獰猛なエレガンス / Diary225
21.1.2016

自らに芽吹きモードシーンで発展を遂げた革新な発想力を糧に、教科書であるヴィンテージへの敬意や誠意を色濃く反映させたマルタン・マルジェラ MENS 初期の世界観。個人的な主観ですが、大体2003年までがより顕著に思います。まるで氏のクローゼットにひっそりと佇むヴィンテージ・ピースを忠実に再現したかのような極地的にオーセンティックの数々は、それまでに行っていたコレクションとある意味真逆なベクトルでしたが、だからこそ、熱量の大きさを感じさせてくれます。

先日の新入荷から御紹介させて頂くのはその中でも特に振り切った、良い意味で異端的な一着です。

 

 

 

SDIM0321
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リアル・シープスキンのムートンという驚異的なスペックを秘めたベスト。素材特有の獰猛なエレガンスを収める器は U.S. ヴィンテージそのものと見紛うほどのタフさを備えた質実剛健なスタイル。しかしながらライダース・アプローチの前立てや色調のコントラスト、スリムに調整された身幅やダブルジップ・ディティールなど、マルジェラならではのマニアックかつ繊細なモードエッセンスが存分に注ぎ込まれた意欲的かつ挑戦的な逸品です。

初期はいわゆる四つ留めステッチが表に出ていないモデルが数多く存在し本品もそれに該当致しますので、一見マルジェラと気付かせてくれる要素は皆無。マルジェラが求め続けた無記名性がより濃く反映されているのも特徴であり大きな魅力ではないかと思います。なお、唯一マルジェラらしさを感じる要素がございまして、それはセブンティーズライクなラペルのサイズ感なのですが、初期作品を相当数目にしていないと気付けない事と思いますので、御自身だけの愉しみとして御認識頂けたらと思います。

 

 

 

 

 

SDIM0321

99s Maison Martin Margiela , mouton vest

 

 

コート、デニムジャケット、ライダースetc。様々なアウターを更に包む込むアウトフィットとしてお楽しみ頂ける逸品です。そのレイヤードはきっと気取らず自然体なリアルパーソナリティ。

 

 

 

 

 

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“ こんなに寒かったら、羽織らずにはいられないさ ”

 

 

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