フランス老舗料理人専門ワークウェア / Diary1232
7.6.2024

“例え100人がAと言おうと貴方がBと言うならば私はBと信じる“でお馴染みの心の師であるフレンチカルチャー専門家のスペシャリストコレクターが初見のプロダクトで解らないということなんて滅多にないものですから、こりゃ正体不明がファイナルアンサーだろうなと思いつつ一応ラベルの文言をGoogle先生に聞いてみたらすぐに正体判明、1933年代設立のフランス老舗料理人専門ワークウェアブランドの一着でした。

 

 

であればピュアホワイトカラーも合点がいくというものですが、なんですかこの胴体をグルリと囲む折り畳みの意匠は。ユニークで興味深くなんとも絶妙に格好良いのは40年代というアンティーク年代ならではの存在感とこれまたアンティーク年代特有の各所に潜むドレッシーな構築も相まっていることと思いますが、いやはやどうして個性と癖が強くて最高です。

あとプロダクトとしてどう捉えたら良いか分かりません。同カルチャーでお馴染みのカバーオールのバランスでテーラードジャケットの襟元なのですが袖付はシャツ、動きやすそうです。料理人だからサイドポケットいらないんでしょうね、お陰様で胸元一つポケットのバランスもまたシャツっぽさを演出しています。このようにコックジャケットとして合理的に構築されているからこそ折り畳みの意匠が改めて違和感MAX。イッセイミヤケ?

 

 

 

 

 

New arrival 40s French work cook jacket.

 

その道40年(くらいは確かやってるはず)のスペシャリストが初見かぁ、そういうのって今でもどれくらいあるんだろうか、今度聞いてみよう。イッセイミヤケ感溢れる癖も個性も堪らないのですがそもそもにおいてツルッとしたコットンのテクスチャーもまた良い感じでテクスチャーも軽めな物ですからサマージャケットにピッタリなんですよ、これまた。

 

 

SURR 福留

縦の繋がり / Diary1231
6.6.2024

新作より、鮮やかな発色ながら品良く落ち着いている(コットンのテクスチャーが良いのかな、やっぱり)イエローカラーに楽しくて美しいマルチストライプがドッキングしたこれまたミッソーニ夫妻らしいエネルギッシュなファッション性を眺めていたら(プレタポルテファッションにおいては)後輩であるミウッチャさんのクリエイションがふと頭をよぎりました。

 

 

軽い、柔らかい、着心地が良い、そして格好良い。この一着なんかまさしくそれでこういったプロダクトと出逢うたびに“なんだかんだでファッションデザイナーも我々と同じで楽チンが好きなんだなぁ“と勝手に親近感を抱いてしまいまして、そのアプローチがミッソーニ夫妻だったらこう,ミウッチャさんだったらこう,ヴェロニクさんだったらこう,ムッシュだったらこう,ヴァレンティノさんだったらこう,アルマーニさんだったらこうといった感じでいつの時代でも欠かさず提案されている次第ですが、その楽チンさをモードの目線でアップデートしたのはやはりミウッチャさんなんじゃなかなと思うとその前時代であり同国にあたるミッソーニ・クリエイションでこのようなプロダクトを目の前にすると否応がなしに脈々と受け継がれてきた服飾史の太い縦の繋がりを感じざるを得ないわけです、対比するかのようにここまでHAPPYなカラーリングであれば尚更ね。

これなんかは特に軽量。襟の内側に隠されたフードなんかも相まって雨の日に傘を差さずにガバッと羽織る姿が目に浮かびます。特出してオーヴァーサイズの構築ですので風抜けも良いだろうな、プロダクトの形状としてはカバーオールしかりスポーツジャケットなんですがオーヴァーサイズゆえに綺麗なハーフコートのバランス、色々着こなせそう。

 

 

 

 

 

New arrival 80s Missoni oversized half coat.

 

これに色系のポロシャツないしなんなら派手なアロハ、下はジーンズでもショーツでも。カジュアルな街着に落とし込むことでミッソーニ夫妻らしいスポーティーなエレガンスが際立つかと。私ごとですが今年は何故か今までにないくらい猛烈にカラフルな気分です。

 

 

SURR 福留

Bespoke Hermes homme / Diary1230
31.5.2024

と出逢えました。いや出逢ってしまいました。

 

 

存在そのものが“事件“なところでなんとセットアップ,しかも均整の美しいシルエットバランス,しかもサマースーツ,しかも着回しやすいランプブラック,しかも嬉しいダブルブレスト,しかも予備のトラウザー付き(繊細なサマーウールゆえこれは相当にありがたい)と誠に出逢えたし出逢ってしまったしな逸品との縁を結んでくれたいつもお世話になっている男性服飾史におけるトップラグジュアリー専門のパリのコレクターさんにはいつも以上の感謝を。現地に根付いて過去と今と未来に向き合い続けてきたからこそ辿り着けた集大成のようなプロダクトと決して現地に根付いていない私が瞬間瞬間のタイミングでこの一着と出逢えたこと出逢ってしまったことは奇跡でしかありません。

 

 

 

 

 

New arrival early00s Bespoke Hermes homme summer suits

出逢いの奇跡はヴィンテージ全体に言えることですがこれはひとしお、なぜなら私はHermes Hommeが好きだから。

バイヤーが“私物にしたいです笑“みたいに言うのってヴィンテージカルチャーあるあるなのかもしれませんが(私は絶対に用いない言い回しというかムードというかニュアンスですが)、これに関しては出逢った瞬間自分のものにしたいというより(サイズ感かなり良いんですけどね…)店頭にお披露目したいお客様にご覧頂きたい欲が猛烈に沸きあがりました。相変わらず小売業として矛盾MAXですがSURRの空間にできるだけ長く置いておきたい心持ち。

強烈過ぎるほどに爽やかなサマーウールとフランス老舗仕立て職人による手縫いの構築とHermes hommeの設計力の融合、もうね袖を通すと泣けてきますよ。そうだそうだファッションって愛に溢れていたカルチャーだったなって、楽しくて心地良くてLOVEに溢れた世界だったなって、そういえばそういうこと忘れていたよって。そう感じた数日後に鈴木がMUSEE行ったんでお土産ですってくれたポストカードがこれ↓

 

Thanks

 

 

SURR 福留

1 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 453
Copyright © SURR All Rights Reserved