様々なプロダクトを発信し続けてきたHermesのバッグクリエイションですが、その中でもメンズ適性のクロスショルダーバッグやメッセンジャーバッグ,そして現代感覚でサコッシュと捉えられるようなモデルってホンット全然無いんです。10数年前にはそれこそメッセンジャーバッグモデルやボディバッグモデル(本木 雅弘さんがなんかの密着映像に出た時にこれ背負ってて、滅茶苦茶格好良かったんですよねぇ)を新作として発表していてアラアラ良いじゃん良いじゃん今っぽくてとニコニコしていたんですけど割合すぐに廃盤になってしまって、んでその時に思ったんですあっわざとだ と。わざと我々を飢えさせようとしているんだ と。
じゃないとおかしいですもん歴代様々なプロダクトを発信してきたにも関わらずここまで出逢えないの、メンズ適性のクロスショルダーバッグやメッセンジャーバッグや現代感覚でサコッシュと。




先日のボストンはHermesバッグプロダクトの中でも名作かつ王道な存在なのに対してこちらはその真逆、定番では無く一定期間のみ製作されて廃盤に至っているであろう純然たるリミテッドプロダクトです。男性が無理なくクロスボディできるバランスの調整不可能なショルダー、見たことない不可思議なバッグ形状、マチゼロで身体にピッタリと張り付く使用感。これまた一見するとHermes感が極端に少ない無記名感リミテッド感ですがこれまた見事にHermesバッグクリエイションの真髄と真骨頂を味わって頂る個性と癖です。

New arrival 1996s Hermes
私はこれをサコッシュと呼びたいです。ちなみにマチゼロですが最大横幅40cmと面積そのものはしっかりしているので容量はちゃんとあります。
こんなん、最高っしょ。
SURR 福留
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収納自由度と出し入れ自由度が圧倒的に高い両開きの設計,本体と強固に縫い付けられているからこそ例え最大限に荷物を詰めたとてビクともしない持ち手(マジで),防水ライニングという最高のポテンシャル,同社のマテリアルシリーズの中でも群を抜いて柔らかく実用性に特化したTaurillon Clemencの素材特製,特にシックでエレガントでさりげなく個性的なマホガニーカラー。




そりゃまぁそりゃぁまぁね、同社のバッグプロダクトにおける名作中の名作の一つですし私のように首っ丈LOVERが世界中におりますので一目でそれと分かる人もいますが、あくまで社会においては特徴的な意匠もロゴもアピールもない特に無記名で無機質なボストンバッグであるこちらを私はボストンバッグにおける最上最適解として御提案させて頂きます。

New arrival 2000s Hermes
日常はもちろん一人旅にも二人旅にも家族旅にも。いつどのように使うかによってこのバッグのポテンシャルは変化しますがいついかなる気分も人生の瞬間もどうぞお気軽にこの鞄に詰め込んでください。
重複しますがTaurillon Clemenceである点が本当に本当に最高なんです。私のそれはもうだいぶとハードに使っているので擦れてるしクッタリしていますがそれが最高それの方が最高です。もう本当に実用品として向き合って頂いてなんだったら旅先の思い出ステッカーとか感覚的に貼って頂いて、貴方らしいHermesバッグのあるべき姿に仕上げて頂けましたら幸いです。
SURR 福留
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テーラードジャケット好きなので集める意識がないまま結果的に集まっていたにも関わらずなんだかんだで縁が無かったレザーテーラードジャケットなものですから地味にずっと欲しかったのですが、去年の10月に御披露目した90s SERAPHINの一着(リンクの一番下の画像の真ん中)が欲望を大爆発させてくれました。
Hermesのレザーウェアを手掛けるという甘美な謳い文句でお馴染みの同社のオリジナルプロダクトには主にチーフディレクターによるデザイン性を押し出したクリエイションラインとメーカー力を押し出したクリエイションラインがあるのですが、そのレザーテーラードジャケットは完全なる後者でHermesと共作するクリエイションとは異なり特にノーマルとも言える普通とも言える,誤解を恐れずに言うと地味とも言える世界観とスタイル性でしたが、そこには言わずもがなハイファッションカルチャーやラグジュアリーカルチャーを納得させまくる感性が秘められているしフランスという土壌とDNAを隅から隅まで感じさせてくれる絶妙なバランス感が秘められていますのでショルダーの自然体な強さやしっかりと身体を包み込む体積感やクラッシックでありながら紛れも無く洗練されたシルエットバランスがもう個人的に最適解と思えるほどに好みでして、それにSERAPHINクオリティの墨黒のラムレザーですからもう欲望大爆発、大々々爆発。
ま、SURRにいてくれた時間は極端に少なかったんですけどね。ありがたい限りです。販売員あるあるですよね愛が強いがゆえに結ばれないし別れが早い。




お陰でお陰でお陰様でこれにも猛烈に惹かれています、フレンチMENSラグジュアリーカルチャー専門家(彼は弊店にとって特に欠かせない存在の一人です…)の下で出逢えたこちらは墨黒では無くグレージュカラーですし表面を起毛させたヌバックですがそれがまた堪らない、個人的に明るいカラーリングのヌバックに愛着を注いで生じるエイジングのカラーコントラスト最高に好きなんです。って言うかグレージュのレザーなんて格好良過ぎでしょ。
こちらもまたメーカークリエイションなのですが、テーラードジャケットでは無くサックコートというこれまた絶妙なプロダクトバランスでして、身体に沿わせる傾向が強いテーラードジャケットではなくフワリと身体に乗せるハーフコート寄りというのが抜群の個性。最上質のレザークオリティを特に現代のムードに寄り添ったスタイル表現が叶うと言うのはとても贅沢で稀有なことだと思います。


New arrival 90s SERAPHIN nubuck leather sack coat.
本っ 当出逢えないんですよプレーンテーラード系統のヴィンテージSERAPHIN、本当に。よりアウターっぽいデザインコートやボンバージャケットも当然最高なんですけど、よりミニマムでノーマルで良い意味で地味なテーラードジャケット系統を知ってしまうともう駄目ですね。私は自分用に出逢えるまでまだまだ長旅をする気満々です、ある意味覚悟が決まっています。
フワフワトロトロ、宙に浮けそうなレザーサックコートです。
SURR 福留
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