

1999AWショーのトータル80スタイルのうち8スタイルで登場するレザーバックルはそのシーズンのアイコンでありマニアである私からするとそのパーツを見るだけで1999AW PRADA Uomoと即座に認識できるほどの象徴性で、特にミニマムデザインが主軸となるがゆえに世界中でも本域のコレクターが限られるPRADA Uomoのファーストラインの中でもアイキャッチとしての要素が強いことから認知度が高いディティールデザインです。余談ですがUomoのファーストラインとPRADA Sportでは圧倒的に後者のコレクターが多いです、その理由は間違いなくアイキャッチが多くデザイン要素が多いから。コレクターもやはり目が引くプロダクトの方がそそられて、なおかつ仕事の面においても引きが強いのでしょう。常々思いますがそれに比べるとファーストラインはなんとまぁ穏やかと言うか物静かと言うか地味と言うかなもんで私が探求する限りでは世界中に専門的に収集しているコレクターは一人もいません。DonnaのファーストラインやPRADA SportのコレクターはしっかりといますがUomoのファーストラインは知る限りゼロでたまに一点二点所有しているみたいな感じなので、世界中からかき集めるのなかなかどうして大変なんですよ。こんなにも素敵なクリエイションなのに、本当に不思議だわー。



そんなこんなで希少性も高いので本当やっと出逢えたぜな心持ち、ショー個体の素材違いでナイロンパデッドなのですがミウッチャ・フォロソフィー爆発で逆に最高じゃあないの。プロダクトとしてはシンプルにダッフルコートなので、スイカに塩じゃないですがフューチャリスティックなナイロンのテクスチャーも刺激的なレザーバックルのテクスチャーも際立つ際立つ。初期時代はサイズ感が統一されていないで御馴染みですが、こちらはゆったりとしたMサイズで普段48サイズくらいの私でもちょうど良くコートらしいバランスで着られまして、これに関してはオーヴァーサイズというよりもふんわりと羽織るべきコートらしいコートの構築といった印象で従来あるべきなクラッシック感覚が濃い印象で、これもまたミウッチャさんのド真ん中。

New 1999AW PRADA Uomo nylon padded duffle coat
Vintage PRADA Uomoにおける象徴性に相応しい見事な存在感と個性の価値。完成度の高さはこれまでと同じく非の打ち所がありません。
と言うことで今週の新作群からしっかりとAWを始動しようと思ったら初手が特段に濃い面々になりましたの週末まで毎日1点ずつ抜粋して御案内しようと思っています。
SURR 福留

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バケットハットに似合う似合わないはあるのだろうか?好き過ぎて職業甲斐もなくそう思うようになってしまいました。厳密に言うとバケットハットが好きなのではなくHermesが設計するバケットハットが好きなのですが、更に言うと物静かな主張であることがスタンダードであったヴィンテージ年代のバケットハットが好きです。今回は特に需要が多くその分野において供給が少ない59から60サイズを主にセレクション叶いまして、今も無理せず被れるピュアリネンとコットン&リネン素材とこれまた涼しく特出して軽量なポリエステルモールスキン個体をご用意。年齢も性別も国境もなく愛され続ける便利帽子,ことおじいちゃんが愛用しがちな存在価値を侮るなかれ、酸いも甘いも噛み分けまくった人々が選ぶと言うことはそういうことですからね、あとは私たちもおじいちゃんになるだけですしそうなった時にHermesが想うファッション哲学の明るさと楽しさって何よりも素敵な味方になってくれるだろうなって。



こちらが世界で最も愛らしい後ろ襟で御馴染みの1992年Hermesシルクシャツ。名作的スタイルデザインの和名は“追い風”で海と船と航海士達が描かれたなんとも象徴的でヴィンテージHermesシャツの中でも稀有なカレ・シルクシャツのシリーズですが一枚絵は特に珍しく、かつ際立つ印象。この辺の楽しさと格好良さのレベルって言語化できないので自分のものにして味わって自覚するしか無いのですが、少なくとも私の愛する私の服達の中で特に珍しく着る時に緊張感漂うのがHermesのカレ・シルクシャツで、だから特級に好きな特別な存在です。追い風はだいぶと格好良いよなぁ。



スタンダードに潜む物静かながら確かなオリジナリティによって産まれる新たなスタイル雛形。今から30年以上前のファッション哲学でありながら斬新で新しい、これほど温故知新を体現したファッションプロダクトってなかなか無いのではなかろうか、やっぱりヴェロニク・ニシャニアンは最高だ。超絶王道で幾度となく擦られ既に何度も認識を更新し続けている古いアヴィエイター型でありながらサファリないしミリタリーオフィサーを彷彿とさせるフロント4ポケット設計を私は見たことがありませんで、3ポケットは過去に出逢ったけど4ポケットとただ一つ増えただけなのにこうも新しいだなんて。ビートルズが世に出た時“もうドレミファソラシドで産み出されるメロディーは全て出揃った”と言う有識者がいましたが、それでも新しい音楽は生まれ続けている(きっと)ようにファッションの雛形もこのように才人によるオリジナリティによってアップロードしたり新たに産まれたりしてきました。これからは分からないけど、もちろん産まれることを願ってやまないけど、でも分からない。
と言うことで今週の新作はヴィンテージHermesからちょこちょこ摘ませて頂きました。
SURR 福留
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以前は積極的に御提案していたけれど今はもうほとんど御提案しなくなった理由は往々にして“他店でも見かけるようになったから”でして、それはイコール海外のコレクターも日本人需要に気付いて価格設定が上がったこととシンプルに私のテンションが下がったことを示します。まぁどちらかというと後者の方が比重が大きいかな。
フレンチハンティングジャケットもその一つですが、これらに関しては我々がフランスの労働者の服という存在を認識しFrench Workという一つのブランドとして扱うようになった18年前くらいからそもそもにおいてほとんどなかった印象で、そこから比べると言わずもがな日本におけるFrench Workの認知度は桁違いですから現在ヴィンテージカルチャーで確認される個体数が全てくらいに思っています。
言い過ぎかもしれませんがしっかりと古い時代の個体は本当にそれくらいの存在価値として私は捉えているのでとても変な言い方になってしまいますが探していません。French Workに精通したコレクターは幾人かいますが“全く見かけない”と言うようになってから何年も経つしヨーロッパを拠点にして専門的に収集し続ける彼らが無いって言うなら私たちが見つけるにはどれだけの熱意と労力と時間が必要なんだろうか、想像するだけで身の毛がよだちます。





と言うことで滅茶苦茶に格好良い。40年代というしっかりと古い時代の最高品質の一着で素材の説得力も意匠の探究心も非の打ち所がない、LからXLくらいでガバッと羽織れるフィッティングバランスも加味するとパーフェクトと言える一着です。
刺し子,補強のパイピング,芸術的な裏地のパッチワーク。各所に施された修繕は文句無しに芸術的と言える仕上がりで過去着用者がいかに大切にしてきたか真心を込めて施術したかが如実に伺えます。特に裏地が素晴らしくて各所に大胆に施された贅沢な当て布の重厚感によってまるで無双仕立てかのようにしっかりと身体を包むこむ心地良い着用感に仕上がっていて、この感じってほとんど無いなって。肩の内部補強が無いのでとても綺麗に馴染むのもファッションの目線で捉えると嬉しい限り。

40s French cotton pique art-repair hunting jacket
何度か書いていますがこれまでに格好良いと思っていた存在の格好良さってこれからも変わらないし場合によってはもっともっと格好良い存在になります。アンティーク年代に近いフレンチプロダクトなんかはその最筆頭だしこの一着における格好良さの角度と深さってかなり特別、御提案する私が言うのも野暮ですが逃したら確実に引きずります。
探していないからこそ辿り着けた一着は本当に尊いです。
SURR 福留
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