Maison’s gently / Diary012
27.6.2014

 

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私は「品」という言葉が好きです。

人にせよ物にせよ店にせよ、様々な表情の「品」があって

それらに触れられた時は驚いたり感動したりと、楽しく感情を鼓舞されています。

 

今までヴィンテージに限らず、それなりに様々なファッションアイテムと触れ合い

様々な「品」に魅了されては、折に触れご紹介してまいりました。

 

Military も一つの国家という規模の『ブランド』、Work もカルチャーそのものが『ブランド』と認識していますが、

ネームの付いたいわゆるデザイナーズは、それらとは違ったベクトルの「品」を味わう事が出来ます。

本日は、新入荷の中にそれが特に顕著な逸品がありましたのでご紹介させてください。

 

 

 

 

 

 

 

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90s Hermes, silver necklace

 

馴染み深い佇まいの、究極にプレーンなチェーンネックレス

チャームの類はございません。

 

一見、見どころが無さそうに感じられますが

こちらには極めて繊細かつ芳醇な “見どころ” が秘められているのです。

 

 

 

 

 

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チェーンを構成する 2mm × 2.5mm のリングパーツは

面・エッジ・曲線が組み合わされた、非常に凝った形状を成しており、

各部が光を受ける事で、一般的なそれと一線を画すニュアンスを醸し出します。

 

 

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見落としても概ね支障無しとされがちな、こういった細部まで手を抜かず

自分たちのクリエーションを遺憾なく発揮するところに、「メゾンの品格」が現れると思います。

長い時間をかけて (時に国と関わりながら) 培った “名” を背負うという事は

プライドであると同時にプレッシャーでもあるでしょうが、

それを妥協せずやり切るからこそ、その “名” は時代を超えるのでしょう。

 

「私共○○から世に出させて頂きます、●●でございます。」

この段階に至るまでには、長い歴史と膨大な配慮が込められているのです。

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元々、120%尊敬していたメゾンでしたが、

今回のネックレスとの出会いで、その想いが一層強まりました。

もちろんブランド至上主義ではありませんので、

名前が付いていれば良しというわけでは無いのですが、

純粋に物として、素晴らしい逸品に思います。

ミニマムだからこそ,オーセンティックだからこそ、ダイレクトに痛感致しました。

 

 

 

 

 

 

ご覧の通り、「「「 存在感抜群 」」」といったものではありません。

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時代も性別もトレンドも関係無く、ひっそりと静かに引き立てる装飾品。

 

 

ですが、この優しい主張はパーソナリティーを形成するにあたって

非常に重要なキーとなるはずです。

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『別に気づいてくれなくてもいいよ』と言わんばかりに、

さりげなくやってのけられたメゾンの品格の具現化

当たり前のようで実は尊い心意気を、

気づかれないほどにさりげなく調和させるスタイル、本当に素敵だと思います。

 

 

 

おそらく、身に着けていて「それエルメスの?」と聞かれる事はないでしょう。

でもそっちの方が良くないですか?

 

 

 

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