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8.11.2017

 
 
 
 
 
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early80s Missoni cotton short coat
 
 
 
 
近々来たる新作達を心待ちにしながらも、この1着だけはピクチャーとテキストとして先に残しておきたい作品であると、勝手ながら本日のエントリーを迎えております。
 
1953年にイタリの北の街、スミラーゴで誕生したMissoniというメーカーの創業者、オッタヴィオ・ミッソーニ氏は、元々オリンピックに出場する程の陸上競技選手。道理で、Missoni sportというクリエイションラインが世界的にも高い評価を獲得しているわけです。実際には、スポーツ競技用に仕立てられたわけではないにしろ、少なからず日常的に繰り出されるアクションや生活環境の中で、解放的で、開放的で、そして実効的な衣類が多く、さらに謂えば、そこには必ずといっていいほど “ 鮮やかな色 ” が導入され、イタリらしさと不幸が続きながらも同族経営にて進めてきたミッソーニの哲学が如実に反映されたスタイルがあるのでしょう。
 
 
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Missoniが提案する1970年代〜1980年代のカラーセンスとテキスタイルは、正直申し上げましてもズバを抜いておりまして、素直にも、本当に素晴らしいものです。さらにその内容は、一時的で限定的なものではなく、2017年の今現在でさえも見受けられるところが何よりも素晴らしく、そこに内在するのは「一貫性」という心棒のみ。ヨーロッパで活躍したメゾンの中でも、この特質的かつ当時からも在る意味で孤立した印象のクリエイションが、約50年後でさえも揺らぐ事なく継続されているのは、おそらくMissoniというメーカーのみが有する特別的な内容ではないだろうかと慎重に思案を巡らせます。
 
 
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弊店が昨年からより一層と「イタリメーカー」に拘り続ける明確な事由として挙げられるのは “ そのクオリティの高さ ” でしょう。クオリティの高さとは縫製どうこう、生地がどうこうという内容より、提案されたイタリらしいエレガントさと、メーカーの意図を確実に反映させ、かつ、忠実に再現されている点。それは例えば1980年代や90年代の時代背景を色濃く反映させるべく、いやむしろ結果的にそれらがその時代のムードとなったのでしょうが、いずれにしましても、量産に身を任せた良さ(ある種の)ではなく、確実にも “ 美意識 ” が存在する内容を、衣類の各セクションから瞭然にダイレクトに受け取ることができる“ そのクオリティの高さ ”。勿論、当時のイタリメーカーは全てそう、とは言い切れず、大変偉そうな言い回しになり恐縮ですが、我々も選定と厳格なる基準値をクリアしたメーカーのみセレクションを致しております。Missoniであれば「ニット」こそ、ここでいうクオリティの高さをありありと感じ取ることができる作品が多いので、必然と弊店でもエントリーの中心を担うわけです。全体として数は少ない内容にはなりますが、それぞれのスタイルと心棒が、それぞれの衣類の中に完結している様は、イタリらしいエレガントさに直結するものと、やはり慎重にも思案を巡らせてまいりました。
 
 
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それは各パーツなのか、良き音が鳴るファブリックなのか、サイコ的で抜群のカラーセンスなのか、1着それぞれ異なる様もまたヴィンテージならではの愉しさと奥床しさと、わたくしも1人の男性として愉しませて頂いております。例えばこの1着であるならば、そして例えば上の項目を引用するならば、「各パーツ」にしろ「良き音が鳴るファブリック」にしろ「サイコ的で抜群のカラーセンス」にしろ、それらが全包容された1着であるからこそ、この1着だけはピクチャーとテキストとして先に残しておきたい作品であると想いが強い1着であるのですが、良き音が鳴るコットンファブリックや、下部に設置されたディープなフラップポケットに、中央左右にセッティングされたジップポケット、さらに太い感覚で丁寧に縫われた縫製幅、それらはまるでリプロダクションされた1940,50年代頃のハンティングジャケットのようで、真実はそうではないにしろ、仮にそれを教科書にチョイスしたとしても、モダンに仕上げる要素として “ どこの採寸も身体に合わないフィッティング ” が、明確に、意図的に、コントロールされたラウンドパターン。ミニマルなジップパーツ、埋め込まれた真鍮製のオリジナルボタン。ホワイトにホワイトペインティングしたような綺麗なホワイトは、それすらも確かな “ 色 ” として成立しながら、裏地から除くサイコ的で抜群のカラーセンス。それは、1980年代初期にMissoniより提案されたハンティングモチーフのショートコートで御座いました。
 
 
 
 
現在まで続くその「心棒」は、事実として一貫性がある内容にしろ、驚くべきカラーセンスと当時ならではのテキスタイル、その言葉の通りヴィンテージという枠内であるからこそ叶う種類のもの。少なからずこの1着はそうであると、慎重に思案を巡らせた着地点。
 
そしてMissoniの魅力を少しばかり受け止めて頂けた後に、デイリーオプションの1着としてご選定頂くことが叶いましたら、素直にも、嬉しく思います。
 
 
 
 

 

 

SURR by LAILA 小林

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