本日は新作から、とある一品を紐解きます。
イギリス軍に存在する『ロイヤル』を冠した部隊
それは王室直属を示します。
主に貴族出身者などが属したそこでは、支給されるウェア等も一般部隊とは異なり
デザインはもちろん製造元に至るまで (ジャケット等であればテーラー職人が手掛けていたりと)
なにせ特別。
それゆえに、時にミリタリーとは思えないデザインであったり
息を呑むほど贅沢なハイスペックであったりと、滅多に出会えないものの
その度に大きな刺激を与えてくれる特別なミリタリーウェアから、この度はトラウザーズを。
Royal Navy’s work trousers
ロイヤルの海軍で着用されていたこちらの位置付けはワークパンツ。
ミリタリーのワークパンツというのも、言葉遊び的な新鮮さがありますが
ディティールを掘り下げると なるほど な要素があちこちに。
フロント 2 : バック 1 : サイド 2 のTTL 5ポケット。
サイドのフラップは利便性の高いマジックテープ。
最も特徴的なウエストのドローコードは、ニット編みの立派な作りで
着用時に垂れ下がる際には腰回りのワンポイントとして、
良い意味での違和感を醸し出してくれます。
撥水性の高いコットン素材は、極めて耐久性が高く
へヴィーデューティーを目的に選ばれた事は一目瞭然。
上質や高級感という方角ではなく、リアルクローズの方角を向いているにも関わらず
何故だろうか、そこはかとなく漂う“ 品 ” はやはり、
ロイヤルの高いポテンシャルの証明だと思います。
( この部分は申し訳ありませんが、適格に表現できませんでした )
素材のはり感が生み出すシルエットは
ストンと落ちる素直なテーパード。
機動力を求めた結果のワイドシルエットは、男性的な 強さ / しなやかさ を表現してくれますが
それをよりモードに変換するために、オーバーサイズ をご提案しております。
ちなみに、真っ直ぐモードには変換できないかと。
これはデザインソースのソースたるゆえんですが、
元々の目的がファッション以外のベクトルだった場合、その気配が高い確率で残ります。
ですが、それを理解したうえでモードやハイファッションとして、今のスタイルに編集するという解釈が
多分きっと、一番面白い。
それが何であれ、その編集は確実に心躍らせてくれるはずです。
今回に関しては、時にワークを存分に匂わせてしまうようなギリギリのコーディネートに振り切っても
格好良いと思います。
その際はワンポイントで充分ですので、ハイエンド要員をお忘れなく。
まぁいずれにせよ、何回穿いても次の姿を期待させる底の見えないポテンシャルが
明日もこれに手を伸ばさせることでしょう。
90-00s British Royal Navy’s work trousers
そして 貴方の頭上に 閃きという名の 光が輝くでしょう。
SURR by LAILA 福留
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