に関して考えるというなんとも興味深い時間を昨夜過ごしまして、その先に在るはずの 好きになる という瞬間, 気付きをふと考えてみると、はたして自分はいったいどうなのだろう、最近だといつだったろうと向かいの壁にかかったどなたかの洋服や御品書きを視ることもなく視ながら考えてみましたところ、その瞬間や気付きという現状はそういえばとてつもなく “ 凄いこと ” であるな、と改めて想いまして、例えば 初めまして から さようなら までの限られた時間で誰かが誰かに興味を抱き、ともすれば好きにまで至るとしたら何が要素で何が要因になるのだろうか? その時は気分的に “ 相性 ” で着地させる気分ではなかったがために夢想を掘り下げたものの 7 杯目あたりで雲散霧消し、今日この瞬間に至るまで髭剃りや食事や掃除や撮影を行いながらぼんやりと考えていたものの着地せず、顔?服装?身体つき?声?手?匂い?あとなんだろうか? なにかの要素が時に混ざり合って興味を抱き好きに変化するのだと想いますし御人によって様々な条件が在るので考えること自体が野暮なのでしょうが、この夢想において私が最も面白みを感じた点は、 ( おそらくほとんどの御人において ) 興味を抱きなさいと命令されても叶わない時は叶わない という永遠に自由であろう判断の権利と、 “ 貴方に興味があります / 貴方が好きです ” と相手に伝えることの凄さ, 素晴らしさ, 尊さでした。私も複数で呑んでいる時にふとそのうちの一人がそのうちの一人に好意を伝えるという黄金の時間に同席し、にやつきたいと心から想います。決して自分がその対象に成りたいだなんて不毛な願望は抱きませんので、どうにか御願いしたいものです。
ここで小林が書いた私のボヤキは事実でして、その妄想願望は未だ継続しております。私がネイビーブレザーに興味を抱き好きになった “ なぜ ” の記憶はどこの引き出しに入れたか失念してしまいましたが、好きという認識が明確化した時期は覚えておりまして、旧 LAILA VINTAGE の女性要素と男性要素をそれぞれ独立させる構想が挙がった 2012 年頃に私は私自身と深く向き合うことに致しまして、好きな写真や映像, 言葉や単語を時間をかけて羅列し続けた一時期があったのですが、その中にとあるフランス人男性の写真があったことでその時に私は既に長く愛用していた, 既に不変的な存在であった, わざわざ好きと明言する必要がないほどに存在価値が確立されていたネイビーブレザーを “ 私はわざわざ好きと明言する存在だ ” と自分自身ではっきりと認識致しまして ( 更に申しますと白いシャツとブルーのジーンズという組み合わせでして ) その頃より上記のボヤキ, 恥ずかしながら申しあげますと 夢 を抱くようになりました。
この度の新作 Navy blazer & Blue jeans に御興味を御寄せくださった皆様方に心からの御礼を申しあげると共に、いつかは分りませんがまた必ず御提案させて頂くことをここに明言致します。上記のボヤキも当然ながら微塵も諦めておりません。と、ここでふと想い立って試しに直近 4 年間で何着のネイビーブレザーを御提案したか軽く調べてみたのですが、今回の新作を含めて 8 着でした。総御提案数から算出しますと 200 着につき 1 着という割合でございまして、私はこれまでの経験則から甘く見積もって 50 着 視て 1 着という出逢いの確率概算を定めておりますので、 “ 全てのラックをブレザーで埋め尽くしたい ” という夢を叶えるには過去の実績を単純推算する限り 35 年かけて 633,500 着を視て 13,670 着に出逢う計算と相成りました。
OK です。
70s Valentino uomo navy blazer,
50s Charvet oxford shirt &
80s Levi’s 505
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
[email protected]
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憶い返すにしても憶い返さなくともテーラードとの付き合い方,テーラードへの向き合い方、其の献言というのは常習性に添うばかりで、それはもうなかなか落ちてくれない油汚れのようにしつこいオファー,御推奨とさせて頂いておりますので引き続き恐縮な想いばかりですが、ドレスアップでもインフォーマルでもやはりと申しますか、筋肉量を個性とせずとも骨格線が中性的でもやはりと申しますか、性別蔑視が遥か彼方の其の昔に消滅したように男性とテーラードの関係性における “ こうでなくてはならない ” 御姿も消え失せては喜ぶべき事項と存じますしベルギートップレヴェルの創り手がラペルを折り畳んで再構築したディナージャケットを提案される時代に、アームレングスを長く設計するデザイナーが一線で活躍される時流に、アカデミー賞受賞監督様が世界PRラインを腕と身幅がジャストフィットの(つまり釦を留めない)ジャケットで迎えるように、千差万別御身体御方の個の性にそっと寄り添うテーラードへ首を傾げる理由など果たして。
スーツとしての成り立ちではない限りは基本的に寛容で,そして第一義的にも広量で御座いますゆえ、最も日常に近いテーラード其の定義設定と相成る Blazer / ブレザー とは大体を持ってブレザーとの認識であり大体を持ちましてBlazerと理解を深めております片方で、金ボタンでなければならないカルチャー性もなければスクールルックもアイビールックも素の通りで御座いますので、其れがヴィンテージショップの精神かと御叱咤,御叱責の日々で御座いますが、ピークドラペル,コーデュロイもブレザーで御座いましたしグリーンプレイドテキスタイルもブレザーで御座いましたので広域的に視線を向けますと収集がつかなくなる生態区分に見立てておりますもので、おりますが、“常用するからブレザーで在る”とはややばかり表現語弊が混じり、日常的動作に支障を齎さない運動性、作動力が備わるかの一線こそ重要なマテリアルと誠に勝手ながらピントを合わせております終結点はパターンメイクなのか生地の分量なのかフィッティングによる空間コントロールが要素に成り得るか精査判断のうえ、何処様に向かおうにも何方様に会われようとも失礼のない Navy / ネイビー つまりは Navy blazer / ネイビーブレザー とはひょっとすると常習物カテゴリー内において無上ではあるまいかと、奥床しさも慎ましさもない言の葉で誠に恐れ入りますが最強、ではあるまいかと、ここまで来たら謂ってしまいますが天下無双ではあるまいかと憶わずにはいられない内心をそっと撫でておりましたら先日貴重な休日に足を御運び下さったお客様との会話も非常に有り難く勝手ながら嬉しい一時で御座いまして、ネイビーブレザー、ブルージーンズ、くたびれたダービーシューズとはなんとつまらない装いで、なんとエレガントな装いで、なぜ街で見かけないのだろうと第一義的に広量で向き合わずとも確と、其の様に想うわけであります。
憶い返すにしても憶い返さなくともValentino uomo並びにValentino Garavani氏の実績や功績や栄光やカラフルな事実はミラノコレクションに留まらず服飾史の彩りに欠かせない重要ピースとは疑いようもない真誠で御座いますしプレタポルテ発足から間もない時代時流において求められた紳士像を優雅に超えてゆくValentino Garavani氏の自由裁量と精神性の鋭さはフレンチ・モードに名を及ばせる切れ味が御座いましたが、自由裁量を引いてはデザインと表現致しましてもファッションを陽気に厳しく愉しむミラノ階級市民へ深く受け入れられたクリアな理由は謂わずもがな 素材 で御座いますし絶対的品質を護り抜くUOMOの冠に際しては取り分け絶の品と申し上げましても過の言では御座いません。その評価は10年前から変わりませんし昨年イタリアをフィールドとしたテーマを掲げさせて頂いていた頃合いに出逢えなかった不運もタイミングも神様の悪戯と惟うにしても今シーズン2個体目の獲得は極めて幸運な運びと存じますのは過去履歴を遡りましてもプレタポルテ発足から間もないValentino Garavani氏によるValentino uomoの御縁はまるで叶わず,其処をフィギュアに御査収頂きましても意義は大いに御座います。此処までの情熱を Navy blazer / ネイビーブレザー に注げる幸福度たるや、カッティングの美しさは譬喩拝借が通じぬところの美しさで御座いますし天から地まで打ち込まれたステッチの運びは裾の9.5cmで止まり、削ぎ落とされたアームホール及び華麗に落とされたストレートフォーム並びにショルダーの包まれ具合は1970年代後期より盛んに取り入れられたショルダーシーンを疑いたくなるほどモダンで御座いますし近代的で御座いますし、当時のミラノシーンに躍動したGianni Versace氏も好んで取り入れていたフレンチ・モードの咀嚼はシンメトリーへの美意識をもってアウトプットされ、大方ダブルブレスト,シングル釦の具像を目に致しますと90年代の製作でもなく当然クチュールでもない1970年代に研ぎ澄ませた業と業は第一義的に広量で向き合わずとも確、で御座いますし第一線から身を引き約15年ばかり経ちますが願わくば、今最もクリエイションとディレクションを拝見したい創造主のひとりであります。
70s Valentino uomo navy blazer
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
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“ 全てのラックをブレザーで埋め尽くしたい ” とわたくしがSURRへ就任する遥か以前の発言は福留の妄想祈願に近い三十路を前にしたボヤき、なのでしょうが厳しき世の中.厳しき世情に降っては湧いてくる種類のマテリアルでは御座いませんし常に時流のど真ん中,エネルギーを帯びて突き抜けている場面を目にした記憶が御座いませんし勿論、皆様も厳しい目で御覧下さり我々も失礼のないよう厳しき目で視ます事に一理があると存じながら月日と共にその濃度は深さを帯びて参りますので3,4年前のボヤきを成功に導くには努力や運に加えて神様の微笑みが重要と成りますこと我々の苦し紛れの注釈としまして、そんなこんなでわたくしが就任し月日が流れ、なんとなく一種の目標ではないですが漠然とした共有祈願のような心積のような 叶えば宜しい 萌芽を手放さず水を与えておりますがここらで早めに自白しますと大輪咲くこと叶わず本日を迎えておりまして、時の流れの速さとは何と無常な事であろう潤いのある侘しさを犇犇と有り難く感じながら、神様の微笑みはそう遠く在らず2019年4月、3属性に尽きましたがネイビーブレザーのご用意が叶いましたので先にお知らせをさせて頂きます。
時代年代の投影に留まりやすい世界と存じますのでそもそものブレザー解釈より糸口を手繰り寄せ,ひとつの答えに結びつきましたのは “最も日常に近いテーラード” となんとも気の抜けた呆気ない自明の論と、そうはいっても最も日常に近いテーラードが最も日常に近くなければ成りませんし最も日常に近い上着と成り得なければなりませんので時代年代の投影より自由裁量のスパイスと生地の復元力、フットワークの軽快さ、オーソドックス・チャンネルを崩さない重心の低さを立脚点としながら、兎に角永く、兎に角強く、兎に角温かく御愛用頂きたい想いはより一層と熱度を帯びますもので、ネイビーブレザーというポジションが御方の人生にどのような影響を齎すか計りかねますが、ブルジョワ・ムッシュに流通したブレザーにブルージーンズ、レザーシューズを質で選び抜く生活性がおとぎ話ではないと、大方ネイビーブレザーとブルージーンズを結び合わせ頂くこと大変素敵な様子に偽りはないと誠に勝手では御座いますが弊店設立当初よりご提案させて頂いている編集図の揺り起こしと致しまして、少量で恐縮ながら御披露目とさせて頂きます。
“ひとつひとつの敷石が意味を持った街路を歩いて往くようなもので、何度往復しても尽きることがないし飽きる事がない” と2年前拝読した作家様の比喩一文をメモに落として良かったと有り難く留めておりますし、時に敷石が欠けた街路を走らなくてはならないタイミングも,そっと引き返す決断も,隣の足下に気を配る幸運も人生にはお有りかと存じますが、厳しき,楽しき御方の人生に、ネイビーブレザーと畳まれたブルージーンズと神様の微笑みが在りますようひっそり願います事、三十路を前にした小さなボヤきで御座います。
New arrival, late60s Pierre Cardin navy blazer
New arrival, Levis blue jeans, French made & Regular fit
New arrival, 2001s Hermes leather belt
New arrival, 70s Valentino uomo navy blazer
New arrival, 90s Hermes navy blazer
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
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