本質 / Diary797
25.11.2019

説明不要な程、多くの著名人・エグゼクティブの為の衣類を手掛ける一貫した家族経営が繰り出すブランディングにより1910年から生地メーカーとしての立ち位置から Hermes や Tom Ford 、多くのハイメゾンへ生地を供給するなど、オーストラリアや各地域から厳選された超高品質な原毛をイタリーの自社工場にて「一貫紡」と全ての工程を自ら行う方針を取り、高いクオリティーコントロールを誇る一流メーカー。今回の一着には贅沢にも Cashmere を 100% 使用した、なだらかに身体へ馴染み季節を愉しんで頂ける紳士的な Chesterfield coat 。ダブルブレストは元を辿れば 17 世紀頃から言葉が誕生されているようで、原型は袷にループがついた外套から派生し、ディテールが更新されて現代の型へと変貌を遂げます。ミリタリーウエアに採用される風向によって袷を変えることの出来る防寒着としての機能的且つ私としてはとても美的なディテールの一つだと捉えます。黄金に輝く様な色調から、この上無くダンディズムを象徴するような絞りの無いボディラインが美しいドレーピングを生み出すモダンな色気を演出。

 

New arrival , 70s Ermenegild Zegna double – breasted chesterfield coat ” Cashmere ”

 

 

 

話は変わりますが、先日友人といつも通りの場所で冷えた空気の中いつも通りの酒を交わし、なんてことの無いいつも通りの会話の中、話題の一つはとても興味深い内容。何が興味深いかと言いますと内容も然りですが、全くの価値観の違い。私の解釈からは何事に措いても考えが連鎖していて、 ” 人と物 ” への愛で方は同じだと。半笑いで聞いていましたが、私には全くない思考回路の為その場では適当に頷くだけでしたが、後々考えると真正面からぶつかる様な純粋な考え方だと思いつつ、恐らく不器用な昔気質な性格だろうと改めて思ったりと長い付き合いの中での新しい発見や魅力とは時間の経過も大切な一部と感じたと同時に今でも理解に苦しむ歯痒さも感じていますが。

 

手にしたものの永遠に愛すると私には経験則上未だ無い考えですが、そこに本質があれば長く付き合えるのでは無いでしょうか。上記のコートの様に。

 

 

 

SURR by LAILA 鈴木

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異様 / Diary796
22.11.2019

New arrival , 80s Swedish navy trousers

 

New arrival , 1880s France bespoke tailored jacket

 

 

 

 

 

New arrival , 90s Dries Van Noten velvet tailored jacket

 

New arrival , 40s French bespoke dress trousers

 

New arrival , 1910s France bespoke tailored jacket

 

New arrival , 80s British royal airforce MK3 ventile trousers

 

明日から上記御披露目させて頂きますが、どれ一つ取ってもまさに ” 異様 ” 。特徴的な細部の手仕事に依る当時の作り込み、独特な形状。又は意図としての華美なミリタリーエッセンスを御堪能頂ければと。是非店頭にて見て・触れて頂ければ幸いで御座います。

 

 

 

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混乱の向こう側 / Diary794
19.11.2019

防寒においても機能においても有用性が高く、“ 今年は ” という文言が良い意味で付随しない不変的なコートの類の中でも、外套における変化の過程の中でも特に眉目秀麗さを目的としたことで産まれたチェスターフィールド・コートは、これぞな一着に出逢うことで “ 私の人生におけるこの種別は、もうこの一着で上がりだ ” と長く永く愛したい存在, 愛してしかるべきでありながらも、装いや存在感の細分化が豊富であるがゆえ、これもあれもと惹かれずには居られない蠱惑的な存在でして、こと私も五年以上これぞな一着を探し求めながら出逢い叶わず拗らせ三昧なのですが、この度の新作群のような品々を眼にし, ことこのような一着を眼にしてしまうことで私のチェスターフィールド・コートを求める旅は今まで以上の一層暗礁に乗り上げ、混乱の向こう側に辿り着くことは明白です。

 

 

 

 

セットインスリーヴの確かな男性的妖艶さと豪奢なピークドラペルに、むせ返るような紳士香を漂わせる肩。現代において繊細かつ確かな核としての効能を発揮するそれら時代性は全てサルトリアルの確かな職人技術とバランス感覚によって成り立っており、真に重厚な男性性を発揮しつつもそこはかとなく華やかな、それこそ男性の装いにおける美しさを追及して産まれたチェスターフィールド・コート元来の眉目秀麗さを感じます。


 

なんと申しますか力業一本の無双感と申しますか、無意識に “ 鳴々格好良い ” と口にしてしまいそうな問答無用感と申しますか、強く在り美しくも在る男性的な刺激性に心血全てを注いだかのような存在感の最終的な決め手と成ったのはここでもやはり生地でして、漆黒と灰に朱赤を文字通り散りばめたヘリンボーン・ツイルの無口な紋様を決して詰め過ぎることもなく緩くもない織りで仕上げることによっての滑らかさとしなやかさと重厚さの調和, 羊毛の視覚的な親和性, そして素材表情は、その分野における専門家であり老舗である当看板ならではで、サルトリアルの職人技術と相まることでの怪物のような格好良さは、チェスターフィールド・コートならではの存在価値と不変的な男性像の存在価値と時代を越える上質さの存在価値の三要素を簡潔に現わしています。


 

 

 

 

 


80s Ermenegildo Zegna double-bleasted chesterfield wool coat

 

 

SURR by LAILA 福留

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