3/18よりお披露目しております「Spring Coat」ですが、本日より3日に渡り各ディテールをご紹介致します。
「Burberrys」というひとつのメーカーが絶対性なる自信により世に送り出してきた名ナンバー達は、年代や生産シーズン、某老舗の別注、個人によるオーダーetc、際どくも確かに異なるポテンシャルを保持しており、現代でこそvintage burberrysとして認知されている其れ等は、もはや個体性なる力を秘めているのが愉しいところ。年代とコンディションは勿論の事、その上男性らしい美しさを説いた際に十二分にお応えできるフィッティングを実現できるナンバーのみ厳選に厳選を重ねセレクトしてまいりましたが、今回はその厳正なる基準の上、“個体性”をより重用視。少しばかりの御付き合いを。
ラグランスリーブながら2枚袖のパターン。肩を落とさないという計らいは英国ならでは。とはいえ身幅には余白を保たせる正統的かつ信頼に足るバルカラー。冒頭の通り年代や生産シーズンによって大きく異なる項目のひとつがマテリアルの配合率。コットンとポリエステルから成される所謂“バーバリーコットン”は、数%の割合で配合率が異なるもの。この項目のみで個体性を御愉しみ頂けるのですが、
left 60s Burberrys bal collor coat “Khaki”
middle 70s Burberrys bal collor coat “beige”
right 70s Burberrys bal collor coat “olive”
60年代の1着、裏地はアクアスキュータム類似のセンス。此れは最高。
70s Burberrys order custom trench coat “Deep Nevy”
70年代に仕立てられたカスタムオーダー品。通常の大降りな身幅と比べ気持ちよくもシェイプが効いており、ガンストラップを排除するというアプローチには脱帽。構築的なトレンチスタイルですが、こちらは唯一無二の洗練された印象。
70s Burberrys authentic trench coat “light Khaki”
勿論、保守本流の一着もご用意。
left 60s Burberrys 4pockets soutien collar coat “Orange Khaki”
right 60s Burberrys soutien collar coat “Khaki”
アームの前振りが極めて美しく、見事なまでの曲線美が実現するのはセットインスリーブならでは。ショルダーラインも抜群。ステンカラー仕様は大げさに襟を立てて颯爽と。
此方もセットインスリーブながら、通常のスラッシュポケットではなく、フラップポケットに左右ハンドウォームと4ポケット仕様。流石に初見では唸りました。このディテール、90年代Barbourの隠れた名品として極少数存在している、とあるナンバーのディテールに極めて類似しておりまして、同じ英国の地、成る程と推測の域に到達しました。当方は60年代、其れは途轍も無く。
80s Burberrys moleskin touch daily coat “Somber beige”
「何も考えず、先ずは振れて下さい」お客様に第一声、申し上げておりますこの1着。ポリエステルとナイロンから織り成された生地が兎に素晴らしく、モールスキンのようでいてシルクのような柔らかさも兼ね備えた極上のテクスチャー。脱いだら無造作に放り投げ、将又丸めてバッグの中に。ヘビーデューティーとは打ち込みのよいコットン地だけではないという証明でしょう。
私の嗜好で恐縮ですが、ハーフ丈のバランスが大変に好みでして、ロングジャケットなのかハーフコートなのか、そのアンバランスさをデイリーに落とし込むベクトル、というと聞こえは宜しいですが、“深く考えずに羽織る”が成立する均整は、ハーフコートこそ叶えやすいのでは、と。たまには肩を落としてまいりましょう。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
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