時代が移ろいトレンドが移ろう中でも、色味やフォルム,ディティールなど
細かなスタイルチェンジを繰り返しながら常に筆頭に置かれるデニム。
ほとんどの男性が何かしらの形で関わった事があるアイテムではないでしょうか。
その定番力と説得力は、既に数えられないほど沢山のショップや個人によってひも解かれていますが
やはり、スタンダードが秘めるポテンシャルはいつ何時触れても心地良く
そのつど骨太な安定感に心惹かれます。
絶対的なマーケットが存在するため、旧 LAILA VINTAGE 時代を合わせても数える程度しかご紹介の機会がありませんでしたが、
この度SURRでは、じっくりと時間をかける事で納得のゆくヴィンテージ・デニムを数本セレクションする事が出来ました。
只今お披露目に向けて最後の身支度中。
12日(土)に販売をスタートさせて頂きます。
XXを含む1950~1980年代までの品々。
表情,仕上がり,スタイルが全て異なりますが、一貫して注がれているのは愛着心です。
常に完成に向かい続け、常に向こう側を予感させてくれるファッションアイテム。
皆様のパーソナリティに寄り添う一本に出会って頂けましたら
ご同慶の至り。
SURR by LAILA 福留
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昨日のエントリーにお問い合わせくださった皆様、ありがとうございました。
やはり “ 今 ” に食傷気味でマニアック求めている方、沢山いらっしゃいますね。嬉しいです。
私は 『 マニアック 』 が大好きです。最高に楽しい。
もし犬を飼う事があったら、マニアックと名付けて マニ とでも呼ぼうかと思います。
という事で本日は、マニアックが到達したゴールの一つをご紹介。
モードにおいては勿論、幅広いファッションシーンで定期的にトピックされるシックスティーズ。
この時代は特にファッションが盛んで、沢山の名作が生まれており
それらデザインは現在進行形でメゾンの脳内ストックに収納されている事は揺ぎ無い事実です。
シックスティーズにおいて欠かせないのはスペース・エイジ,もしくはコスモ・ルックと呼ばれるコレクション。
それに欠かせないメゾン,クレージュが1965年に作り出したアイウェアが本日の主役。
常識に囚われるな。概念を覆せ。
スタイルを作り出せ。金太郎飴でどうする。
とアンドレ・クレージュが思っていたかどうかは分かりませんが、少なくとも60年代当時、
クチュールにおいて “ 無し ” とされ、時に醜悪な存在とされていた膝頭を解放した立役者ですので
決して遠からずではないかと。
その結果、スペース・エイジの一環として生み出されたのはレンズレス・サングラス。
あるはずのものが無く、あってはいけないはずのものがある。
アイウェアの理念をいとも簡単に超えてくれたスタイルです。
絶妙に上品な樹脂素材、哲学的な理念と造形美。
クチュールに精通し、伝統と格式を学びに学んだクレージュだからこそ辿り着いた極地的マニアックは
約半世紀経った今でも脅威の衝撃。
これは正真正銘、当時の代表作で
紙面,ルック,ポートレートなど膨大なビジュアルアーカイヴが存在します。
本当に凄まじい量です。
いわゆる “ 販売してはいけない ” ミュージアム・ピースなのですが
それを実際に手に取って頂けるのも、
ファッションの歴史との対話して頂き,楽しんで頂く事を目的とした SURR にとって大切な事ですので
他と同じくお値段付けさせて頂いております。
何より SURR の語源であるシュルレアリスムの代名詞、サルバドール・ダリも愛用していた事が
私たちにとって嬉しくて楽しい歴史的事実。
そんな逸品が、長い年月をかけて弊店に辿り着いてくれた事が最高にシュール。
物と人との繋がり、人と人との繋がりはいつもご同慶の至り。御縁にかんしゃー。
1965s Courreges , space age sunglasses
言うまでもなく実用可です。
おそらくご想像以上に広い視野で驚かれる事と思います。
そして、身に着けた時に分かる小さなサプライズがあるのですが、
それは隠し味的な面白さ。あーなるほど と誰かに体感してもらいたくなります。
スタイルに組み込んで頂くリアルピースとしてのご提案でした。
これも言うまでもなく。
SURR by LAILA 福留
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今月末のアレに関して書こうと思ったのですが、
メモリーUSBを自宅に忘れてしまいましたので予定変更。
新入荷から、久方ぶりに出会えた逸品を。
80-90s Oliver Peoples
ピープルズにおいて代名詞的な要素であるクリップ ON は、
通常のクリアレンズの上に色付きレンズを被せる
一挙両得の機能デザイン。
当時は、購入する/しないを任意で選択する事が出来
“ より贅沢 ” なスペシャリティとして楽しまれていました。
そのためヴィンテージにおいての希少性は一層高く
これまで幾つかのピープルズをご紹介してきましたが、クリップ ON は数える程度。
単体でも秀逸なライン,フォルムにクリップ ON することで生じる繊細な迫力。
これはピープルズの醍醐味とも言え、ただでさえ味わい深い金属装飾の質感,表情が
一層力強く引き立ちます。
それでありながら、どこまでもエレガントな佇まいは
流石 オリバーピープルズな着地点。
ブランドの品格と実力の成せる妙技です。
外した際のフォルムは大変ノーブル。
メタルフレームの特性を最大限生かしたミニマムな構成ですが
細部の仕上げやちょっとしたラインの角度など、一筋縄ではいかせません。
簡単に申し上げますと、物凄くマニアックです。
ボストンとキャッツアイの中間に位置するコンパクトな収まりで
マットゴールドの冷たさが際立ちます。
( 特に復刻において ) 従来のピープルズとは結び付きにくい
濃い知性と、そこはかとない危なさ。
一見難しく感じられるかもしれませんが、ここまで振り切ってしまえば受け入れやすく
何より、目元という狭い面積がパーソナリティを牽引するという事実に驚かれるはず。
テンプルが見事。
バンブー調のセル装飾は、個体としてのクオリティの高さと
それを生み出すピープルズの格式をヒシヒシと感じさせます。
知性、危なさ、ソリッド、シャープ。
そして上質でエレガント。
何度も申し上げますが、物凄くマニアックです。
だからこそ、この一本には意味があります。
少しでも琴線に触れられた方は是非とも対話してみてください。
そして勇気をもって飛び込んで、実用的に味わってみてください。
きっと心地良い中毒性が何かを閃かせてくれるはず。
これがオリバーピープルズの本質です。
昨晩、定例のスタッフ食事会を美味しく楽しく過ごした
SURR by LAILA 福留より
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