気兼ねなく /Diary841
11.3.2020

 

未だ三月初旬という季節は早くも春めいてしまい、さて何を着ればと。本日はコットン素材のジャケットに袖を通し仕事に向かいましたが、にてしも夜は冷え込み、日中は暑いとまさにさて何を着れば。気候としては快適に過ごしやすいのは承知の上、しかし三月と言うも承知の事実。暖冬のおかげでウイルスが一刻も早く死滅することを只々祈っています。実際問題薄手の羽織やトップスに目が行くのは私を含めいらっしゃるかと存じますがまだ手が出ないなんて考えも過ぎり、通年使える汎用性や気軽に使える素材感は季節を問わず探し続けてしまう、尚且つ今時期からでも着用出来る重厚的に見えつつも素材としては軽量と言う凡庸性を求めてしまいます。そんな狭き門を潜りデイリー且つどこか艶・品の有るトラウザーズを御紹介させて頂きます。因みに着用者は 30、31inch 程の胴回りです。

 

 
 

 

50s French work cotton trousers,olive color.

1997ss Dries Van Noten cotton sweater.
early00s Carol Christian Poel leather belt.

腰回りにゆとりのあるワンタックトラウザーズ。ストンと美しいストレートシルエットに柔軟で退色したミリタリーカーキ。こちらはワークウエアに区分しまして、ミリタリートラウザーズの様なフラップポケットは付かずスラックス感覚を体感。
ミリタリー色のトラウザーズを探しの方、カーゴポケット要らないなと言うお客様に朗報です。
 

 

50s French work hard cotton trousers,dead stock

New arrival,90s Best Company coverall denim jacket.

Onlineにも掲載させて頂いているワークウエアでありながらドレッシーな要素を兼ね備える優秀なコットントラウザーズ。優秀さは素材とシルエットの構築。まさに501の様にシュッとした腰回りからスリムストレートの美しい、未使用品の贅沢さも優秀。個人的に股上が深いのは有り難いことです。

 

 

50s French work herringbone twill cotton trousers,dead stock

60s U.S. two tone cardigan

コットンヘリンボーン、見た目の重厚感とは裏腹に非常にライトオンスなマテリアル。色味もチャコールグレイとシルエットも程良くワイドシルエット。ショートレングスなジャケットとも相性の良い、バランスの取り易いモダンな印象。こちらも未使用品。
 

 

50s British royal army combat trousers

70s Yves Saint Laurent double breast tailored jacket.

テーラードジャケットを合わせたくなるタイトなウエストから膨らむ様に落ちるワイドなレッグライン。しなやかなまるでシルクの様なマテリアルが肌触りの良い、行動している時が一番美しいかと。自分では見えないですが。1952 年製、各所捺されたステンシルが心擽る、漢臭く艶のある逸品。
 

 

30s French military art repair trousers

New arrival,70s Burberry’s bal-collar cotton coat,paid
early00s Carol Christian Poel leather belt.

ゆとりのあるウエストに短めのレングスが非常に秀逸なバランス感を生み出します。着丈の長いアウターとの相性も非常に良く、春夏はシャツをタックアウトして頂いて、足元はロファーなんて素敵なバランス。非常にリペア跡が秀逸な手仕事により一つのデザインの様。左右非対称に施された繊細さと無骨なタッチが伺えます。
 

 

日々気兼ねなく着用出来る汎用性の高さは気づけば履いている好さ、コットン・トラウザーズは生活を豊かにしてくれると想います。

 

 

SURR by LAILA 鈴木

03-5468-5966
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匿名 /Diary839
6.3.2020

明日 3 月 7 日 ( 土 ) より下記新作を御披露目させて頂きます。
 

今回のラインナップは何と申し上げますか私の好みが詰まって詰まって、詰まりまくり。一言で自分の好みを説明する程の語彙力は御座いませんでして、好きな芸能人誰?と聞かれても正直思い付くものの伝わらないかもと言う恐怖心で発言できないのとは又別としても言うならば匿名性。其々に物の価値観は異なりますし、 Designers が好きな方、 Work が好きな方、 Military が好きな方、 antique が好きな方。その中でも細分化しますと珍しい物が好きな方、モノトーンしか着ない方、 Deadstock が良い方とまあ長くなりそうなので割愛しますが、じゃあ私はとなりますと 何にも属さない、それがそれっぽくない、何かわからない が心惹かれる一部の対象だと感じます。まあ非常に抽象的で判り辛いのですが、御覧頂ければ何となく伝わると有り難いです。

 
 


 

森林警備隊
 


 

加工の様な美しい色落ち
 


 

70 年代綿 100 %
 


 

狩猟ジャケット by フレンチバイカー
 


 

60 年代芸術的春ニット
 


 

イタリア人この型好きよね
 

98年製男心凝縮
 


 

簡単に言うならば何 ? って感じですかね。市川実日子って感じです。

 

 

SURR by LAILA 鈴木

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違和感やえぐみや気持ち悪さ /Diary840
10.3.2020



ふと撮った風景写真に小さく映っている宇宙人であったり、フォアグラと共に薄切りの牛肉で包まれる林檎であったり、純正のアンティークウェアを提案するスーツ姿の店員であったりと、様々において基本的に違和感, 異物感, 異質さがあること惹かれ、更に言ってしまえばえぐみが在ることに惹かれ、更に言ってしまえば気持ち悪さが在ることに惹かれるのですが、それには “ 外し ” や “ ギャップ ” などに留まらない真剣味に併せて、例え狙っていたとて狙っていたと気付かせない感性 or 狙わず自然にそう在れる天性のいずれかが必要となりますので、おいそれと簡単に御提案ならびに御推奨は叶いませんが、皆様方との交流におきまして時にそのような強列な違和感, えぐみ, 気持ち悪さが調和した素敵な御姿を眼にする機会がございますので ( きっとそれは前述で言うところの天性ないし偶然であることがほとんどな印象です ) 、その際にはやはり興奮を隠せませんので引かれることもしばしば。惹かれた結果引かれるというのも切ない話ですが想い想われ振り振られはおおよそそんなものなのでしょうか。よく分かりませんがやはり引き続き装いにおいてや日々の生活においてや人との交流においてあわよくば胸はち切れんばかりに心躍りたいものです。
 
とにかく違和感やえぐみや気持ち悪さは基本的に在って良いと想う所存でして、自然とそう在れるのが, 例えるなら 白シャツとブルージーンズと黒い革靴でありながらの悪目立つ のがある程度の着地点かと想うのですが、それはイコール本質と密接に関わる諸々かと想いますので物質にせよ人柄にせよ決して簡単ではありませんが、このように自然体で在りながらもどこか気持ち悪いレインコートを眼の前にするとやはり純粋に格好良いなぁと独り言ちます。
 
 
 



この気持ち悪さはいったいどこから来るのだろう? 非モードの歴史を分析し研究する変態的な探求心ゆえか, その国と土地における文化ゆえか, レインコートという存在の根幹に在る有用性ゆえか, そもそも時代ゆえか。いずれにせよ高密度ながらこの時代ならではの繊細なミクロ凹凸がある綿の表皮に同じく綿でありながら起毛処理を施した裏地を配することでの独善的なハードコットン感が在る点と、襟に革を載せることでのさりげない化粧っけが在る点と、外套の類でありながら異常なまでにコンパクトな設計ゆえに ( 特に ) サイズ表記があてにならない点と、埃っぽいはずなのにどこか艶っぽい点と、クラシカルにも関わらず時と場合によっては極めてコンテンポラリーに成れる点が相まった、極めて自然体でありながらどこか気持ち悪いがゆえの説得力を有することは、今この瞬間にも実物として御体感頂ける純然たる事実です。

 

 

 

 

 

1998s C.P.company bal collar hard cotton coat

違和感やえぐみや気持ち悪さには更に “ 想像させる ” という作用もございますので。

 

 

SURR by LAILA 福留

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