでありながら純仕立て的概念てんこてんこ盛りなこちらは抜群の個性と絶妙なバランスとスタイル性を秘めたジャージーナイロンのフ―ディーハーフコートとなっております。
同じくフ―ディーでもこちらはポコノの迫力とミウッチャさんらしいスポーツモードの要素をお楽しみ頂ける一着で全然印象が違います。これまた絶妙なオーヴァーサイズのハーフコートで捉え方によっては中途半端と評されてもおかしくない微妙な丈感が本当に巧いんだ。
この最初期ポコノスポーツジャケットは1995AWキャンペーンビジュアルをジーーーーーっ見つめ続けてきた私にとって大々々々々事件です。確定ではないけれど、確定させることはきっとできないけれど、私だったら“そう”だと信じ続けて着ます。鳴々。
New arrival,Vintage PRADA Uomo nylon creation.
まずはナイロンから。
SURR 福留
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例えば私が今着ているリネンのカバーオールのステータスバランスを紐解くと、“洒落ている”というロマンの想いが35%,“軽くて涼しい”という実用性の想いが35%,“ポケットの位置感が使いやすい”という機能性の想いが20%,そしてコーディネート的な意味合いのその他の想いが10%というバランスになっていまして、時にはロマンが強くなったり実用性が強くなったりその他が強くなったりと、季節や気候や気分や年齢によっての変化を楽しんでいます、ある年は洒落ている気分満々で着ていたら次の年にはそんな気分が霧散して実用性MAXみたいな。私はこのように一着の洋服をどう捉えているか考えることが多いです。
ロマンが全てではないし実用性や機能性が正解ということではなくて、洋服にも適材適所の在るべき形があると思いますし、気に入っていればどんな思いで向き合っていても楽しいし嬉しいんですが、ステータスが二つとか両立しているとより一層堪りませんしテンションが上がるものの、それはやはり当たり前ではないので個人的に今日のリネンカバーオールは特に優秀な一着です。端的に言えば格好良くて便利な服ってなかなかどうして出逢えないですよね、そりゃ格好良いの好みも便利の好みも人それぞれ違うのに二つも組み合わせてマッチさせようだなんて、我儘もいいところ。
でも私にとってヴィンテージmaloのプロダクトは多くの人々に、白米ってわけではないのですがそれくらいの気持ちで幅広い方々に御提案が出来きっとお気に召して頂けるであろうという思いを抱いている存在です。それこそステータスも実用性の想い80%に対して洒落っ気の想いが80%という、100のゲージを余裕でぶっち切りにぶっち切ってくれるようなちょっと奇跡的なプロダクト、それがヴィンテージmaloです。
時代が異なるからこそ個性的に感じるシルエット提案、乗るも反るも自由なサイジング提案、圧倒的に楽し過ぎるカラーリング、この時代のmaloらしい絶妙なスパイス。この五着のコットンニットプロダクトにはそんな圧倒的な存在感が詰まっていて、しかもそれらが自然体だからこそ時に余裕でオッサンっぽくなったりユースっぽくなったり、部屋着っぽくなったりボクちゃんっぽくなったり、少女っぽくなったりエレガントな女性っぽくなったりしてくれて、全てが絶妙なバランス感覚なので良い意味で洒落っ気で向き合うロマンの気持ちを忘れてしまうほどに最高に洒落ていて、そしてなんと言っても脳内でβ-エンドルフィンが分泌されるほどに着心地が良いのですぐに手に取る時の気持ち、それこそステータスの最大要素が“着心地”という実用性の想いになってくれ、当人にとって着飾るファッションの服ではなく人生に必要不可欠なライフスタイルの服になってくれる状況でありながら、周囲からしたら“アラ素敵ね”な洒落た服に映る。
そんな存在、ヴィンテージmalo。春夏秋と無理なく着られて場合によっては冬も楽しめる、今も着られて先も着られる。そんなコットンニットプロダクトを5点新作として御披露目させて頂きました。
New arrival,90-00s malo cotton knit product selection
服飾史には様々な変で素敵過ぎる方が居たこともあって弊店のヴィンテージプロダクトの数多くは御提案できる方が限られる品であると私は考えていますが、そんな中でもヴィンテージmaloのニットプロダクトは前述の通り数少ない様々な方に御提案できると思える存在です。しかもオッサンっぽい,ユースっぽい,部屋着っぽい,ボクちゃんっぽい,少女っぽい,エレガントな女性っぽいと本当に様々な見え方になってくれ、それがどれも素敵なんです。余談ですが私の親愛なるアイコンさんが弊店で御認めくださったとあるmaloセーターを着て道を歩いていたら、ある人がその姿を素敵に思って結果的にその印象がきっかけで一つの仕事に繋がったという経緯があったと見た側の人が教えてくれました。そのストーリーは私にとって心が温まりまくる素敵で嬉しい話であったと同時に、アイコンさんだったらなんも不思議ではないなニヤリとしたストーリーでした。
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2012AWや2018AWと同じく特に名期と言える1998SSより、実用性という概念とミウッチャ・プラダというデザイナーの感性そのものを具現化したかのようなライトナイロンコート。ミニマムな設計に美的で知的なシルエットと着心地の良さは美的で知的な彼女にしか産み出せません。下は1998年の彼女、当時49歳です。私はミウッチャ・プラダという稀代のファッションデザイナーが産み出したプロダクトを実際に触れて楽しめることに心から感謝しています。
こちらは上と国と素材感と女性が産み出したメンズウェアという条件がリンクしますが異なる世界観、2007年にフリーダ・ジャンニーニさんが製作したGucciクリエイションです。四着ではなく二着、スカイブルー×ホワイトとグリーン×ブラックの素敵過ぎるリバーシブル・プロダクトでこれもまた着る人の穏やかな日々を願って製作されたライフスタイルピースとなります。さようならロゴ、こんにちは不変。下は2007年の彼女は当時35歳、御綺麗ですねぇ。
こちらはフリーダさんの前任者であるトム・フォードさんによる2002SS Gucciクリエイション、良い意味で全く異なるフレーバーが香るのは私だけでしょうか。この差異こそデザイナーが変化していくことの価値ですね。リジットデニム生地とレザーのコンビネーションでヴィンテージカルチャーを色濃く反映させた本格的なバイカージャケット設計。御丁寧なことに裏地は袖以外総レザー張り、流石過ぎてもう笑っちゃいます。最高。
まさかの胸ポケット付きヴィンテージBurberryコートとまさかの再会、これには驚きましたねぇ。引き寄せの法則でしょうか。今回も最高の違和感と不変的なスタイル性です。ってか裏地格好良っ!
これと向き合った時にコレクターが“こんなにも美しいのにまだここにいるんだ”と言っていたので“待たせてごめん”って心の中で呟きました。各所に精査とオリジナリティが潜むサルトリアによる総刺繍のビスポークピース、形状はコートですが構築はテーラードジャケットで、それらと同じくシャツないし肌着一枚のインナーを想定した設計になっているのも良い個性。ビスポークゆえサイズ感は読み辛いですが、細身でありコンパクトな設計です。
5年前にセレクションしたレザージャケットが本当に本当に大好きだったので、当時の店長が即座に顧客様と御縁を結んでくれた時それが目的なので変な話なんですが“あーもう旅立っちゃったか”と落胆したのをよく覚えています。なので前回の旅順でこの一着出逢えたのはハイライトの一つ、同じレザークオリティだ!と大興奮でした。80年代ジャン兄(にい)による一着、これすっ っっごいですよ。超々々々楽しいです。
以上、テンション上げたい新作群でした。そういえば先日のアカウント停止に際して立ち上げた@surr_vintageですが、この度@surr_fukudomeに名を変えて継続することに致しました。
この生業とは主役は御客様、次いでヴィンテージプロダクトという考えで向き合い続けてきたこともあって意識的に自分を前に出さないようにしてきたのでうまくできるか甚だ不安です。事実昨日は会社の食事会で焼肉行ったにも関わらずポストせず写真を一枚も撮っていませんでした、そういうのも載せようと思っていたのに、下手っぴな自分め。でもとりあえず続けてみますね。御覧頂ける場合はこのDiary以上に適当な御心持ちで宜しくどうぞお願い申しあげます。
SURR 福留
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