また痺れた / Diary1441
24.9.2026

モーターサイクルカルチャーとファッションがリンクが旺盛を極めた70年代にフランスで産まれ、ムーヴメントというファッションの濁流に呑まれて姿を消したことで一種の伝説的存在となったリー・トレヴォー。それを認識して痺れた私は完璧な新たな風として今後の出逢いと発見を心から楽しみにしていたのですが結局のところ二着目に辿り着くのに三年もかかってしまいました。

60年代に主に英国にて“本格的なモーターサイクルでもありファッションでもある”という角度のバイカージャケットが芽吹いてから一気にその市場が拡大するのと並行して英国の各メーカーはアメリカンSTYLEとデザインを積極的に取り入れていましたが、それらは全て忠実に再現する踏襲性であることが多かったのに対しトレヴォーは踏襲ではなく再構築によるオリジナリティを大切にしていたためやはり英国各社とは異なるモード本国らしさを感じさせる唯一無二の個性と尖りとファッションとしての強さを有していました。そしてレザークオリティにも徹底的にこだわっていたため一見するとオリジンカルチャー的な男臭さ泥臭さを感じさせながらも明らかなる品の良さと美しい仕上がりもフレンチメーカーならではだったのですが、そのカルチャーが盛り上がり過ぎて競合他社が増えたことで納得ゆくレザーが確保できなくなってしまい約十年間という短い期間で幕を下ろすことになりました。“優れ過ぎていたがために自分たちの環境が盛り上がり、その盛り上がりが要因となって姿を消す”、同じような経緯と結末を迎えたサンフランスシコの伝説的なレザーブランドを私は知っています、そういえばそれも偶然かなほぼ十年間のみの活動でしたね。

三年前はレーサーデザインでしたがこちらはアメリカの某ウェスタンデニムブランド,Wra○glerのジャケットデザインを大胆に模すと同時にアレンジも加えたというトレヴォーを代表する個体となりまして、私としてはようやく出逢えた象徴的な一着となります。エイジングも本当に素晴らしい、これが閉業に至るほどこだわったレザークオリティかと、ここまで美しく仕上がったヴィンテージレザーはかなり久しぶりな気がします。ちなみに弊店では当然全てのプロダクトに何かしらのケアや修繕やクリーニングなどのメンテナンスを施してから皆様方に御提案していましてレザージャケットも漏れなくなのですが、スタッフの古川が“これは綺麗にしないで風合いを残したい”と言ってきた時に、フムフム分かってるじゃねーか と。このエイジングをリセットするなんて、そりゃあ絶対にできませんよねぇ。

 

 

 

 

 

80s Lee TREVOR Wrangler-style leather design jacket

 

肩も落としめ着丈短めのデザインシルエットも最高で立体感がとにかく秀逸なのでしっかりとしたレザーのテクスチャーながら軽やかで滑らかな着用感すら感じる抜群に“ファッションしている”一着です。また痺れた。

 

 

SURR 福留

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