弊店は男性に向けてのヴィンテージ専門店の形式にて運営致しておりまして、僭越ながら “ ヴィンテージやアンティークの存在価値を高めたい ” という至極独善的な想いを陰ながら胸に秘めさせて頂いており、それらを御提案する過程におきましてはこれまでも歴史や史実に則った内容に加えて時に想像や妄想や主観を織り交ぜさせて頂いておりますが、これより綴ります // から // の内容は一貫して主観となりますので、それこそ歴史や史実などの “ 実際 ” と交わらない可能性、そもそも全く誤った捉え方である可能性がございますことを御留意頂けましたら幸いに想いますし、そもそもにおいて当 Diary はこれまでも, これからも “ また SURR が独りで何か言っているなぁ ” といった具合に移動や待ちや一服などの時間つぶしとして、またはスクロールによるささやかな指の運動として御利用頂けましたらなにより我々の存在らしく相応しく想います。
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装いの方向性における幾つかの国々がある中で、概ね諸々の意味合いにおいて大きな存在として捉えられることの多いイギリスとフランスとイタリアというそれぞれの国を弊店は同等に好み純粋に愉しませて頂いておりますが、こと職人技術が関わる区分におきまして私は、時に交差する要素が在りながらも基本的にはそれぞれに個や傾向が存在するように感じておりまして、三国とも同等に特級の職人技術と品格, 表現力や実行力などの土台が在るうえで、イギリスからは “ 実直で重厚な美しさ ” を、フランスからは “ 芸術的で軽やかな美しさ ” を、イタリアからは “ 明るく愉しい美しさ ” を直感的, 六感的な印象として、勝手ながらかねてより抱いておりました。
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弊店には未だ叶っておりません幾つかの夢と申しますか野望と申しますか、が陰ながら在りその内の一つが六感的な印象である芸術的で軽やかな美しさを現わすフランス靴の御提案でして、その実現には幾つかの鍵となるメイカーの存在致しますものの想像の通りそれらヴィンテージ・ピースとの出逢いは想ったり願ったり, それこそ頑張ったりすれば叶うものではございませんでしたが、ヨーロッパ各地を点と点で結び続け, 各地のコレクター様方と交流し, 社内行事である新年参拝を二度ほど経ました前回の旅にて、ようやく夢と申しますか野望と申しますか、が叶う運びと相成りました。
職人技術の神髄を御体感頂ける一足であったり, ポップアートのあの人を思い浮かべて頂ける一足であったり, フランス社会そのものを現わす一足であったりと、職人の想いと手仕事量, 品格と品質に対する追及心, 表現力と実行力を土台とした、我々の想うフランスならでは芸術的で軽やかな美しさをこの度の新作にて編集させて頂きました。
Newarrival. Vintage French shoes collection.
これにより弊店における新たな区分として Vintage Berluti ならびに Vintage Aubercy が加わりましたことを併せて御報告させて頂きます。いずれもおそらくは極めて極めて不定期な御提案になるであろうことが予想されますが、引き続き二本の手足と一つの頭と御愛顧くださるコレクター様方の御尽力と都合の良い神頼みを駆使し精進致します。
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
[email protected]
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90s Hermes.
80s Missoni.
80s French Burberrys.
70s John Smedley.
80s Valentino.
80s Valentino.
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
[email protected]
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弊店における幾人のデザイナーと同じく、その時代における性質ゆえ我々が ( 勝手に ) 想う理想的な品やそれに伴う世界観の御提案が悔しいほどになかなかどうして叶わない存在であり、出逢えた暁には幾人と同じくどうしようもないほどに惹かれ心の奥底から湧き上がる敬意を抑えることのできない一人のイタリアンモード・デザイナーは、二万冊の古書を商う旧家に産まれ建築を学んだ後に非西洋圏を長らく旅した後に服飾と向き合う という豊か極まりない経緯を経ておりまして、彼はインドや中国、アフリカなど非西洋圏での放浪において自身がそれまでに生きて感じていた世界とは全くもって異なる人々や空気, 常識や視点と触れ合うことで多角性の重要さを学んだことで、例えば一つのコレクションを完成させるにおいて、まずルックそれぞれの全体像を想い浮かべた後に各部に注視して製作を進め、全ルックの全ピースが揃ったうえで改めて最初の全体像をゼロにして改めて各組み合わせを考えるといった自発的な解体・再構築を盛んに行うことで結果的に “ デコラティブとミニマムの組み合わせ ” ができあがるなどの革新的な表現力を発揮するだけでなく、1988 年に設立した初の独立店においても他デザイナーによる品を併せて取り扱うといった当時において異例な決断も下しておりまして、それらは全て多角重要性から学んだ、表現する側もそれを選ぶ側も “ 自由 ” であり、人にはそれぞれ自身の好き嫌いがあり、それに伴って組み合わせたり判断したり時に更なる自由を求めるべきだという考えに基づく判断であり、かねてより備わっていた人とは異なる存在で在りたい, 成りたいという非画一主義に基づく姿勢でした。私はその判断も姿勢も心から尊敬し、共感致しております。
そんな彼の作品群も、また他の親愛なる偉大なる先人達, 奇才者や鬼才者と同じく伝統的な服飾史に則っておりますが、弊店ではその中でも 1990 年代初頭までの傾向である無機質でミニマリズムな世界観に強く強く惹かれております。例えば本品のような純真無垢なそれこそ西洋美意識である仕立ての構築であり, それに “ 食事の前にくつろぐ一室で着用するための一着 ” という古き美しき背景性を注ぎ込み, 更にその土台に現在のテーラードジャケットの原点である “ サックコート ” を採用し構築したうえで, まさに東洋的といえる完成後の染色を施した一着が繊細な調和で拡大解釈させたビッグシルエットである。といったような。
Newarrival. late80s Romeo Gigli uomo oversized cotton tailored.
多角的であること, 自由であること, そして美しく非画一的であることを追い求めたロメオ・ジリ。前期はコート一着のみでしたが、今期もなんとか叶いまして幸せに想います。
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
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