この90年代アルマーニジーンズのレザーハーフコートは、厚みのあるブラウンレザーを贅沢に使用し、当時らしいオーバーサイズシルエットに仕立てられていて、しっとりとした艶感と部位ごとに異なるシボの表情が、レザー特有の奥行きを生み出しており、着込むほど、経年変化を存分に楽しめる素材感です。 ボタンを上まで留めれば前合わせが高めに立ち上がり、スタンドカラーのような表情を演出できる2WAY 仕様で、クラシカルなコートスタイルから、よりモダンな着こなしまで幅広く対応してくれます。
ロゴや装飾に頼らず、素材とパターンの力だけで魅せる点に、アルマーニらしいと思いました。 サイズ表記は50なんですが、オーバーサイズ設計ですので、丈の収まりが良く、全体のバランスが良いので、”着られている”ではなくて”着こなしてる”という印象を与えてくれます。 腰位置にはフラップ付きのポケットを備え、実用性とともにクラシックなワークテイストを感じさせるアクセントになり、ヴィンテージとしての雰囲気を纏いつつ、日常的に取り入れやすい万能性も兼ね備えた、時代を超えて現在でも通用する一着です。個人的に、今年はハーフ丈が気分なので、率直に欲しいって思いました。
流行ではなく普遍的な1着を是非に。
SURR 古川
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新作として御披露目するのがだいぶと久しぶりと言うのと、その圧倒的な存在価値から新たな出逢いはないと思っていたこともあって、私は彼のこと,彼というファッションデザイナーが産み出した存在を目の前にすると何と言ったら良いものだろうか何と捉えたら良いものだろうかと呆然に漠然に思案と夢想をせずにはいられません。オーストリアのリンツに産まれblah-blah-blah、仕立てを専門的に学びblah-blah-blah、そのあたりはもうよろしいでしょうかね。とにかく強烈に独立した思想と思考で自身が設立したCCPでは生と死,始まりと終わり,恍惚と悲しみ,自由と監禁といった大胆な対比によるメッセージクリエイションや、時に動物の剥製をそのままの形状で鞄にしたり革の裏地に動物の血を塗りつけたりネズミの皮を剥いで帽子をつくったりと数少ない過去のアンケートでキャロル本人が“常に人々を驚かせたい、それがデザイナーというものだ”と答えている通り人々を驚かせ惹きつけ続けてきました。キャロルがCCPを去ってから10数年経った今なおその存在価値は色褪せるどころか、トレンドやインフルエンサーやSNSに左右される機会が増えた昨今は一層輝きを増しているのは間違いないでしょう。
服飾史を彩り積み重ねて今にバトンを渡してくれたファッションデザイナーやアーティストは数えきれないほどいて全員がかけがえの無い存在ですが、やはりその中でも結果的にせよ必然的にせよ抜きん出た人物が幾人かいると思いますし、その中でも伝説としてこれからも語り継がれる人物が僅かながらいると思いますが、僭越ながら弊店にとってキャロル・クリスチャン・ポエルというファッションデザイナーは伝説枠です。
ドレスメイキングの学校で仕立てを学んだにも関わらず,いやだからこそでしょうか、CCPの作品を身につけるという行為にあえて苦痛を織り交ぜ徐々に快適になっていくことを調和ではなく“戦い”と捉え、多くの場合快適であったり実用的である衣服という存在価値から意図的に逸脱させることでCCPの作品は着用者に役立つ物体ではなく自立した存在であることを主張したキャロルにおいて、ミニマムでハードでフェティッシュなレザージャケットは代表的なプロダクトとなったことは必然であり、知る人にとってはきっと知っているにも関わらずいつ見ても圧倒的な佇まいであり知らない人にとってもきっとモノ言わぬ衣服であるにも関わらず何かを感じずにはいられない存在感を有するのもまた必然。時代がうんぬん関係ありませんが前述の通りのような昨今だからこそ異質さは際立つのではないでしょうか。
もう一度言いますが、もうヴィンテージCCPを御提案できる機会は無いに近しいと思っていたので、まさかここまで立派な作品を改めて御提案できるとは。しかしながらこれまた前述の通り私は彼の作品を目の前にすると思案せずにはいられないのできっと御客様との交流に際しては単純に格好良いの一点張りになるかもしれません。今思いましたが思案してしまうのはキャロル・クリスチャン・ポエルによるCCPほどメタファーでもシニカルでもなくアーカイヴとして,ARCHIVEという真に正しい言葉の意味で扱われ保管され継承され続けたファッションプロダクトなかなかどうして存在しないと私が思っているというのも大きいと思いました。
New 2000AW Carol Christian Poell hiding pocket leather jacket
要は畏怖ですね。
SURR 福留
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9月に入り、少しずつ秋の気配が近づいてきましたが、昼間はまだ夏の名残を感じつつも、朝晩には、涼しさを感じつつ、着るものも自然と変えていきたくなる季節です。そんな今の時期にぴったりなのが、気分やシーンによって表情を変えてくれるシャツ達です。 今回ご用意したのは、シルクやビスコース、コットン、レーヨンなど、多彩な素材で仕立てられたシャツで、それぞれの素材に特徴があり、光沢や落ち感、軽やかさや柔らかさなど、着心地や見え方の違いを楽しんでいただけます。あまり難しく考えず、まずは今の気分で、選んでみるのがオススメです。 柄や色合いもバリエーション豊かで、クラシックな雰囲気のものから遊び心あるプリントまで揃っているので、1枚でさらりと着ても、ジャケットのインナーとして取り入れても、スタイリングに程よいアクセントを加えてくれます。季節の変わり目は、どうしても装いが単調になりがちですが、シャツ1枚でグッと新鮮な印象に。 9月はまだ残暑が残る日もありますが、そんなときこそシャツは強い味方。素材やデザインで、秋らしくも見せることができますし、週末のリラックススタイルにはゆったりとした柄物を、平日のきちんと感を出したいシーンにはシンプルで落ち着いた色合いを、シーンごとに選び分けるのも楽しいかと思います。 季節の入り口に揃えておきたい、幅広い素材とデザインのシャツ。
material:silk
天然の繊維の中でも特に高級とされる素材で、吸湿性・放湿性にも優れているため、夏は涼しく冬は暖かいという快適性を持ち合わせており、光沢と落ち感は、袖を通すだけで姿勢まで整えてくれるような存在感で、シンプルに着るだけでも十分楽しめます。秋口のちょっと特別なお出かけに。
material:rayon
しなやかで美しいドレープ性が魅力のレーヨン素材は、軽やかに揺れるシルエットを生み出し、スタイリングに動きをプラスし、吸湿性も高いため、今時期でも、着心地をキープしやすいのもポイントです。 季節が変わる時期にさらっと羽織ると、自然と気分まで軽やかに。
material:cotton
季節を問わず頼れる天然素材は、通気性の高さや、吸湿性にも優れているため、季節を問わず快適に着用できるのが強みで、さらりとした心地よさと扱いやすさで、柄や色によっては、オンオフどちらのシーンにも対応可能で、着るたびに肌に馴染み、自分だけの風合いを楽しめるのもコットンならではの魅力です。
material:viscose
柔らかく軽やかな肌触りが特徴で、また染色性に優れているため、色柄がとても鮮やかに表現されるのも魅力で、プリントや柄を一層際立たせてくれます。リラックス感のある着心地ながら、見た目は華やか。旅先のリゾートなんかにも。
一枚のシャツから始まる秋のスタイル。素材ごとの違いを楽しみながら、自分らしい一枚を見つけてください。
SURR 古川
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