乗馬する際に使用する馬具の一種「鐙革」とは、騎乗時につま先を乗せるため鞍に通されたもの。其処より着想を得たとされている、通称「Etriviere」は、ベルトを製作、提供し続けている中で、其のファーストエントリーに位置するHERMESのパテントなる外形。主にミニマムかつ物体的な “バックル” が其れに該当、そしてこのフォルムが「極めてフランス的」と広域的に認知されるモメント、それは十中八九もHERMESが手掛ける「Etriviere」の誕生と存続によって。あらゆるベルトないしバックルを検証する際、“理想な形”と口を揃えて耳にするその固形体は、極めてソリッドで,極めてオブジェクティブ,何よりユニヴァーサル。
永く、永く、愛され続けてきたひとつの外形は、ユニヴァーサルなる内容を潜在させていながらも、年代やシーズン、製作時期によって、やはり個体性が確認できましょう。しかしながらそれは、レザーの種や色のチェンジングによって成されるラインナップ上の固体。“ヴィンテージ”という土俵では稀有なエトリヴィエールですが、僅か0.5mmに満たないゴールドの縄を横幅22列に渡ってメッシュ上に編み込むという非現実的かつ許容し難いメッセジ。最高峰に等しいクオリティレヴェルは、当然に当然ながらも、初見で御座います。
80s Hermes gold metal mesh belt “Etriviere”
2017年SSコレクションのラインアップか否か、そうであるかないか、一切関係なしに、弊店発足以来、エントリーを続けさせて頂いている「HERMES」というトップオブメゾンの作品の内でも、最も、スペシャルな逸品かつ、正真正銘の怪物。さらに恐縮ながらも申し訳がない布石を置かせて頂きますが、本品は特にで御座います、今後ご紹介させて頂く自信がまるで御座いません。其れ程に、其れ程までに、スペシャリティたる一品で御座いますので、ご賢察の程をどうぞ宜しくお願い申し上げます。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
//