有色について / Diary377
23.3.2017

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有色と無色が重なる際に視認性の関係で有色に目を奪われ、その“光景を視る”という行為によって切り取られた画は、目線が逸らされる最期まで“有色で終わる”ことがしばしば、と無意識に皆様もそうであると思いますが、それは決して正誤の物差を必要とはせずあくまで人間の特性上の内容であるかと予測します。有色と無色の関係性については単に色がある、ない、の差でありますので関係性も何も御座いませんが、目線が逸らされる最期まで“有色で終わる”現象を挙げるとすると其れはひとつの関係性に該当するかなと。そもそも無色というのは色がない、ですので、透明という表現が適切でして、例えばとあるコートのグレーと薔薇の赤を同じ画に収めた際には其れ等は有色と無色ではなく、有彩色と有色の関係性でありましょう。とはいえ、有彩色と有色の関係性も上記同一。結論として、我々は発色の良さに目を奪われやすいという事。その素晴らしい色合いをした有彩色を画から排除してみると素晴らしい有色が存在しているとも知らずに。いえ、有色の存在が有彩色を際立たせる、という表現が適切でしょうか。
 
 
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80s Issey Miyake trench coat grayish cotton
 
 
作品としての魅力があってか、構築的な美しさが伝わる御品ですが実生活に関わる物として機能的であり快適であることをデザインに落とし込むのは三宅氏ならでは。身幅から広がるようなドレープシルエットに対して力が強く加わる箇所には補強ステッチ。ウエストベルト自体に釦を配置しシルエットを固定できる仕組み。前見頃はセットインに対してラグランのバックアングル。当然にダブルブレスト。ヘビーデューティーな仕様とタフネスな生地と相俟ってラグジュアリーな印象は旅先でもいかんなくポテンシャルを発揮するだろうとトラベルコートとしての認識も。何より打ち込みの良いコットン地はスチールグレー。何かとカタカナ多い様子。
 
 
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周りの有彩色を際立たせる最高の有色でありながら、桜満開の元でも、目線の最期にスチールグレーで終わることが叶う逸品。
 
意気揚揚と釘付けにしてまいりましょう。

 

 

SURR by LAILA 小林

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